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【アコヤツタヱ】感想ネタバレ第3巻(最終巻・最終話・結末)まとめ

マンガボックスで連載していた『アコヤツタヱ』の最終巻3巻の最終回(最終話)を含めた感想ネタバレまとめ。結末(ラスト)はいかに!?

アコヤツタヱ(3) (マンガボックスコミックス)

アコヤツタヱ(3) (マンガボックスコミックス)

 

戦場と化したヤマに、かつての英雄の子・アヲカガが舞い戻る。恐るべき強者とも噂される謎の男の帰還は、戦況をどう変えるのか。捕らえられ、ヤマのカミに捧げられようとするアコヤの運命は? 戦の果てに明かされた彼女の出生の秘密とは? 物語は戦慄の結末を迎える。

目次

第30話 ゴタク
第31話ロウジントショウネン
第32話アヲカガ
第33話キギツ
第34話クチヨセ
第35話カゼガヤム
第36話ウロコ
第37話ハニ
第38話ホネ
第39話カミノヨメ
第40話ツルギチル
第41話ノコサレタモノ
第42話チ

あらすじ本編

第30話 ゴタク
第42話 チ

三番剣キギツ VS 八番剣ヌエヅ 

ヌエヅが瞬殺される

三番剣キギツ VS 八番剣青銅器おじさん

左右の手にはめ込めた銅鐸で戦うも上半身ごと斬られて敗れる。

回想 少年の父親は英雄と呼ばれる男だった。しかし戦が無い時のその男はただ度を超えた乱暴者で、少年は絶えず血と傷に塗れていた。そんなアヲカガが青銅器を見て「きれいだ」とつぶやく。

銅鐸に呼ばれたか、英雄コンゼの息子アヲカガ登場。青銅器オジサンが死んでいるのを発見し、犯人を見つけようとする。アヲカガは斬りかかってきた人間を逆に斬りつける。「刃の無い鉄剣の側面からはたいて、捌いた軌道のまま脚を切りやがった」。

四番剣ナガセ VS アヲカガ 

ナガセが最速の攻撃を仕掛けるが、捌かれてアヲカガに顎の下の肉を蹴り飛ばされる。「捌きの技術は繊細流麗!だが、ぶっ殺し方は残虐獰猛だ!」

青銅器オジサンをやったのはオレだと言い相対するキギツ。キギツと対抗するために八番剣を渡されるも返すアヲカガ。あくまで青銅剣で立ち向かう。

青銅剣の一撃が頭に入るもはじき返すキギツ。キギツはタチの悪い思い込みで鉄を食って身体が大きくなる。「鉄を毎日食べてこんなに強い体を手に入れました」

アヲカガの攻めが逃げ腰であることを見切られる。「青銅器じゃ上の村の鉄剣に打ち込んでも当たり方によっちゃ逆に砕かれる。だから君の戦法は捌いてからの返しが基本」

斬撃と見せかけ体当たりを食らうアヲカガ。「オレの体も当たり方によっちゃ青銅剣を砕ける」窮地に追い込まれるが、巫女のツクソが青銅器オジサンの霊魂を呼び憑依させ、青銅器オジサンのアドバイスを素直に聞き、スズナリの剣を借りる。

四番剣ナガセ+六番剣トイテ 八番剣アヲカガ 

をヌエヅに邪魔される。ヌエヅを貯蔵穴(落とし穴)に誘導し、動けなくしてから右手を切り、腹筋も切り刻む。「腹の中も固いのかな」と言いながら止めを刺すのは青銅剣。アヲカガが勝つも強烈な体当たりを食らっていたため血を吐いて戦闘不能になってしまう。

一方、アコヤは上の村の友達ミナワによって囚われている。戦場に吹きだした風は、直に収まりだしたが、それは山の神が女好きという性質を利用し、アコヤに風が吹き出したら上の女全員の裸身の踊りで気を逸らす作戦を実行していたからだった。

