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【キングダム】感想ネタバレ第38巻まとめ

2015年7月に発売された週刊ヤングジャンプで連載中『キングダム』38巻ネタバレあらすじまとめです。

キングダム 38 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

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  • 作者:原泰久
  • 発売日: 2015/07/17
  • メディア: Kindle版
 

秦国内、最終決戦へ。大王派と相国派が競う秦国内に、第三勢力として突如誕生したアイ国。そして年が明け、いよいよエイ政の加冠の儀が近づくが…!?

目次

第405話 新しい国
第406話 別れ
第407話 五千人将
第408話 決着の年
第409話 何もない男
第410話 二つに一つ
第411話 雍に舞う
第412話 加冠の儀
第413話 祖霊の声
第414話 三方ゆずらず
第415話 反乱兵の作り方

本編あらすじ

第405話 新しい国

嫪毐(ろうあい)を君主とし、太原で『毐国(あいこく)の建国宣言をした太后。その毐国では、太后の側近宦官である趙高(ちょうこう)が政治的手腕を発揮し、国としての骨格を一手に作り上げていた。有能な文官を他国から買い集め、金を使って大国・楚と裏で繋がるなど、大方の予想に反して毐国は着々と独立国家としての体を形づくっていく。

そんな折、毐国の太后のもとへ呂不韋が現れた。呂不韋は相国として政治的な話をしに来たのではなく、太后に対して「恋人としての本当の別れ」を告げに来たのだと話す。そして、後にも先にも己の心を奪った女は太后だけであり、出会った頃から変わらずずっと愛している、と一方的に告げると、呂不韋の予想外の発言に思わず固まる太后を置き、立ち去っていった。

その頃、著雍では、緊急ではあるが正式な論功式典が執り行われていた。著雍での対魏戦、そしてその後の築城と防衛戦の功により、騰将軍が秦国二人目の大将軍に任命される。

そして信と王賁は、ふたり揃って四千人将から五千人将への昇格が決定した。著雍守備戦での功を考えれば、作戦を描き勝利に導いた王賁と信が同列昇格なのはおかしい、と玉鳳隊からは怒号が飛ぶも、飛信隊のメンバーや信は、将軍まであとひとつの位となった今回の昇格を素直に喜んだ。

年が明け、ついに始皇9年。政の『加冠の儀』が執り行われる年となる。五千人将となった信は、隆国将軍の下につき、著雍防衛や築城の任務にあたっていた。最低限の守りの砦が完成すれば、いよいよ著雍を拠点とした魏国攻略戦が始まる。その築城の完成は、もうあと一歩のところまできていた。

一方、毐国では、突然の騒動が巻き起こる。太后と嫪毐の間の不義の関係が側近達の知るところとなったのだ。毐国大臣・虎歴(これき)の報告では、ふたりの間に出来た隠し子の存在が咸陽にばれ、怒った咸陽は毐国を討つべく軍を興す準備に入っているという。

虎歴は、秦軍が攻めてくる前にいち早く挙兵し、奇襲をかけるよう嫪毐に促すが、嫪毐は、毐国で平穏な生活を望む太后の真の願望を知るが故に、即断を避ける。10日が経ち、大多数の側近達は太后に対し早急に挙兵するよう非難しはじめ、すっかり虎歴大臣の扇動に流されてしまっていた。

太后は、暴動を促す虎歴の後ろだてには出身地である"楚"がついていると推測。虎歴は、毐国の暴走により秦国が乱れることを期待する楚王の手先としてに毐国に潜り込んでいたのだと悟る。

決断を迫る虎歴は太后に対し、取る道は2つに1つだと示した。1つ目は、挙兵からの咸陽急襲。魏国攻略や楚軍侵攻防衛のために多くの兵は出払っており、中央が手薄となっている今は絶好の好機であると説明する。

そして2つ目は、太后と嫪毐、隠し子2人の首をはねて咸陽へ届け、許しを乞う道。毐国が落ちれば9族にわたりさらし首になるであろう罪深き反逆罪、提案した2つに1つの道しか生き残る術はない、と虎歴は太后に再度決断を迫る。

太后は、挙兵を選択。旧王都・雍(よう)で政の"加冠の儀"が行われる日、咸陽の主要人物が雍に入り、咸陽を留守にする好機を狙い、急襲を決行すると宣言した。

翌月、政の"加冠の儀"が執り行われる日がやってきた。式典には、秦国名家の面々だけでなく、敵国である六国の使節団も参列し、錚々たる顔ぶれが集う。そして太后も式典に参列する。

政が宮内に姿を現した瞬間、宮内の空気が明らかに変わったのを、その場にいる全ての者が感じていた。光をまとっているかのようにも見える、威圧ではなく包み込むような政のたたずまいに、誰もが息をのむ。式典は滞りなく進み、政は晴れて帯剣し、加冠を済ませ、第31代秦国大王として承認される。宮内は歓喜の渦となった。

その時、式典の最中に急報が入る。毐国軍と思われる兵3万人が、函谷関をすり抜け、北道より咸陽へ迫っているという。毐国軍は、太后が過去に作った偽の玉璽を使い、函谷関をくぐり抜けていた。太后は、式典に参列しながら内部の様子を見て、隠し子の存在が咸陽に漏れていないことに気づくと同時に、己が呂不韋に踊らされていたのだということを悟る。

呂不韋は、毐国軍に咸陽を攻め落とさせ、毐国軍に忍び込ませた配下達を使って咸陽を壊滅させることで、王族を一人残らず虐殺する算段であった。秦王家の血を根絶やしにした後、毐国反乱軍は自らが抱える蒙武軍に討たせることにより、王族が消えたあと国民が自分に国を託すように仕向ける計画だったのだ。事が計画通りに進み、ほくそ笑む呂不韋。そして呂不韋は、緊急事態が起こったため、"加冠の儀"は中止すると宣言する。

すると政は、呂不韋を御し、落ち着いた様子で式典の続行を宣言。予想外の政の行動を訝しむ呂不韋だったが、政は、「反乱軍を止める軍はすでに向かってきている」と告げるーーー。