【トリコ】感想ネタバレ第34巻まとめ
小松を救う食寶“ペア”の正体は、エリア7に君臨する猿王・バンビーナの体の一部であった!! そしてたどり着いた「100Gマウンテン」。そこに猿王の姿が!! 一瞬の気のゆるみがトリコたちを絶望の淵へと落とす…!?
目次
第301話 王の戯び!!
第302話 食寶ペアの正体!!
第303話 邂逅一番!!
第304話 勇気の種!!
第305話 戯びの準備!!
第306話 キッカケを獲れ!!
第307話 決意の再入山!!
第308話 歩みフルパワー!!
第309話 瞬間の再来!!
第310話 ゴング!!
本編あらすじ
グルメ界名物「水切り山」。それは高さ1500メートルを超える山がマッハ1のスピードで海を跳ねる光景。「水切り山」は地球一周22万㎞もの距離をスピードを落とすことなく跳ね進む。その間に風や気温、陸や海に削られ次第に山は小さくなり、約1週間かけて地球を1周する頃には巨大だった山は小さな小さな小石となる。原因不明の天候の一つだと言われているが真相は…猿王のただのヒマつぶしであるー。
エアを入手した矢先に襲い掛かっていたNEO。NEOの尖兵となった鉄平によって、小松の心臓が失われてしまいます。治す手段があるとするならば、それは次なる「エリア7」にあるアカシアのフルコース、「ペア」を置いてほかにはない…四天王はエリア7に入り、そこで味仙人の一人だというカカに出会い、八王の一人「バンビーナ」が待つペアのもとへと向かうのですが!?
ペアが実をつけ、そこからスープをしたたらせている産声の樹。電シャークに乗った一同は、その近くでやってきていました。産声の樹は超巨大で、空を覆い隠さんばかりの濃い密度で葉を茂らせています。そしてそのうっそうと茂った葉の下で、星屑のように輝く美しいもの…その一つ一つが、ペアだというではありませんか。
ペアとはもともと、猿王の雄が雌に対する求愛行動で飾り付けたもの。より美しく輝くペアこそが、強さとより優秀な子孫を残す力の証となるのです。で、猿王の体の一部だというペアは、どこの部位なのでしょうか。カカはこういいました。猿王バンビーナ、その種族名は「キンタマントヒヒ」。ペアとは、男のシンボル…バンビーナの金玉のことだ、と!!
猿王の待つ、0山脈に間もなく差し掛かります。0山脈は100Gマウンテンと言う10~100倍の重力を持つ山を中心に据えた山脈で、その空間には酸素が全くありません。ゆえにそこに足を踏み入れるには、大量の酸素を含んだエアが必須となります。四天王はもちろん、電シャークにも小松にもエアを食べさせ、入り込む0山脈…その道中には、なんと致死率100パーセントの花粉症を引き起こす恐怖の植物、サンドリコが所狭ましとひしめき合っているのです!
野生のサンドリコは抗体も存在せず、花粉を少しでも浴びてしまえば命は助かりません。花粉の散布をさせないように、慎重に、丸1日かけて山脈を登っていきます。小松の体が限界を迎えるタイムリミットまで、残り4日。不気味なほど静かな0山脈の中、四天王は戦いのために神経を研ぎ澄ませていくのです…。
たどり着いた100Gマウンテン。そのすさまじい重力で生物を引き寄せ、体液を搾り取るようにして自らの餌にする…。よくよく見れば、その山の岩肌はすべて生物の死骸でできています。数億もの生命が押しつぶされて形成されたこの山、さながらブラックホールのようにあらゆるものを飲み込んでしまうのだとか。そんな恐ろしい話を聞かされても、トリコはひるみません。100Gマウンテンがどんなものか、入ってみなければわからない。そう言って一歩足を踏み出すと…トリコの体は地面に吸い付けられるように沈みました!!
あのメルクを訪ねて向かったヘビーホールは、通常のおよそ5倍の重力でした。しかしこの100Gマウンテンは、入口ですでに10倍を超えようという重みを感じます。トリコたち四天王がこの重力で山の養分になってしまうことがないでしょうが、だからと言ってすいすいと進めるわけでもありません。少しずつ体を慣らしていく他ないか…だが、小松はどうするか…。
トリコがそう考え、視線をみんなのほうへと向けると…一同の表情が妙です。何かに驚愕しているかのような…トリコが一同と同じ方に視線を向けると、その驚愕の表情の理由が理解できました。百戦錬磨の四天王も、絶句するというものです。そこには猿王バンビーナが佇んでいたのですから!!
バンビーナは動きません。様々な思いがトリコの脳裏によぎりますが…トリコはまずバンビーナの捕獲レベルを探ることにしました。そっと測定器のポインターをバンビーナに当てると…。バンビーナは、大きな声で雄叫びを上げました!!そのすさまじい力に気おされるトリコ…!サニーは、測定器で算出されたバンビーナの捕獲レベルを見て…戦慄するのです。キンタマントヒヒ、哺乳王類。捕獲レベル…6000!!!
今の雄叫びに何の意味があるのかはわかりませんが、あんな威嚇のような行動をされてゼブラがだまっていられるはずもなく。攻撃態勢に入るゼブラ、そしてそれをサポートしようとするゼブラとココ!サニーは圧巻の捕獲レベルに動揺した心を落ち着けようと、一つ瞬きをして、戦いに参戦…しようと思ったのですが…グルメ界において、その上八王を相手して、無策に0.1秒の瞬きをするというのはあまりに浅薄というものでした。0.1秒の暗闇が晴れた後、そこに広がっていたのは
飛び散る腕、脚…首…!!悪夢のような惨劇だったのです!!そしてその直後に襲い掛かる、猛烈な爆風!!その風が収まった後に残っていたのは…ちぎれ落ちたトリコの腕。転がっているココの脚。そして、バンビーナを前にして、ひるんでしまったゆえに生まれた0.1秒を後悔するサニー…。グルメ界に入り、パワーアップを果たしたはずの四天王。そんな彼らが、まさかこの0.1秒で全滅してしまったのか!?