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【バウンサー】感想ネタバレ第11巻まとめ

別冊ヤングチャンピオンで連載しているみずたまことによる『バウンサー』最新刊第11巻ネタバレまとめ。

一線を越え、バウンサーとして成長した獅子戸と、目的のために手段を選ばないエリート極道柿根。息をするのも忘れるような読み合いが繰り広げられる。そして、柿根から明かされる東京フィストと蜂野の深い闇…。パンドラの箱を開けた獅子戸は裏社会のより深部へと引き込まれていく…。こんな絶望の中でもがき生きることに、意味はあるのだろうか!?

目次:第62話・63話・64話・65話・66話・67話

本編あらすじ

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バウンサー 11 (ヤングチャンピオン・コミックス)

剛浄会直参・阿藤組組長の柿根陽介は幼稚園に娘の乃愛を送り届けたのちに阿藤組若頭補佐の浜崎龍男と共に剛浄会総本部に赴く。直参執行部本部長・八雲組組長の荒垣修平から執行部入りが決定したと報告される。

昨年、阿藤組組長が急性心筋梗塞で亡くなって、その後すぐに若頭の木下が傷害致死でパクられて15年の実刑を受けたことで、若い柿根が大出世できた。だが執行部の中には柿根が親殺しをしたのではと疑っている人間もいると忠告する。

その裏では荒垣が6人の若頭補佐の中から最年少の柿根を組長に推薦し、他の執行部に金をばら撒いたおかげだとして、来月から上納金以外に1億を要求。垣根は頭を殴られながらも素直に従うが、帰る道中で荒垣を怒らせたのは全て計算ずくだったと語る…。

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柿根と浜崎は布袋を被せた3人の人間を辺鄙な倉庫に監禁させていた。その3人は仏山会台家組組長とその幹部だった。

最近、様々な組の闇スロやノミ屋など賭場が相次いで強盗被害に。剛浄会だけでも被害額は10億を超える。しかも阿藤組の子分が強盗団とはちあい殺される事態に…。強盗団の実行犯はベトナムやネパールなどアジア系不良グループだった。問題は賭場の情報を売っている情報屋だが、あまりにも情報が正確すぎて内部の人間の犯行だとわかった。

情報源を特定した結果、阿藤組幹部の一人で、柿根との跡目争いに敗れた古参幹部の池尻学の犯行だと判明。その池尻が台家組長に情報を売っていた。仏山会台家組組長の篠山啓司は、自分に何かあったら証拠動画がばら撒かれる手筈になっているとし、そうなれば戦争になると逆に柿根を脅す。

阿藤組は被害に遭ったほかの組への賠償金として数十億はかかると予想され、池尻との証拠動画を渡してほしい、今回の件は台家組が単独でやったことにしてほしいと交渉する。

あまりにも一方的な要求だけに拒否する篠山だが、ヤクザの強さを測るバロメーターは非常さだと語る柿根は幹部を生きながらミンチにして、その肉を犬に食わせるのだった。帰り際に、浜崎は獅子戸丈一郎を殺す件について話すが…

10巻最後の続き。獅子戸丈一郎は、柿根陽介の娘・乃愛にスーツを汚されてしまい、柿根はお詫びするとともにクリーニング代を支払う。獅子戸は相手が阿藤組組長の柿根陽介だと知らず、クリーニングをしている間、コーヒー店で3人で談笑していると、突如「人を殺めたことがありますよね?」と質問される。
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バウンサー 11 (ヤングチャンピオン・コミックス)

獅子戸は誤魔化すが、本性を現した柿根から、兼平健一の祖父・兼平拳吾郎から殺害するよう依頼されたと語り始めた。気づけば周囲は阿藤組に囲まれていた。

柿根から東京フィストの極秘情報をまとめたブラックデータについて質問される。獅子戸は現在の状況を冷静に分析するが、打開策が思い浮かばない。獅子戸は柿根がまるで自分の思考を読んでいるかのように話すことに形容しがたい違和感を感じる。

獅子戸はBデータのことは何も知らないと話し、絶望的な状況ながら「殺れるもんなら殺ってみろ!地獄を見せてやる」と啖呵を切る。柿根はその能力で獅子戸が何を考えているのかがわかってしまう。それは獅子戸自身は死ぬものの垣根と娘の乃愛を道ずれにする計画だった。覚悟を決めた表情で「決めるのはアンタだ」と伝える。

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獅子戸の凄まじい意思と、それを実行に移せる精神と肉体に降参した柿根は、獅子戸を殺すことを諦め、柿根からBデータの正体について語られる。その正体は警視庁公安部の最上級極秘事項。日本にある全ての行政機関の公文書であり、公にはできない情報も詰まっていると言われている。

東京フィストが警察組織や国家公安委員会から潰されないのは国家暴力に対し、Bデータを抑止力として利用しているから。柿根は空き箱の入社試験を受けたのは獅子戸と蜂野信也の二人だけだったことから、Bデータに関係する事で間違いないと睨んでいる。そして二人が関わる仕事はBデータが絡んでいる可能性が高いとして、身辺警護している小池珠理奈がBデータに何らかの関係があると推測する。

そして獅子戸は無事に無傷で帰宅。柿根は帰宅中に獅子戸が中東で自分の頭を撃ち抜いたマディドッグと同じ匂いをしていたと昔を思いだす。突如鼻血を出す垣根。柿根の能力は超能力ではなく、残った脳の機能代償から発生した副産物だとして使うとダメージは残ることが明らかになる。娘を危険な目にあわせてしまったと血の涙を流しながら眠る娘に謝るのだった。

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バウンサー 11 (ヤングチャンピオン・コミックス)

兼平兼斗は黒須東阿に、弟の兼平兼一が眠る場所を案内される。兼平兼一は小1の段階で既に高校卒業レベルの学力を身に着けており、IQ168の天才だった。兼一がハーバードを首席で卒業して日本に戻ってきたのは16歳。弟に対して強烈な劣等感を抱えていたが、そんな兄にも優しかった。泣きながら弟を殺した獅子戸丈一郎を殺してやると復讐を誓うのだった…。

***感想・評価・考察***

柿根陽介の能力は超自然能力ではないとしながらも、相手の思考が完全にわかるのは実質的に数秒先の未来を視ることができる能力とも言えます。使用回数に制限がある?とはいえ、反則級のチート能力者相手に獅子戸丈一郎を含めた東京フィストのメンバーは勝つことができるのでしょうか。また兼平兼一のお墓参りではアウトに登場した関東暴狂連合の兼平光拳も登場。気になる第12巻は2022年2月頃に発売予定!