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【アルスラーン戦記】感想ネタバレ第3巻まとめ

田中芳樹の歴史ファンタジー小説を原作に『鋼の錬金術師』『銀の匙』の荒川弘が漫画を手掛ける大ヒットコミック『アルスラーン戦記』第3巻の感想ネタバレです。別冊少年マガジンで連載中!

王都を奪われたパルス国の王子・アルスラーンには仲間が増えていた。ダリューンに加え、天才軍師ナルサス! その侍童・エラムの総勢4人によるパルス奪還軍が編成された。4人vs.ルシタニア軍30万! 絶望的な劣勢に変わりはなく、さらに裏切り者の将軍・カーラーンがアルスラーンを捕らえるため、冷酷無比の策に出る! カーラーンの非情な罠に、アルスラーンが下した決断は――。

目次

第十一章 カーラーン出陣
第十二章 絶世の美女
第十三章 裏切りの英雄
第十四章 王の行方
第十五章 正統の王
第十六章 イノケンティス王の恋
第十七章 仮面の下
第十八章 水辺の再会
第十九章 二人目の王子

本編あらすじ

第十一章「カーラーン出陣」

部下の失敗によりアルスラーンたちを取り逃がしたカーラーンは、アルスラーンを捕らえるため自ら兵を率いて城を出る。

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王都内で諜報活動中のエラムは、カーラーンの部下だと名乗る男に絡まれる。それを見ていたアルスラーンが少年時代に遭遇したルシタニア少年兵エトワールは助けようと路地裏に入るが、そこには倒れているカーラーンの部下がいた。

「ルシタニア国軍将軍バルカシオン伯爵に仕える騎士見習いエトワールだ!」衝突は避けられないかと思いきや、自由を求めエトワールに向かって押し寄せて来たパルスの奴隷達のお陰で、エラムは脱出に成功する。

エラムが得た情報から、「まずどこか適当な村を襲って焼きます」カーラーンの非情な作戦に気がついたナルサス。それを聞いたアルスラーンは、千の兵士を率いるカーラーンと対峙することを決意する。

第十二章「絶世の美女」

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王都を脱出したギーヴが出会ったのは、取り囲むルシタニア兵を一人で退けた絶世の美女ファランギース。「そこの絶世の美女」「私を呼んだか?」

アルスラーン誕生時に寄進された神殿に所属する女神官であるファランギースは、アルスラーンに加勢すべく彼を探していた。ファランギースに一目ぼれしたギーヴは、彼女と行動をともにすることを決める。

一方でカーラーンは、早くも作戦の実行に移し、同国民であるはずのパルスの村々を襲い始めていた。「ならば近隣にふれまわれ。アルスラーンとその一党をかくまえば女子供も皆殺しにするとは!!」

第十三章「裏切りの英雄」

ナルサスの手のひらの上で踊らされるカーラーン。「私の裏をかいたつもりで何の疑いもなくこの山岳地帯に誘いこまれたなカーラーン」(なまじ頭の切れる者ほど掌の上でよく踊ってくれる…)誤った情報を掴まされ、山岳地帯におびき寄せられる。

カーラーンを待ち構えるアルスラーン一行。そこに、偶然ファランギースが通りかかり、彼女の言葉を信じたナルサスはファランギースとギーヴを仲間に加える。自ら囮となり、カーラーンをおびき出したアルスラーン。「殺せ!奴の首には金貨10万枚がかかっているぞ!」アルスラーンの命を狙う獏突進してきたカーラーン。

「このカーラーンを醜悪な裏切り者と信じて死んでいくがいい、アンドラゴラスの呪われた息子よ!」しかし、目の前に立ちはだかったのは、黒衣を身にまとったダリューンだった。

第十四章「王の行方」

闇夜に紛れて攻撃を仕掛け、1千人の部隊をたった数人で翻弄するアルスラーンたち。ダリューンもカーラーンを追い詰めたかに思えたものの、カーラーンは偶然折れた槍の穂先が胸に刺さり致命傷を負ってしまう。

「王は生きておる…」「だが王位はすでに奴のものではない…」「正統の王が…」。死の直前にカーラーンが口にした内容は、アンドラゴラスの生存と彼に取って代わる正統の王の存在だった。

