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【ゴールデンカムイ】美味しいヒンナ食事ランキング13選

ヤングジャンプで連載中の野田サトルの漫画『ゴールデンカムイ』には明治時代末期の北海道料理やアイヌ料理がたくさん登場し、山海の珍味やジビエ料理(天然の野生鳥獣の食肉)が一つの見所です。一度は食べてみたいヒンナ(アイヌ語で食事に感謝する言葉だが主に美味しいときに使われる)料理をまとめてみました。

エゾリスのチタタㇷ゚

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第1巻05話で登場。リスは小さいから骨から肉を外すのが面倒なので丸ごと頭からタシロ(山刀)で叩いてチタタㇷ゚にした。チタタㇷ゚にすれば食べづらい部分も余すことなく食べられる。本来は生で食べ切れない時にオハウにするが、上品なシサム(和人)の杉本でも食べやすいように全部丸めてオハウに入れた。杉本がヒンナという言葉を初めて教えてもらった料理。

イセポのチタタㇷ゚

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第2巻08話で登場。エゾユキウサギ(イセポ)の耳の軟骨を含め内臓や他の肉と一緒にプクサ(行者ニンニク)、オシロイシメジ、エゾマツタケといったキノコを干したものと一緒にオハウにされたものが登場。味噌が初登場し、杉本が味噌を取り出すとオソマ(ウンコ)と勘違いするアシリパ。ウサギの目玉は獲物を獲った男だけが食べていいもの。 

キナオハウ/カジカ料理

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第2巻13話で登場。冬のカジカは脂がのっていて美味い。川魚用の罠にはたくさんのカジカが獲れていた。「野菜が沢山入った汁物」の意。昆布と素焼きしたエゾハナカジカで出汁を取り、大根・人参・ジャガイモ・ホウレンソウ等を煮込んだものが登場。カジカの濃厚でコクのある出汁がきいており、ヒンナ。カジカの塩焼きも一緒に味わう。

エサマンのオハウ/カワウソ料理

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第2巻14話で登場。エサマン(ニホンカワウソ)をぶつ切りにして、プクサ(行者ニンニク)で臭みを除き、ニリンソウ・ゴボウ・ダイコンなど根菜類を入れたものが登場。杉本はクセがあるが行者にんにくのおかげでそんなに気にならず、肉は柔らかいし、何より脂身がトロトロで美味い!しつこさが無くて上品な味だと評価した。

にしん蕎麦

ゴールデンカムイ 2 (ヤングジャンプコミックス)

ゴールデンカムイ 2 (ヤングジャンプコミックス)

 

第2巻15話で登場。明治時代、小樽の発展にニシンは深い関係にあり、当時の小樽新聞には様々なニシンの料理法が紹介されていた。にしん蕎麦の元祖は京都であるため、小樽のにしん蕎麦も関西風の薄口かと思いきや、小樽のそば文化は関東風の濃い口が主流だった。クチのなかでほろほろとくずれるニシンの甘露煮に杉本も思わずヒンナ。

鮭のルイペ

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第4巻30話で登場。半分凍っていてシャクシャクとした不思議な食感の食べ物。口の中でとけてトロトロになり杉本も上手いと絶賛。ルイペとは「とけた食べ物」という意味で、冷凍することによって寄生虫を死滅させ、同時に生食でビタミンを摂取できる利点が上手く合わさった食べ方である。アイヌにとって鮭は「神の魚」「本当の食べ物」と呼ぶほど食生活の中心だった。

にしん漬け

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第5巻39話で登場。身欠きニシンにキャベツ・大根・人参を米麹で発行させたニシン漬けと白米。程よい酸味と麹漬けの野菜の甘みが白米に合う。アシリパも顔にごはん粒をつけながらヒンナヒンナ。

シャチの竜田揚げ

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第5巻42話で登場。シャチの脂肪を刻み、鍋で煎って脂を出して、酒と醤油で下味をつけたシャチの肉を竜田揚げに。動物の油で揚げたから外がパリパリ。「はちぃ」と言いながらもヒンナヒンナ。

子持ち昆布の串揚げ

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第5巻42話で登場。外はサクサク、中はプチプチ。自然な塩味が味を引き立てる。食材の調達が難しい狩猟メシが多い中で、現代の東京でも食べられる食材です。

イトウの塩焼き

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第5巻48話で登場。超巨大魚イトウを仕留めた杉本たち。服や靴や小刀の鞘など色々な利用法があるイトウの皮だけに、アシリパは利用するか食べるかに迷う。イトウは『川のトロ』と言われるほど脂が多く、シャケより臭みがなくて上品な味。豪快な塩焼きで三人同時に齧りついた。

エゾシカカレー

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第6巻52話で登場。完全にウンチだと思っているアシリパ。札幌ビールを浴びるほど飲む牛山。

なんこ鍋/モツ煮料理

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第9巻81話で登場。夕張を含む空知地方の郷土料理で炭鉱夫の間で広まった。馬の腸を味噌で煮込んだいわゆるモツ煮料理。最後の晩餐のパロディになっていますが、ユダと同じ位置にいるキロランケも気になりますね。

クトゥマ/団子

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第10巻91話で登場。オオウバユリ(トゥレㇷ゚)の鱗茎から作った澱粉をヨブスマソウの茎の中に入れ蒸し焼きにした団子。食感は葛切りみたいで、ヨブスマソウの香りが移って甘くて美味い。二番粉をフキの葉で包んで焼いたものも登場。サクラマスの筋子を潰したものをつけて食べる。団子の甘さに筋子ダレのしょっぱさがあいまってとぉ~ってもヒンナ!

クンネ・エチンケのオハウ/アオウミガメ料理

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第11巻114話で登場。ウミガメの甲羅は細かく刻んで肉や内臓と一緒に煮込む。汁の味付けとして海水を水で薄めて昆布や干し魚でだしを取る。砂浜で採ったオカヒジキも汁物に入れて出来上がり。汁はトロトロ。手足の皮の部分はプリプリ。肉は鶏肉みたいであっさりしていて美味い。クンネ・エチンケは海藻しか食べないから肉に臭みがない。

鮭のチタタㇷ゚

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第13巻127話で登場。鮭の頭を切り落として上頭の真ん中の氷頭という軟骨のある部分を切り取る。チタタㇷ゚とは本来は鮭のチタタㇷ゚を指し、チタタプの中のチタタプに歓喜の杉本。土方歳三の名刀・和泉守兼定でチタタプチタタプ。白子を加えてさらに細かく叩き、最後に砕いた昆布を混ぜて塩で調える。新鮮な鮭が手に入る時期しか食べられない極上の逸品。

まとめ

ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックス)

ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックス)

 

他にも珍しいラッコ鍋、マンボウ料理、二瓶鉄造による豪快なニヘイゴハン(熊の心臓の丸焼き、熊の血液ソーセージ)等たくさんの料理が出てきます。

北海道に眠る埋蔵金を探す旅の物語ですが、ファンの間ではグルメ漫画としても面白いと評判です。こうしたアイヌ料理にも注目して読んでみてください♪