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【ヒメノスピア】感想ネタバレ第3巻まとめ

月刊ヒーローズで連載中の原作:村田真哉、作画:柳井伸彦による『ヒメノスピア』最新第3巻ネタバレまとめ。

ヒメノスピア (3) (ヒーローズコミックス)

ヒメノスピア (3) (ヒーローズコミックス)

 

多くの仲間を失った警察との戦いから1年――。「女王」姫乃は、自らの理想を具現化した楽園都市・ヒメノスピアを築いてきた。住人たちの愛と優しさのあふれるその街に一人の少女がやってくる――黒い殺意を抱いて。

目次

第11話 國
第12話 濁
第13話 敵
第14話 母
第15話 個

本編あらすじ

西東京市内。元は鷺宮と呼ばれたこの町は一年前のあの事件をきっかけに今では姫乃が支配する特別自治区になっている。安達瑞(アダチミズ)は通勤列車の痴漢行為を撃退した兵士の行動を目撃して気分が悪くなり「反吐がでる」と悪態をつく。

何でもここは日本であって日本でない。バチカン市国みたいな独立した都市国家を謳ってるらしい。要するに元女子高生テロリストがローマ法王気取りで作り上げた犯罪発生率ゼロをスローガンに掲げる夢の街。理想郷って奴らしい。だが、さっきも見た通りその実態は街中に潜む兵士が暴力と恫喝で住民を支配する恐怖政治。そもそも何が兵士だ。ケツから触手の生えた唯の化物じゃねえか。

しかも全員「女王」に洗脳されてやがる。要は信者一人一人が武器を持った新興宗教が支配する街って事だ。本来ならこんな所にゃ近寄りたくもねぇが私には来なきゃいけない理由がある。

安達瑞は鷺宮女子高等学校に編入してきた。校門前で在校生から積極的に声をかけられたことで失神してしまう。瑞は善意アレルギーという奇病を患っている。それはある程度以上の好意や親切など善意から来る無償の奉仕を受けると自律神経を失調し突如目眩や吐き気に襲われるという症状。これまで不登校になっていたのもこの持病が原因だった。そんな瑞にとってこの学校は地獄である。

安達瑞は母親からの愛を全く受けずに育った。母親の名は安達瑠至亜。銀座の高級クラブに勤める人気ホステスであった彼女はその持ち前の話術と社交性で対外的には理想のシングルマザーを演じていた。だがそれはあくまで仮の姿。実態は最低限必要な物資や食料のみを買い与え可能な限り接触を避けるという表面化する事無きが故に改め様の無い最悪の形の育児放棄。

それもその筈。恋愛と仕事に生きる彼女にとってなし崩し的にできてしまった一人娘など暇潰しの玩具か飼い猫程度の存在でしかなく、必要以上の関心を払う理由がそもそもないと感じていたからであり、また生来の竹を割った様な性格から娘の前でもそれを一切隠す事がなかった。

子供は自分の人生から端折られるべき存在であり、戯れに生んではみたものの言ってみれば水子の様なもの。だから「瑞(みず)」と名づけられた。少女は幼い頃から母の口から出る皮肉と憎まれ口のみを聞きながら育った。さらに愛の言葉や感謝された事や褒められた事は一度もない。誕生日を祝われた事や病気や怪我で心配された事もない。

母は母と呼べるか分からぬ程に徹底して娘を他人扱いした。やがてこの愛のない家庭環境に少女は完全に適応し中学に上がる頃には誰に愛されずとも生きていける頑丈な自立心を手に入れていた。

集団行動不能にして倫理感覚欠如。社会生活を送る上で問題は山積みしていたが、幸いな事に彼女の周囲には彼女を許容できない者の憎悪や怨嗟が渦巻いており、その劣悪な環境は負の感情を精神の糧としてきた彼女にとって無限のエネルギーを生み出す源泉となっていた。

そんな安寧の日々が突如終焉の刻を迎えたのは一年前。母親から誕生日を祝われる。母親から「愛してるわ瑞」と言われ吐き気をもよおす。そのとき病院に担ぎ込まれ診断された結果が善意アレルギーだった。母親は姫乃が一年前の警視庁襲撃の際、重要な役割を担った兵士であり、銀座の女王「氷のルシア」の娘が瑞だった。

男を喰い物としか見ていない売女。自分と自分の利益になる人間以外には一ミリの関心も敬意もない。クズの中のクズ。それが私のママだと語る。今更まともな母親面されても迷惑なだけであり、絶対に元のママに戻させると決意を語る。

他人に自分を女王と呼ばせて憚らない。教祖気取りのサイコ女。根拠の無い自身と持たざる者への憐れみを携え「争いのない国を造る」とかいう夢物語を真顔で語る平和ボケ。最もムカつく型の人種。化物のくせにメディアに持ち上げられ女王なんぞに祭り上げられお高くとまった上品な顔を想像するだけでムカついてくるぜ。見た瞬間キレちまいそうで怖えーが先ずは落ち着いてママを元に戻す方法を聞き出さねえと…。