第十五章「正統の王」

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アルスラーンが駆けつけた直後に絶命したカーラーン。カーラーンの告白を聞いたナルサスとダリューンは、前者のみアルスラーンに伝え、正統の王の存在は伏せる。

戦いの後には「カーラーンとその部下たちの死に弔いの詞を捧げてくれないか」と相手を気遣うアルスラーン。戦いを終え、カーラーンの衝撃的な遺言を確かめるため、ナルサスとダリューンは王都潜入を計画する。(甘っちょろい王子だ)と内心は思っているギーヴ。

エクバターン地下。アトロパテネに霧を発生させた謎の男に呼び出された銀仮面は、男の口から「カーラーンが死んだ」と伝えられる。「アンドラゴラスの子せがれ…の一党にやられた」。

謎の男は、ナルサスとダリューンが王都に近づいていることも伝え、銀仮面卿から金貨を受け取る。「自信と過信は夜と闇のように分かちがたいものだぞ…」銀仮面が立ち去った後に、一人怪しげな内容を口にする謎の男。

第十六章「イノケンティス王の恋」

パルス王妃タハミーネに求婚するイノケンティス七世。「なぜ国王陛下はあやつを火刑にせぬ!!」「拷問によらぬ改宗など信用してはならぬ!」それにいらだつボダンは、王都内のありとあらゆる書物の焚書を行い始める。

ボダンの態度に不満の表情を見せるイノケンティス。「財貨を奪うというならまだしも文化を焼き尽くすとはな」「奴は俺に譲れ」燃え盛る炎を前にして、ボダンの殺害を口にしたのは、ダリューンともに王都に潜入したナルサスだった。

第十七章「仮面の下」

ダリューンとナルサスは、王都内でカーラーンの部下と遭遇。「死ぬ前にアンドラゴラス王の居場所を吐いてもらおうか」これを捕らえて、その口からルシタニア王イノケンティスがパルス王妃タハミーネに一目惚れし、二人が結婚するという噂を聞きだす。「王妃様の美貌も罪なことだ」驚く二人。

調査を続けようと二手に分かれた直後、ダリューンの前に現れたのは、銀仮面の男だった。「何事か探っている者がいると聞いてな」刃を交える、ダリューンと銀仮面。

銀仮面は、目の間の男がダリューンと知り、伯父ヴァフリーズを殺したことを告げ、ダリューンを挑発する。「貴様も死に様を叔父にならうか!?」しかし、怒るダリューンの剣が仮面を捉え、割れた銀仮面が地面に落ちたと同時に、銀仮面の半面が焼けただれた素顔が月夜にさらされる。

第十八章「水辺の再会」

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「我が名はナルサス。次のパルス国王の世に宮廷画家を務める身だ」「画聖マニの再来と心ある人は呼ぶ」ナルサスの加勢により、撤退を強いられる銀仮面。その実力は、ダリューンが驚くほどだった。二人は、やけどを負っていた仮面の男の素性を考えるも残念ながら見当はつかず。

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王都近くの小屋で、ダリューンらの帰りを待つアルスラーンたち。「貴様…その顔見覚えがあるぞ」アルスラーンは、小屋近くの小川で3年前の出会ったルシタニアの少年兵エトワールと再会する。

第十九章「二人目の王子」

3年前に奴隷として売られた仲間を探すエトワール。アルスラーンはエトワールに彼らが全員殺されたことを告げる。「改宗する気になったら城に来い。食事のひとつでも出してやろう」事実を知りショックを受けたエトワールはアルスラーンにイアルボード教の聖典を投げ渡し、その場を去る。

帰ってきたナルサスとダリューンから、王妃結婚の噂を聞き「一刻も早く母上をお助けせねばならぬ」と焦るアルスラーン。しかし、ファランギースやナルサスに諌められ、落ち着きを取り戻す。「まず殿下の目指されるものを明らかになさいませ」改めてパルスの平和回復と、奴隷解放を決意するアルスラーン。

エクバターナ城の地下牢獄に捕らえられているアンドラゴラス。そこに訪れてきた銀仮面は、アンドラゴラスにアルスラーンを捕らえ目の前で生首をさらすと宣言すると同時に、「俺の名はヒルメス。父は貴様の兄オスロエス。先王オスロエスの嫡子で貴様の甥…そしてパルスのまことの国王だ!!」と自らの正体について語り始める。