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【ホライズン】感想ネタバレ第1巻まとめ

無料漫画アプリ【マンガボックス】で連載していた『ホライズン』の第1巻の感想ネタバレまとめ。

ホライズン(1) (マンガボックスコミックス)

ホライズン(1) (マンガボックスコミックス)

  • 作者:岡田卓也
  • 発売日: 2014/05/09
  • メディア: Kindle版
 

1173年モンゴル高原、タタールの猛将を討ち取る少年の姿があった。モンゴルの族長イエスゲイの息子・テムジンである。勝利の宴のさなか、イエスゲイの氏族の独行を苦々しく思う氏族たちは、恐るべき陰謀を話し合っていた。それは、後継者であるテムジンの暗殺だった!!

目次

第一話 牙狼の住処
第二話 天命
第三話 忘れもの
第四話 氷上の問答

本編あらすじ

第一話 牙狼の住処

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草原に風が吹いた。狂雲を従えた怒涛の疾風だ。地獄からの侵略者とおそれられた彼らはユーラシアを席巻し金・ホラズム・ヨーロッパへと吹き荒れた。一個の人格が見る夢。かつてこれほどまでに巨きな夢を見た者がいただろうか。

彼の何が自身を突き動かしたのか。最強の武力、底知れぬ野心、天才的な政治力、あるいは強烈な個性がそうさせたのか。違う。そのいずれでもない。これは圧倒的な"生"を生きた男、チンギス・ハンの物語ー。

1173年、モンゴル高原。タタール部族の猛将サモンに恐れをなして逃げようとする草原の戦士たち。追い打ちをかけるサモンだが、一人の少年の刃によって首を刎ねられる。

仲間からテムジンと呼ばれる少年から汚名をそそぐには今が好機だと言われ草原の戦士たちは勢いづく。その後、左翼が将を撃破したことで敵陣を突破。タタールの族長は遁走。

戦場では勝った部族が敗者が身に着けている衣服や宝を物色しているが、テムジンは興味がない。族長イエスゲイが到着し、自分の息子テムジンを褒めるかと思えば、持ち場を離れた命令違反で処刑が始まろうとした。

戦の掟の重要性を教えるだけかと思われたが、本気で殺そうとするイエスゲイ。テムジンは剣を向ける道理がないとしつつも「本当に命を脅かされるのであれば抜く剣もある」と怒らせる発言をする。

真剣勝負が始まるも、その最中に笑うテムジンに族長である自分と真剣勝負がしたいためだったことを見抜き、それでは罰にならぬと笑いながら中止する。

勝利の宴の最中、一人草原に佇むテムジン。そこに族長イエスゲイがあらわれ、戦の血の匂いに誘われて集まってきた狼について話す。王者のように振る舞い、時に狡猾で残忍な狼だが、自分たちは蒼き狼の末裔、掟の重要性は血に刻み込まれているとテムジンに伝える。

帰り道にイエスゲイは蛮勇や剣技よりも心の奥に潜む熱き志と冷徹さが備わっていると心中では評価している。その頃、同じ陣営では同族のタルグダイがテムジンの暗殺計画を目論んでいた。

夜になっても草原に一人でいるテムジンのもとに三人の刺客があらわる。しかし、あっけなくテムジンの剣によって倒される。明け方に様子を見に行くタルグタイに、テムジンは剣を使うことを禁じられているから、その夜盗の首はお前の手柄にしてくれと刺客の首を渡す。

第二話 天命

ある日、草原で奴隷に拘束具をつけて鞭でいたぶっている人間を見つける。それはフウシン族の長セルゲイ・バートルの息子だった。その息子モンゲの腕を折ったため、奴隷のボロクルとともに捕まってしまうテムジン。

しかも族長の集会で明日処刑されることが決まってしまう。しかし、テムジンは草原にで知らぬものがいないセルゲイ・バートルと会ってみて損はないと言い放つ。

殺される瞬間に狼が騒ぎ出し、セルゲイの一撃はなぜか外れる。天が大地が草原がテムジンを生かしたと判断し、二人は解放される。ボロクルは「俺の種はお前の隣でこそ花となり実を結ぶ」といい、これからはテムジンに従うことを示す。