保険医になった藤本に案内された場所にいたのは、花壇いじりをしている女性。生徒会長の姫乃ですと自己紹介され驚く瑞。(このまるで垢抜けない地味眼鏡が上下ジャージで土塗れのイモ女が。この泥だらけのジャージ女が。気迫もカリスマ性も感じない。泥に塗れて薄汚い唯の女があの園藤姫乃だってのか)と驚く。

安達瑞の想像とは違い、普通以上に普通の姫乃。仲良く会話している和やかムードを気持ち悪いと感じる瑞。鞄からナイフを取り出し姫乃を殺そうとする瑞だが、服部に制止させられる。常に触覚が触れる距離で護衛するのが兵士の役割。いかに巣の中とはいえ敵襲の惧れがある屋外において単騎でいる道理はない。瑞は騒乱罪・暴行罪・殺人未遂罪・国家反逆罪の罪で拘留される。

安達瑞は兵士に取り囲まれている中で「私のママを勝手に洗脳しやがって」と姫乃を殺そうとした動機を話すが、姫乃は自身の針が及ぼす効果は洗脳ではないと語る。瑞の母親は優しくなった訳ではなく、強くなったのだと。態度の変化は唯の副産物であり、よく話し合えば分かるはずだと伝える。

姫乃曰く性格も人格も元のまま。悔い改めたわけでもなく、ただ愛する者を護るための兵士として何者をも受け容れる事のできる揺るぎない力を手に入れただけである。そして姫乃は「私が本当に作ろうとしてるのは平和な国ではありません。いずれ襲い来る敵と戦うための戦争都市。それが楽園都市の本当の姿」だと説明する。

姫乃は「楽園都市(ヒメノスピア)は楽園(ユートピア)じゃない。敵を刺し貫くためのに研ぎ澄ました鋭利な鑓。私のための武器(スピア)です」と話す。

その頃、アメリカのホワイトハウスでは「日本政府はテロリスト共を野放しにしているからだ。しかも情けない事に女が率いるテロ組織をだ」と大統領が糾弾している。恫喝を交えつつ、ややオーバーにヒメノスピアの存在を否定したのは女王(クイーン)と呼ばれる人物の命令だった…。

日本では瑞の母親が学校で女王である姫乃に謝罪をし、娘と面会する。誕生日ケーキの件に触れ「あなたに対する嫌がらせなのよ」と衝撃の発言をする。嘘で塗り固めた人生の中で性根がねじ曲がり愛する一人娘との距離感すら計れず、どう接したらいいか分からない程に鬱屈した愚かで不器用な母親。今も昔も何も変わっていない。

瑞のことを世界で二番目に愛していると伝え、一番目は園藤姫乃だと語る。控え目な物腰と憂いを帯びた眼差しの奥に激しい気性と冷徹な思考が潜んでいる。気高く美しい女王の魂に直に触れた瞬間に愛してしまったと語る。あの方をよく知りもしないで否定するのはやめなさいと母親に言われた瑞は知った上で否定してやると答える。

その頃、フジモト生物化学研究所では原口理栄があることを見つけた。それは蜂の胎内に女王の因子を伝達する仕組みだった。つまり姫乃が女王になったのにも明確な理由があった。蜂は人を刺す時に女王とすべきか兵士とすべきか選択することができる。その仕組みが明確に在る以上は姫乃の他にも女王となった人間が存在することになる。

クイーンと呼ばれる女性がついに日本上陸。女王である姫乃に興味を持っており短時間に国を掌握しながらも支配を小さな街のみに止めているのを「大胆とも小心ともつかぬ差し手だ」と評価する。自身の兵士とともに制服を着て女子高生に変装し、姫乃がいる学校に赴く。

一方、学校では瑞が生徒会への参加を希望し姫乃に承認される。瑞はまだ誰も気付いていない姫乃の弱点を見つけるために生徒会を希望したが、姫乃はそれを承知の上で「肯定的な人間ばかりではなく明確な害意を持っているという強烈な個性を持つ人間をそのままの状態で側に置いておきたい」と考えていた。早速、花壇の水やりをお願いされた瑞は校庭に行くと「お前達の女王はどこにいる?」と一人の女性が声を掛けてきた!

***次回予告***

女王と女王。日本の女王・姫乃に会うため楽園都市にやってきたアメリカの女王。彼女の正体を知らずに接触した安達瑞は、その不遜な態度と大胆な振る舞いに翻弄される…。もう一人の女王の真意、そして楽園の運命は!?第4巻は2019年春に発売予定!