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【AIの遺電子】漫画の名言・名台詞・名場面まとめ

2015年から2017年に週刊少年チャンピオンで連載していた山田胡瓜による名作漫画『AIの遺電子』の好きな名言・名台詞・名場面をまとめてみました。

※あらすじネタバレも含まれているので、ご注意ください。

私が経験した全ての半年の中で一番素敵な時間でした。

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ケアロボットのパーマ君の言葉。常識や社会性を身につけるため、ある小学校にやってきたパーマ君はクラスのみんなと様々なことを学ぶ。その後お別れの季節がやってくるが、パーマ君が一番の思い出に挙げたのは…。(第3巻25話 半年がいっぱい)

たくさんしたわよ。

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ある画家の妻の言葉。売れない画家だった夫と小さい息子を妻が働いて支えていた。そんな夫が亡くなり、これまで父親のせいで我慢していると思っていた息子は母親に「これから好きなことをしなよ」と言うが、妻は「たくさんしたわよ」と返事をする。パパを見ているのが好きだったと答える母。(第4巻42話 画家)

理想の職場で働くには理想の私も必要みたいだ。

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キラキラした毎日に憧れているミカミ。現状の仕事に不満を抱え、もっとカッコいい仕事がしたいため、ビジネスからプライベートまでアドバイスしてくれるパーソナルアシスタントAIを導入した。その後、念願叶って理想通りの仕事に就く。お洒落なオフィスで働けることに満足するが…。(第5巻47話 バトラーシステム)

人より賢いAIが生まれたら世界はどう変わるのか

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賢いAIがより賢いAIを作り、人知の及ばぬ超知能が文明や人間の在り方を根本から変える。かつて人々はこうした劇的変化を「技術的特異点」と名づけ、ある者はその到来を信じ、ある者は怪しんだ。そして…超高度AIが稼働する今、この言葉を思い出す人は少ない。(第5巻52話 妄想)

トイレってキレイだと嬉しいけど、居心地がいいともっと嬉しいですよね?

ロボットの清掃サービスは十分にキレイだが、それ以上の仕事はしてないと感じた男性はトイレ清掃の仕事に自分なりのこだわりを持っている。費用対効果で動いたらロボットのやり方が正解だと理解しているが、そういう無駄なこだわりこそ人間の仕事ではないかと語る。(第6巻59話 人間の仕事)

誰かと一緒に暮らすというのは何かを犠牲にするってことだ。

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同棲している彼氏のイビキのせいで不眠に悩む彼女。それを彼氏に指摘しづらい彼女は須藤に頼んで寝ているときだけ不快音を消去できる振動デバイスを埋め込んでもらった。後日、寝室で録音した音には意外な真実が隠されていた…。(第7巻66話 同棲)

…いつか向こうで会いましょ?

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年老いてしまったチエ。一人で住んでいる家では『モジャ』という名の愛らしいペットロボットと一緒に住んでいるが、モジャもかなり古くなってしまった。お互いガタがきていると自嘲しながら、須藤の病院で診察してもらう。自分が死んだあとのことを考えて、モジャを大切にしてくれる引き取り手を探すが…。(第7巻70話 終活)

幸せって何なんだろう。

ナイル社が世界各国に展開する特区『新世界』。そこでは労働をする必要もない。受け身のアンリには合っており7年が過ぎるが、どこか満たされない日々…。自分の人生を変えるために婚活を始めるが、失敗続き。ついに特区を出る。そこにはハードな日常がまっていたが、自分を必要としてくれる人もいた。(第7巻73話 幸福の最大化)

この学校の教育は人間的なのだろうか。

小学校や中学校では教室にロボットを置くところが少なくない。勉強のサポートやいじめ防止の見守りなどに役立てられている。教育アドバイザーとしてAIを使うのもごく普通のこと。しかし、産業AIのアルゴリズムは多感な子供にズレた感性を与えかねないと考える人もいる。人間の人間による人間のための教育をポリシーとして掲げた学校に赴任した若い先生の物語。(第8巻81話 透明な教室)

人間は終わりなき進歩の奴隷であり、AIこそが進歩から人間を解放する。

ある学者が言ったとされる一言。AIに支えられた世界で人間たちが生きている。誰かを愛し、愛され、過ちをおかし、償い、平和を望みながら暴力をなくせない。昔ながらの人間が生きている。AIは世界を進めたのか…止めたのか…。(第8巻最終話 旅立ち)

まとめ

人間とヒューマノイドが共に暮らす近未来社会を描いたSF漫画。一話読み切りスタイルなので最終巻から読んでも面白いです。感動する場面や、考えさせられる言葉も多く、ロボットをテーマにした『ブラックジャック』を読んでいる気分になる。恋愛や夫婦問題も多いため、10代の女性にも共感しやすい漫画だと言えます。

フィクションではあるものの、人工知能・機械学習・再生医療・遺伝子工学が注目されている中で、数十年後はこうしたロボット社会になりそうな予感とリアリティが存在する漫画。手塚治虫のブラックジャックが好きなら間違いなくハマる名作です。