第三話 忘れもの

ある戦で、テムジンと同じ部族のシグは初陣で身体が固まっている。ほぼ初陣に近いテムジンは縦横無尽に活躍している姿を見て、泥臭い戦法でようやく一人倒す。しかし、その瞬間を槍に刺され殺されてしまう。

シグを倒した人間に、シグの首を忘れていると突きつける。子供の首は戦果にならないため拒否するが、戦士の首に年齢は関係ないと叫ぶ。おかしな奴だと相手をしない敵方の人間。戦場全体で劣勢になったモンゴル部族は撤退の号令がでるも、それを無視して敵に突進するテムジンだが、味方が間に割って入り退却する。

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群雄割拠の12世紀モンゴル高原。タタール、ケレイト、ナイマン、メルキト、そしてモンゴルなど各部族が草原に覇を唱え血で血を洗う死闘が繰り返された。それぞれが戴く唯一の王のもと草原の戦士たちは勇猛果敢に戦いよく死んだ。この時代命の価値はあまりにも軽薄で儚いものだった。

敗戦するモンゴル族だが、納得できていないテムジンは引き返して勝利に喜んでいる敵のもとへ、一人で単身突撃する。敵将チェルチュウダも勇者と認め下馬して一騎打ちが始まるかと思われた。

しかし、テムジンはシグの名前を告げ「貴様が殺した戦士の名だ。首はなくともその戦果は誇られよ」と伝え、要件は終わったとして帰ろうとする。仲間の仇のため命を賭して敵将の首を獲りにきたと思いきや、それだけだった。

「お前を生かす!死ぬことは許さんぞ。さあ道を開け。もはやここに用はない」その言葉にモンゴルの草原の在り方に度肝を抜かれるチェルチュウダは配下の者に「殺せ。こいつを生かして帰すな」と命令する。テムジンがいつの日かタタールを滅ぼす危険分子になると直感したチェルチュウダは、この場で殺さなくてはいけないと感じた。

集団で襲いかかるも圧倒的な速さで避けるテムジン。剣技や身のこなしの速さではなく思考の速さがずば抜けているため、すべての行動の先を取っていると分析するチェルチュウダ。

それならと思考の外側からの一撃として槍を投擲され右手首に命中。重傷を負ってしまい剣が握れなくなってしまう。そして血を流しすぎたため動きも鈍くなり絶体絶命のピンチになる! そこに異形の面を被った人間が駆けつけテムジンを救出する。馬具には剣がついており、迂闊には近づくことが出来ない。

逃げる最中にお前は誰なのかと問いただすテムジン。仮面を外すとそこには若い少女の姿があった。それでも思い出せないテムジンだったが、キスをされたことでようやく思い出す。ボルテだった。

馬に二人で走っているためスピードが遅く、すぐに斥候隊に追いつかれてしまう。いつもなら窮地でも笑って楽しむテムジンだが、思考が重いと呟き、弱気になっている。テムジンは戦いに負け大きな傷を負っている。

その傷が生きる気力を蝕んでいると気づいたボルテはテムジンを逃がすために自ら馬を降りて犠牲になる決断をする。間一髪のところで、テムジンの目に力が宿りボルテを元の位置に戻す。

しかし絶体絶命のピンチは続く。進路を変えて川幅のせまい支流に逃げようとする。支流の先は森のため、ここで一気にカタをつけようとする追手。この窮地をどのように脱するのか!2巻に続く!

***感想・評価・考察***

ホライズン(1) (マンガボックスコミックス)

ホライズン(1) (マンガボックスコミックス)

  • 作者:岡田卓也
  • 発売日: 2014/05/09
  • メディア: Kindle版
 

「俺の命は天からの借り物」など主人公は中二病のような意味不明な台詞を喋り、慇懃無礼で自己中心的で独断専行が好きな性格。

あまりにも意味不明すぎて敵も味方も「こ・こいつただ者じゃない…」と尊敬と恐怖を集める展開になります。見え方によってはただのバカな主人公に見えるが、強運で窮地を乗り切るパターンの漫画です。セルゲイも自分の技量の問題で攻撃を外したのに、それを天と大地と草原によるものだと決めつける。