『餓狼伝』の登場人物の中で、あらすじネタバレを含めながら最強キャラを決める強さランキングをまとめてみました。
- 餓狼伝とは
- 第1位【松尾象山】伝説の空手家
- 第2位【グレート巽】プロレス界のカリスマ
- 第3位【姫川勉】松尾象山の懐刀
- 第4位【藤巻十三】竹宮流グラップラー
- 第5位【丹波文七】流浪の格闘家
- 第6位【堤城平】松尾象山の直弟子
- 第7位【長田弘】プロレス界の豪傑
- 第8位【鞍馬彦一】プロレス界の風雲児
- 第9位【畑幸吉】古武道の実力者
- 第10位【工藤健介】北辰館の空手家
- 第10位【片岡輝夫】部位鍛錬の狂信者
- 第10位【神山徹】伝統派空手の第一人者
- 第10位【椎野一重】日本拳法界のエース
- 第14位【畑中恒三】レスリング界の看板選手
- 第14位【安原健次】キックボクサー
- 第14位【チャック・ルイス】ヘヴィ級ボクサー
- 第14位【井野康生】柔道金メダリスト
- 第14位【仁科行男】サンビスト
- 第14位【門田憲次】北辰館の空手家
- 第14位【遠野春行】北辰館の空手家
- 第14位【君川京一】北辰館の空手家
- まとめ
餓狼伝とは
夢枕獏による日本の格闘小説。映画化やテレビゲーム化もされた。漫画版では谷口ジロー版と板垣恵介版があるが、今回は板垣恵介版のランキングになります。
第1位【松尾象山】伝説の空手家
世界最大のフルコンタクト空手北辰館の館長。五十代でありながら最強を誇る伝説の空手家。野試合で藤巻十三と対戦し、現役復帰を果たす。オープントーナメント前には館長室で姫川勉からの奇襲に見事に対応する。結果的に負傷を理由に優勝者の姫川勉とは対戦が実現することがなく、本気の実力は未知数のままと言える。
第2位【グレート巽】プロレス界のカリスマ
プロレス団体FAW社長兼プロレスラー。松尾象山と並ぶ最強候補の一角で、名実共に松尾象山と双璧をなす存在。現役トップクラスの選手と握力勝負しても余裕で勝てる程で、若かりし頃は海外の地下格闘技で真剣勝負(シュート)の異種格闘技戦を重ねていた。
第3位【姫川勉】松尾象山の懐刀
トーナメント優勝者。もともとは才能ある伝統派の空手家だったが、北辰館に道場破りをかけた際、松尾象山に返り討ちにあい、それ以降は松尾象山の右腕として北辰館の人間になる。澄ました表情の裏では極度の勝負への執念を持っている。再び松尾象山と闘うために出場したトーナメントでは、早川満、仁科行男、神山徹、畑幸吉ら強豪を相手にしながらノーダメージで勝ち進み、決勝では虎王を受け肩を外されるが最後は油断をした長田に上段廻し蹴りの一閃で勝利した。
第4位【藤巻十三】竹宮流グラップラー
竹宮流宗家・泉宗一郎の弟子で奥義『虎王』の使い手。全日本空手道オープントーナメント決勝で長田が姫川に敗れたのを見てリングに上がり姫川との真剣勝負を申し出る。試合は天性の空中感覚を持っている姫川に竹宮流『地被り』で大打撃を与えるも、会心の飛び蹴りにカウンターを合わせられて敗北。強盗を殺害し指名手配されるが、逃げなければ正当防衛で無実が成り立ったと思われる。
第5位【丹波文七】流浪の格闘家
本作の主人公。特定の流派に属さず、ひたすら実践的な強さのみを追い求める格闘家。重量級並の体格をしているが、キレとスピードは軽量級。空手をベースとしつつも竹宮流を初めとして様々な他流派の技法を習得し、古武術や反則技にも通じている。なんでもありの街頭ルールでは姫川からも勝てないと言わしめ、むしろ街頭ルールこそ持ち味を発揮するタイプ。
第6位【堤城平】松尾象山の直弟子
北辰館の有段者。小柄な肉体という格闘家として大きなハンデを背負いながら、怪力とタフネスさを持ち、師である松尾象山から「軽自動車に大型トレーラーのエンジン」と評された。その特性を生かしたラッシュは一撃一撃が重く速く、かつ無尽蔵とも思えるほどに延々と続く。
第7位【長田弘】プロレス界の豪傑
FAWに所属するプロレスラー。全身無駄がなく、しかもナチュラルな筋肉に覆われており、無類の打たれ強さを誇る。鎧の肉体を武器に加山明、井野康生、工藤健介、鞍馬彦一らを倒して決勝の舞台まで進む。
第8位【鞍馬彦一】プロレス界の風雲児
トーナメントベスト4。FAWに所属するプロレスラー。類い稀なる身体能力で、努力型の長田とは対照的な天才肌の選手。前年度優勝者の立脇如水を始め、安原健次、片岡輝夫らを倒し、準決勝では同門対決が実現。しかし、乱入したグレート巽にチョークスリーパーで意識を切り飛ばされ、長田に勝ちを譲る形となった。
第9位【畑幸吉】古武道の実力者
トーナメントベスト4。六百年の歴史がある古武道拳心流の三段。型稽古しかしていない古武道ながら北辰館の宮戸裕希、北辰館の遠野春行、日本拳法の椎野一重らを次々と倒した。実戦性を疑問視される古武道だが、型稽古の中でしか存在しない古武道の技を実戦で使用し、決して形式だけの武術ではないことを証明した。準決勝で姫川勉と対戦。裏技や禁じ手の封印を解き『切り落とし』を仕掛けるも後頭部に蹴りをもらい失神で倒される。
