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【永遠の0】感想ネタバレ第5巻(最終回・最終話・結末)まとめ

2010年から2012年まで漫画アクションで連載していた『永遠の0』の最終巻5巻の最終回(最終話)を含めた感想ネタバレまとめです。結末(ラスト)はいかに!?

永遠の0 : 5 (アクションコミックス)

永遠の0 : 5 (アクションコミックス)

 

佐伯健太郎は、駆け出しライターの姉・慶子の依頼を受け、つい最近までその存在さえ知らなかった“本当の祖父”宮部久蔵について調べていた。終戦数日前に特攻で死んだという「その人」の像を結ぶための驚きと感動に満ちた旅――。たどった糸の先にあったのは健太郎にとって意外すぎる事実だった。感涙必至の最終巻。

本編あらすじ

特攻の日、宮部久蔵は機体トラブルを見抜いていた。そのまま乗れば生き抜くことができるが…大石賢一郎との機体と交換を申し出、特攻に飛び立っていった。そして大石の機体はエンジントラブルで喜界島に不時着する。機体から降りようとしたときに一つのメモを発見する。

大石賢一郎は宮部久蔵から託されたメモ通りに妻子・松乃を見つけ支援する。宮部は生前「たとえ死んでも戻ってくる。生まれ変わって戻ってくる」と約束していた。宮部の外套を着た大石を見たとき「約束を守った」と語る。戦争が終わって9年の歳月が経過していたとき、大石と松乃は結婚するのだった。

…エピローグ

終戦間際、アメリカの空母に一機のカミカゼが襲いかかった。その一機は、アメリカが誇る最新鋭の迎撃機のレーダーの網を抜けて、550ポンドの爆弾を抱えながら、おびただしい数の砲弾と機関銃のシャワーを掻い潜って空母に近づいてきた。たった一機のゼロのために、何千発もの機関銃が火を噴き、空の色が変わるほどの対空砲火が撃ち込まれた。

ついにゼロの機体が火を噴いた。するとゼロは急上昇し、機体を捻って背面になった。そして空母上空に到達すると、燃えながら急降下してきた。アメリカの砲手はするどい動きについていけず、なす術もなく祈るしかなかったーーー!

ゼロは甲板に激突したものの不発に終わり、甲板にはちぎれた上半身が残された。米兵はゼロの操縦者を恐れるあまりに遺体に発砲していたが、艦長が彼の遺体から妻子の写真を発見し、それを見た米兵も彼の心中を察した。艦長は「よくぞここまでやってきたな」とゼロの操縦者に敬意を払った。翌日、海底へと丁重に葬られ、ゼロと操縦者はゆっくりと海の底に沈んでいった。

***感想・評価・考察***

永遠の0 : 1 (アクションコミックス)

永遠の0 : 1 (アクションコミックス)

 

百田尚樹による小説を原作とした漫画。原作は2009年に文庫化され、文庫版の販売部数は300万部を突破。2013年に岡田准一が主演で映画化。歴代の邦画映画ランキングにも上位ランクインするほどの大ヒットを記録。第38回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した。2015年に向井理が主演でテレビドラマ化。

超名作なので中学生に読んでほしい作品。映画は小説の展開をあまりにも省略しまくっているので低評価。カットしすぎ。原作読んでないとわからない。原作以上の感動は無かった。あくまで戦争に命を捧げる悲劇の物語になっている。漫画版は小説のダイジェスト的になっているので良かった。感涙必至の宣伝文句に偽りなし!

一部で「特攻を美化している」「戦争賛美」と批判されているらしいが、全くの逆。むしろ戦争や特攻兵器をかなり強く否定している。おそらく映画しか観ていない人による勘違いだと思われる。映画は尺の問題で小説の20%程度しか表現できておらず、戦争を否定するシーンが少なめになっていた。皮肉にも岡田准一の名演技によって戦争の汚い部分が和らいで表現されてしまったのも影響しているのではないか。