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【さんてつ】感想ネタバレ第1巻(最終回・最終話・結末)まとめ

2011年から2012年まで月刊コミック@バンチで連載していた『さんてつ』最終巻1巻の最終回(最終話)を含めた感想ネタバレまとめです。結末(ラスト)はいかに!?

岩手県沿岸部を走る三陸鉄道では、路線の多くを被災した。大地震、津波の爪痕が生々しいガレキの中、それでも、さんてつマンたちは自らの力で立ち上がろうとする…。三陸鉄道関係者、周辺の人々への綿密な取材を元に再構成する震災ドキュメンタリー漫画。「ブラックジャック創作秘話」の異才、吉本浩二が描く真実の人間ドラマの決定版!!

目次

第1話 あの日、あの時間。
第2話 暗闇の中から…
第3話 再開へ!!
第4話 立ちはだかる壁
最終話 春が来るまでは…

本編あらすじ

運転手の休石は乗務中にトンネル内で被災。全長3900メートルのトンネルの真ん中で孤立することになった。余震が続く中、暗闇の中を一人で歩きトンネルの外に状況を確認しに行くと、大津波がおきたことをそこで知る。電車に戻り二人の乗客を連れて大船渡市役所の避難所に着いた。

三陸鉄道本部では停電したため駅に停まっていた列車を本部に。ディーゼル車のため電気も暖房も使えることが幸いし、ホワイトボードを持ち込み災害優先携帯電話で連絡を取り合っていた。食事は売店のカップラーメンでしのいだ。北と南の2台の列車の安全確認がとれたのは夜遅く。全員で新聞を巻いて座席で寝るのだった。

翌々日の13日にようやく大津波警報が解除。望月社長が路線の被害状況を確認しにいったら線路にたくさんの人が道路代わりに線路を歩いていた。北リアス線の島越駅を訪れると言葉を失う。頑丈に作られていた高架橋や堤防が無くなり、海が見えないはずの位置から海が見えていた…。

それでも望月社長はほとんど被災していない陸中野田駅~久慈駅間において三日後(地震から5日後)には運転再開することを決める。第三セクターとしての会社として運賃無料も決める。津波の被害が大きくガレキが山積みになっていた田老駅間は宮古市長にお願いをして自衛隊を派遣してもらった。そのおかげで依頼から4日後にはガレキが撤去することができた。

3月20日に北リアス線の宮古駅~田老駅間の運転が再開。旅客サービス部の冨手は3月20日の一番列車を見た時に、三陸鉄道の開業初日の記憶の中の光景を思い出す。報道陣も大勢詰めかけて車内はギュウギュウ。最初は再開した嬉しさに沸き立っていたが、被災した瓦礫の山を通過すると目に涙する乗客も…。

明治学院大学教授の原氏にも取材。原氏は三陸鉄道のニュースを見て原爆投下から3日後には走っていた広島電鉄を思い出す。JRなどは完全に安全でなければ走らせてはいけないという名目になっているが、三陸鉄道は三陸鉄道をいち早く再開することで地域の住民に安心を与えたことを評価する。

一部で復旧費用108憶円を使う事に対して、疑問の声があることについて原氏はバスでは輸送量が少なく、渋滞や雪などの影響も受けやすい点を指摘。鉄道は一度に多くの人を定時に運べ、風景も楽しめるので観光客も増えることで地域の観光収入に繋がるとして鉄道の重要性と存在価値を話す。

***感想・評価・考察***

震災から9年。現在の人が読むと物足りないものを感じる。というのも復興途中までしか書かれていないからだ。三陸鉄道が完全に再開されるまでを取材してほしかった気持ちもあるが、再開されるまで待ってしまうと読者に届くまでのスピードが遅くなるデメリットがあるので致し方なしか。

津波の被害が大きかった島越駅は2014年4月にようやく営業再開。結果的に全線が運転再開されるまでに3年1ヶ月の時間がかかった(さらに言えば山田線(現・リアス線)の被害は甚大で、全線復旧までに8年の歳月を要した)ので、タイムリーに伝えるためにはこのタイミングがベストだとも感じる。

その後、2013年に能年玲奈が演じる連続テレビ小説『あまちゃん』の大ヒットで、三陸鉄道は日本中に知られることになる。聖地巡礼としてロケ地だった久慈駅を訪れるファンも多いらしい。私自身もこのときに有名な『こたつ列車』を知る。ローカル線ならではのユニークな取り組みだと思った。

2019年ではラグビーW杯の試合会場となった岩手県釜石市にある釜石鵜住居復興スタジアムに行くために世界中の人が、最寄り駅の鵜住居駅を利用したに違いない。大漁旗が揺れる写真は壮観だった。

三陸鉄道を利用する際にこの本を読むとまた違った景色が見られるだろう。地域ローカル線はどこも赤字経営が続き大変らしいが、そこで働く人たちの長年の努力の結晶でできていることを後世に伝えたい。