【トリコ】感想ネタバレ第30巻まとめ
トリコと小松がグルメ界から帰還！ だが人間界は深刻な食糧難に陥っていた。人々を救う為、トリコたちは一龍が遺したフルコースの捜索を開始。ついに幻の鳥の卵を発見するが…!? 第二章グルメ界編開幕!!
目次
第264話 いざグルメ界へ!!
第265話 恵みの雨!!
第266話 最後の宝箱!!
第267話 希望の産声!!
第268話 奇跡の卵!!
第269話 受け継がれる心!!
第270話 最後の鍵!!
第271話 一龍の言伝!!
第272話 夢の待つ場所へ!!
本編あらすじ
様々な動乱の末に前巻で完結となった人間界編。一龍は倒れ、小松は壊滅寸前の美食会に連れ去られ、人間界そのものも壊滅寸前のダメージを負う。そんな状況で立ち上がったトリコは…！？
人間界。ついこの間までグルメ時代としてまばゆい光を放っていたこの世界ですが、今人間界を支配しているのは、暗澹たる闇。豪華で美味なる料理に舌鼓を打っていた食卓に今並ぶのは味気のカケラも存在しないタブレットです。三虎の放ったメテオスパイスは、大地をメチャクチャに破壊しただけでは飽き足らず、土地を枯渇させました。
メテオスパイスが降り注いでから、一年半がたっていました。不測の事態に備えてたっぷりと備蓄してあったIGOの食料もすでに底をつき、IGOが苦肉の策で生み出したのがこのタブレット。かつて溢れていた食材の栄養価のみを封じ込めたこのタブレットこそが、今のこの世界の食事…。
八百屋さんにお使いに来ていた少年。グルメ時代以上に食材が貴重品となった今、取り立てて高給といった店構えでは無いこの八百屋にもガードマンが二人もついています。少年が買いに来たのは、「海草レタス」10個と「光ニンジン」5個。生の食材ならば大荷物ですが、タブレットである今はポケットに入る量です。
買い物を終えて帰ろうと言うその時、少年の目に入ったのはショーウィンドウに大事に飾られている「生」の「水飴ダイコン。病気で伏せっている母親に、いつかお金を溜めて食べさせてあげたい…そんな想いをお店のおばちゃんに明かす少年ですが、彼の境遇をよく知っている店のおばちゃんは、ガードマンまでついているこの食材を少年にあげると言い出したのです！
この店も間もなく閉めるから、と少年に水飴ダイコンを渡すおばちゃん。絶対に誰にも見せてはだめだ、という忠告とともにそのダイコンを受け取った少年は、何度もおばちゃんにお礼を言って店を出て行くのでした。ところが、人気のない路地に入ったところで少年は襲われてしまうのです。誰にも見せていないはずの食材を狙って少年に襲い掛かったのは…なんと八百屋を警備していたガードマン！
ガードマンには本来業務中、警備員としてあるまじき行為をした時に爆発する指輪をはめています。ですが襲ってきたガードマンにはその指輪どころか、指輪をしていたはずの右手人差し指が無くなっているではないですか！味気ない食事に飽き生の食材に飢えきっていたガードマンは、指の一、二本よりも目の前にあるダイコン一本のほうが必要だと思うほど追い詰められていたのでした！
少年を痛めつけ、ダイコンを奪うガードマン。少年は「お母さんにあげるんだから返して」と泣き叫ぶことしかできません。これが今の人間界の現実…。が、その時、悲しみにくれる少年のすぐ後ろに、水飴ダイコンなど比較にならないほど大きなダイコンが降ってきたではないですか！そのダイコンとともに一人の男が姿を現します。大きな池のように巨大なボウルに、山のように盛られた食材を担いで現れたその男は…トリコ！
「匂いがするなぁ、空腹で、満たされない悲しみの涙の匂いだ」。そう言ってトリコは、持ってきたボウルの食材をばら撒き始めます。人間界全域に降り注ぐ、食材の雨！食に飢え切った世界にとって、この雨こそが最大の恵の雨でしょう！そんな食材を、少年の目の前で調理して差し出したのは小松です。二人が、一年を超える長いグルメ界での食材調達を終えて帰ってきたのでした！
