2012年6月に発売された週刊ヤングジャンプで連載中『キングダム』5巻の感想ネタバレまとめ
クーデター鎮圧。王弟の反乱は、秦王・エイ政一派の奮戦により、失敗に終わる。歩兵となった信は大将軍への野望のため、隣国「魏」との戦争へ!
目次
第42話 夢幻
第43話 怪鳥飛来
第44話 昭王
第45話 対峙
第46話 兄弟
第47話 最初の城
第48話 募集
第49話 伍
第50話 魏国軍
第51話 再会
第52話 蛇甘平原
番外編 黒卑村回想
本編あらすじ
信の渾身の一撃をくらい、戦意喪失したランカイ。ランカイが倒れた後成蟜を身を呈して守ろうとする者は誰ひとりおらず、竭丞相をはじめ配下の者達は我先にと逃げ出し、扉の前に押し寄せる。しかしなぜか扉の先には王騎将軍の副官・騰がいた。
扉に近づく者は将軍の命により斬り捨てるといい、騰は出口を塞ぐ。状況が飲み込めない信たちだったが、おかげでぶざまに逃げ回る竭丞相を山民族が仕留め、竭丞相の首をはねることに成功する。
勝敗は決したが油断した河了貂が側近の一人に刺されてしまう。そのどさくさにまぎれて成蟜は逃亡。行き着いた先は中央の広場。そこでは政・楊端和らが竭丞相配下・肆氏の兵と戦っているまさに最中の現場だった。成蟜に気付いた肆氏は、竭丞相の敗北を知る。
そこに突然、王騎将軍が現れた。王騎は肆氏の右腕・魏興を一刀で両断し、政に問いかける。貴方は、どのような王を目指しているのか?という王騎の問いに対し、政は「中華の唯一王だ」と即答。
王騎はかつて仕えた『戦神』とも呼ばれた昭王(政の祖々父)の夢でもあった中華統一を口にする政に興味を覚える。政は7年前に死んだ昭王の死を受け入れて、一度地に足をつけよ」と話す。王騎はその目標に見合うだけの力をつけろと言い残し、嬉しそうに立ち去った。
王騎が去り、ついに政と成蟜が対面する。同時に竭丞相の首を掲げたバジオウ、信らがその場に到着し、首を見て敗北を悟った肆氏兵達は戦意を喪失。彼らの中に成蟜を救おうとする者はおらず、政は成蟜を打破。
政は成蟜の命までは奪わず、反乱軍には投降を促し、此度の戦の終結を宣言する。本来であれば、大王への反乱は大罪。反乱の関係者は一族全員を斬首に処さなければならないところである。
しかし政と昌文君は、本当の敵である呂丞相への対抗勢力として、竭丞相側の兵力は来るべき刻まで残しておきたいという思惑もあり、投降者全員の命を救った。その上、反乱そのものを竭氏ら内々の抗争劇だったことにして、此度のクーデターは終幕となった。
今回の反乱で功績をあげた信。約束通り昌文君から土地と小屋のような家をもらい、信の最初の城ができた。そこに河了貂もちゃっかり居座り、2人は共同生活を始める。次の戦の召集がかかるまで、日々傷の回復と体力向上に励む信。
三ヶ月間ほど経った頃、ある立て札が目につく。それは魏国を攻める大きな戦が始まることを知らせる内容だった。いよいよ信が初陣をむかえる日がやってきた。歩兵の召集場に向かった信だったが、五人編成の伍をつくる段階であぶれてしまい、余りものとなった五名で伍をつくることになる。
信の最初の伍のメンバーは、頼りない印象の澤(たく)什長、同郷で同じく初陣の尾平と尾到の尾兄弟、無口で無愛想な羌瘣(きょうかい)となった。見た目がまだ少年のように見える信と羌瘣を有するこの伍は、数々の伍の中でも最弱の伍だと周りにからかわれるのだった。
行軍の人数に驚きつつテンションの上がる信の一方で、不安を覚える尾平と尾到。悪いことに丸城に行くことになったことに青ざめる澤什長。そこは「星眼の黒龍」の異名を持つ猛将・黒剛がおり、毎回多数の死傷者を出す戦い方をする将軍だった。その頃、丸城ではその黒剛将軍が何者かに討ち取られていた!?
千人将となった壁にも再会した信だったが、魏国の将・呉慶(ごけい)将軍が先手を打って秦国の城を落としにかかったことにより魏国を攻めに入るはずの秦国が逆に攻められる立場に変わってしまい、秦兵たちは動揺する。
秦国総大将・麃公(ひょうこう)将軍は状況を察し、素早い対応で決戦の地を変更。城攻めを中止し、平地戦に切りかえることになった。かくして戦の決戦場は「蛇甘(だかん)平原」となり、信たち歩兵も予定を変更され決戦場へと急ぐ…。