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【カツシン】感想ネタバレ第2巻(最終回・最終話・結末)まとめ

2014年から月刊コミック@バンチで連載していた『カツシン~さみしがりやの天才~』の最終巻2巻の最終回(最終話)を含めた感想ネタバレまとめです。結末(ラスト)はいかに!?

力道山が刺された伝説のクラブ支配人が見た「義兄弟」カツシン、国際派俳優・渡辺謙が語る、独眼竜政宗での秘話とは…!?伝説の松田優作との「血のバトン」を松田美由紀が語り、遺児たちが語る父・勝新太郎のほんとうの姿……秘話と感動のエピソードで綴る天才・勝新太郎の真実がここに!!ファン必読の第2巻!!

本編あらすじ

本編は下記の4人のエピソードから構成されています。

1:ニューラテンクォーターの山本信太郎社長

赤坂の中心部に東洋一の豪華絢爛さと謡われた伝説のナイトクラブがあった。大人の娯楽の殿堂『ニューラテンクォーター』。その社長が山本信太郎。山本のことを「ラテンの兄弟」と呼び、勝のことを「嵐山の兄弟」と呼び合う仲だった。三船敏郎や石原裕次郎や中村錦之助と飲み交わしていたエピソードが描かれる。

2:渡辺謙(俳優)

当時27歳の渡辺謙が主演した1987年の大河ドラマ『独眼竜政宗』のエピソードが描かれる。当時の演出家にも取材。独眼竜政宗は勝の最後の代表作となった…。その後、渡辺謙は『ラストサムライ』でアカデミー賞助演男優賞やゴールデングローブ賞助演男優賞にノミネートされ、ハリウッドのトップ俳優に成長していく。

3:松田美由紀(松田優作夫人)

松田優作生前のエピソードから、1989年に松田優作が死去してからのエピソードも描かれる。

4:息子の鴈龍

中村玉緒も登場。病名を告白して最後の家族4人での食事の話や、黒澤明監督と衝突し映画『影武者』から降板したエピソード、闘病生活が描かれる。

***感想・評価・考察***

本作は『ブラック・ジャック創作秘話』『さんてつ』『淋しいのはアンタだけじゃない』などドキュメンタリー漫画の第一人者の吉本浩二氏の作品。1997年に亡くなった勝新太郎は1980年代生まれにとって馴染みのない人物だが、本作で魅力を知った。

テレビで『昭和の大スター』として破天荒なスターとして紹介されることが多い勝新太郎だが、紹介されるエピソードが大麻パンツ事件とガンの発表記者会見になっており、大映時代の若い頃の話や、三味線の達人であったことは知らなかった。今の10代や20代は座頭市や悪名を観たこともない人が多いと思う。

本作は主に役者の勝新太郎にスポットを当てており、第1巻では映画バカ、俳優バカの一面を知ることができる。より人間的な魅力を知ることができた。

第1巻ではフランスの画家バルテュスとの交流も描かれていた。マスコミ嫌いで気難しい画家が保釈中で謹慎していた勝に会いたいと頼むシーンが面白い。住んでいたスイスのアトリエに招待したところ保釈中の身であるため動けない勝のためにスイスの外務大臣に依頼して特別に国外に移動できた驚きのエピソードも。

また第1巻では中村珠緒さんにインタビューしており、新婚旅行に兄の若山富三郎もついてきてしまった話や、記者会見のタバコがパフォーマンスで本当は禁煙して一生懸命治療していた話が語られている。本作には未収録だが、以前テレビで警察帰りの勝が麦飯を大好きになったという話もあった。好きなエピソードの一つだ。

2019年に悲しいことに息子の鴈龍も亡くなってしまった。蟹江敬三、緒形拳、山城新伍など勝新太郎を知る人物が次々に亡くなっており、この本を書いたタイミングだからこそ勝新太郎を探るドキュメンタリーがギリギリできたのかもと思った。

存命の人物を挙げると松平健や芸能リポーター東海林のり子、前田忠明、井上公造あたりも勝と親交があったらしいのでインタビューしてほしかった。井上公造さんだろうか、記者会見後にきてくれたリポーターにビールをついで回ったというエピソードをテレビで話していたような。ハワイで呼び出されたと思ったら麻雀卓を修理させられた話も詳しく聞きたかった。

スイスから帰国したときの成田空港での記者会見では「さぁ飲んでくれ。飲まないと取材には応じない」としたエピソードも検索したら見つかった。どんな辛辣な記事を書いたとしても「自分を扱ってくれる」ことに感謝の気持ちがあったのだろう。若い頃に苦労した経験がある人間だからこその考え方だと思う。

現在の謝罪会見とは全く違う、いつのまにかリポーターも勝劇場の役者として参加させられたかのような空気感だったのかと思いをはせた。もっと大勢の人の話を盛り込んでほしかったし、2巻完結ではなくもっと続いてほしかった。