上の村をまとめるため大義を説いたり鉄の力を魅せたり色々あったけど、まとまった要素の一つにアコヤの嫉妬があったと説明するミナワ。

そこに七番剣ハニが助けに来た。ハニは下の長の兄トバと湖北一の女サヅマの子である。母には下の村を乗っ取る意思を被せられ、父には疎まれた。自分の存在が村に不穏を呼ぶため自分は村にはいない方がいい気もしていた。上の村の長イキフキが登場し、ハニにすでに湖北一は上の村に従っていると諭す。

ハニは母より妻を選んだと言い、イキフキに斬りかかるも身体にあたった感触は鉄だった。「龍蛇の鱗みたいだろ」イキフキは鎖帷子のように剣を鎧のように着ている。

イキフキは人間で鉄ができるのではないと考え、スズナリの死体を野たたらに入れたが、出てきたのは骨だけだったことを告白する。アコヤは父の死を知って錯乱して突撃しようとするもミナワによって押さえつけられる。

一番剣イキフキ VS 七番剣ハニ

イキフキがわざと剣を砕けさせたことで視界は奪われ、そのスキに一番剣で斬りつける。剣の鎧も壊れるが、折れた部分(剣)は補充して龍蛇の鱗(鎧)は何度でも蘇る。

ハニは最後に「君は怒っていい」とアコヤに伝える。「父の仇への怒りでも友達を傷つけた私への怒りでもいい。自分をぶちまけていい…」

そしてアコヤは山の神の妻になることを宣言。神様の望むようにするから風を吹かせてくれ。上の村を吹き飛ばしてとお願いする。

その風は上の村の者を山から、この地から追い出すように吹き荒れた。村人達はアコヤの父の剣がヤマに吸い込まれるように飛んでゆくのを見た。イキフキも強風で飛ばされる。

***

戦は終わり、殯(もがり)がおこなわれる。古の葬式儀礼。死体を埋葬する前にしばらく仮安置し腐敗を見届ける儀式。それは死者の復活を恐れ完全な死を確認する為か、あるいは完全な死の前に死者が目を覚ますのを期待してか。

アコヤの父は死体すらなかった。下の村で暮らさないかと提案するオナガ。しかし、山の中に散った父の剣を探したいとアコヤは断る。そして風が起きアコヤは姿を消す。

ツクソは山の神に取り込まれたようにも見えるとつぶやく。上の村の者は消え、アコヤは神と契り、山の中で神と嫁は二人きり。女好きの神が招いた怪しい結末。

***

ヒノホゼは生きていて、上の村の残党との戦で、残党を壊滅に追いやる。そこに二番剣があった。ミナワが必死にしがみついていたのを回収していた。

一方、弟たちと袂を分かっているカナムロは巫女ツクソに話を聞きに行く。七番剣だけ波紋が少し違うと言い「蛇が人間の妻になることってあるのか?」と疑問を呈す。

異類婚。アコヤの母親が蛇だったからだとカナムロは言う。妖力をもった蛇などが人の姿に化け人と通じる話はあると説明するツクソ。

***

山の中で、おなかが痛いとつぶやくアコヤの左腕には竜の鱗が浮き出ていた。最近、昔の夢を見るようになったアコヤ。母が生きていた頃の夢で、そこには蛇の姿をしている母が父の上に覆いかぶさっていた。鱗の形は剣みたいだった。

アコヤは母の鱗の模様が父の剣の波紋にそっくりだったことに気づく。アコヤの母親は土砂崩れに巻き込まれて亡くなっているが、死体は見つかっていなかった。話によればその土砂の形は大蛇のようだったと言う。

アコヤは具合が悪そうに木にもたれかかっている。そこに山に散っていたスズナリの剣が出てきた。それは蛇が集まっているようだった。

カナムロ曰く、山の神はアコヤをまだ攫っていない。神は初潮を迎えた少女を嫁にすると言うが、アコヤはまだだった。カナムロはアコヤに近づこうとしても風に邪魔されて近づけなかった。

そこに二番剣を見つけたとオウツチが現れるが「もういいんだ」とアコヤ。隣には男性器のような形の土が盛り上がってきており「あげるよ」と言ったアコヤを蛇のように飲み込む。

***感想・評価・考察***

3巻完結。打ち切りが途中で決定したのか、かなり早いテンポで最終話まで進みました。もう少し続いていればさらに面白い作品になっただろうに…。