第10位【工藤健介】北辰館の空手家
トーナメントベスト8。北辰館に所属する巨漢の空手家。2メートル、120キロと日本人離れの恵まれた体格を生かした打撃で相手を仕留めるパワー型ファイター。一回戦はムエタイのラクチャート・ソーアジソンに中段突きで勝利。二回戦は北辰館の君川京一に勝利。三回戦はプロレスの長田弘に敗退。
第10位【片岡輝夫】部位鍛錬の狂信者
トーナメントベスト8。人間凶器集団とも呼ばれる空手道・志誠館からの出場。北辰館を凌ぐと言われる志誠館の猛稽古は、その鍛錬は痛みに耐えることが身上とされる。砂袋の叩きすぎで拳の形が変形しており、その形を保つために数時間毎に壁などを叩いている。1回戦では上段蹴りの蹴り足を頭突きで粉砕し、2回戦では上段蹴りが顔面にまともに入ったにもかかわらず耐え抜き、中段正拳突きで勝利する。しかし、3回戦にて鞍馬の策略の前にプロレスを演じ、さらにバックドロップを喰らい失神負け。
第10位【神山徹】伝統派空手の第一人者
トーナメントベスト8。寸止め空手と揶揄される伝統派空手からの出場で、寸止めの出身ながら別格の実力者。1回戦は北辰館の志門剛俊に寸止めで勝利。2回戦はボクシングのチャック・ルイスにまたしても寸止めで攻撃を当てることなく負けを認めさせて勝利。3回戦は北辰館の姫川勉と対戦し、寸止めを解禁するも一発も当てられずに敗退。
第10位【椎野一重】日本拳法界のエース
トーナメントベスト8。日本拳法全日本選手権で五連覇している日本拳法界のエース。髪を金髪に染めているが、最短の挙動で相手を倒すという武道家精神は忘れていない。一回戦は柔術のカルロス・バジーレに直突きで勝利。二回戦はレスリングの畑中恒三に直突きで勝利。三回戦は畑幸吉の型稽古に学んだ関節技の前に左足を壊され敗れた。
第14位【畑中恒三】レスリング界の看板選手
北辰会館トーナメントベスト16。フリースタイルレスリング全日本選手権2回優勝、世界選手権優勝1回、準優勝1回の輝かしい実績をもつ。一回戦はグローブ空手の竹俊介にバックから抱え投げで勝利。二回戦は日本拳法の椎野一重と対戦し、密着して組みつく捕まえるところまでいくが、直後に直突きを受けて敗退。
第14位【安原健次】キックボクサー
トーナメントベスト16。一回戦は北辰館のドルゴスに顔面へのミドルキックで勝利。タイではランキング入りする程の実力者で、試合前に梶原は「スピードは軽量級、パワーは重量級の逸材」と評価していた。二回戦は鞍馬彦一と対戦し、体格差のハンデがありながら一時は攻勢を見せるも最後はヘッドロックで落とされて敗北。
第14位【チャック・ルイス】ヘヴィ級ボクサー
トーナメントベスト16。一回戦は北辰館の瀬津浩二に左ジャブで勝利。試合早々、チャックの異常なリーチの長さに気づいた瀬津浩二だったが、右ストレート級の威力を誇る左ジャブで一撃のもと倒す。二回戦は伝統派空手の神山徹と対戦し、敗北。
第14位【井野康生】柔道金メダリスト
トーナメントベスト16。一回戦は北辰館の加納武志に一本背負いで勝利。二回戦はプロレスの長田弘と対戦。投げのエリート対受け身のエリートの試合は、井野康生の投げ技をあえて受ける長田弘の試合展開に。最後はパワーボムで敗退。
第14位【仁科行男】サンビスト
トーナメントベスト16。一回戦は北辰館の八木正美に脇固めで勝利。八木正美の打撃の圧力で捕まえることが出来ず不利な展開になるも、警戒していない打撃で顔面にヒットさせ、ダメ押しの関節技で勝利した。二回戦は北辰館の姫川勉と対戦し、敗北。
第14位【門田憲次】北辰館の空手家
トーナメントベスト16。一回戦は北辰館の西脇実に上段廻し蹴りで勝利。二回戦は志誠館の片岡輝夫と対戦。試合前に苦痛を伴う鍛錬を一笑に付し、どれほど空手を楽しんでいるかを競う大会なら優勝するのは自分だと自負する。試合早々、スピード・タイミング・パワー全て申し分ない会心の上段廻し蹴りを顔面に当てるも耐えられ、一本拳からの正拳突きで敗退。
第14位【遠野春行】北辰館の空手家
トーナメントベスト16。一回戦はサンボのアレクセイ・コッホに膝蹴りで勝利。二回戦は古武道の畑幸吉と対戦し、右肘を破壊されレフェリーストップで敗北。
第14位【君川京一】北辰館の空手家
トーナメントベスト16。一回戦はテコンドーの川田治にローキックで勝利。二回戦で北辰館の工藤健介と対戦。同門対決が実現し、工藤健介の右拳を警戒するも左拳から脳震盪をおこされ敗退。
まとめ
全日本空手道オープントーナメントでは32名中16名が他流派と多彩な顔触れがそろいました。試合当日に前代未聞のルール改正がおこなわれ、顔面パンチ解禁だけでなく、寝技も掴みも無制限となった波乱の幕開けでした。
今回は選外ながら闇の空手家と呼ばれる久我重明。地下格闘技のボス・サクラ。過去に道場破りに来た丹波を返り討ちにした梶原年男がいます。範馬刃牙や高校鉄拳伝タフに並ぶ格闘技漫画の名作としておススメします。