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【軒猿】感想ネタバレ第4巻まとめ

2008年から月刊ヤングジャンプで連載していた『軒猿』第4巻ネタバレまとめ。

軒猿 4 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

軒猿 4 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

  • 作者:薮口黒子
  • 発売日: 2016/11/01
  • メディア: Kindle版
 

重要拠点となる厩橋城をめぐり、北条氏康と激突した長尾景虎(上杉謙信)。景虎に仕える忍び衆「軒猿」として成長を遂げる少年・旭は、北条の忍び衆「風魔」の毒矢を受けてから『耳疾し』の力が使えなくなってしまう。戦況は動き、宿敵・武田信玄に踊らされていた事に気付いた景虎は、旭を連れて霊山へと向かう…!!毘沙門天に授かった『耳疾し』、景虎に救われた旭の過去とは…!?

本編あらすじ

北条氏康自らの出陣から数日、対峙した景虎軍と緊迫した睨み合いが続いていた。武蔵河越城の氏康本陣は対景虎の用意は全て整っていた。双方に思惑が渦巻き一触即発の状態であった。軒猿が放った物見も風魔小太郎に捕まり自害。旭は『耳疾し』の力が使えなくなってしまったが、失ったチカラを補おうと必死に役に立とうとする。

その日の夕刻、上野と武蔵の国境付近で景虎軍の小島隊と氏康軍の主力部隊が初めて衝突した。日が暮れて視界が暗い中の合戦となり、夜戦に長ける氏康の部隊は最初のぶつかりで小島隊を圧倒し、氏康の圧勝で終わった。

その裏では三ツ者の道鬼が北条配下の風魔小太郎に書状を託していたが、交渉は決裂。両者が争っているところに一千と旭が乱入。三つ巴の戦いになる。道鬼はお互いにここは退こうと提案する。そして武田信玄が何かを企んでいることを明かし、既に手遅れであることを告げる。その情報を確実に景虎に持ち帰るために戦闘を中止し散開する。

数日後、信玄の手の平の上だと理解しつつも長尾景虎は出陣する。懸り乱れ龍の軍旗を掲げ河越城に向かい、自ら槍を取り前線を駆ける姿は怨敵降伏の権化・毘沙門天の如し!

景虎の戦法は徹底した殲滅作戦だった。関東に進軍して以来決してやらなかった非常の手段である。恐怖を以て物資を断ち、人脈を断ち、畑を焼き、水源に毒を入れ、氏康軍の生命線をも断つ。そして氏康に通じると疑わしき者は無条件で殺し、見せしめとして死体を晒した。

こうして氏康を包囲するように攻め込む景虎に対し、氏康は河越城にて守備一徹の戦法をとり続けた。景虎のこの戦ぶりは諸国にも強く印象付け、景虎の南下を当初から静観していた周囲の国人衆や豪族までもが景虎を支持する動きをとり始めた。

そして初雪の舞い散る頃…ついに北条氏康が小田原に帰国。これによって厩橋城城主の藤九郎が景虎に従い、厩橋城は無血開城となった。

その日、厩橋城にいる兵士は戦勝祝いで賑わっていた。だが景虎は全く喜んでいない。大軍での真冬の峠越えは犠牲が大きすぎるため進軍は休止。これこそが信玄の狙いに気づいたのだった。信玄の狙いは雪の時期までの足止めだった。

長尾景虎は気合を入れ直すために霊山に入る。それに同行する一千と旭。景虎は雪のちらつく真冬に関わらず滝行をする。その一方で、旭を忌まわしき耳疾しの子と呼び殴りかかってくる修行僧・諏訪がいた。なぜ自分はこれだけ憎まれるのかその理由を知りたい旭は景虎に問いかける。

10年前、20歳目前で春日山城に入り家督を継いだ景虎だったが、それを良しとしない者が長尾一族の中に現れ一族は景虎派と政景派の二つに割れた。双方が裏工作を重ねているときに何故か景虎の動きが対立する政景に筒抜けになっていた。景虎は内通者の存在を疑うが、見つける事ができなかった。

1551年、景虎はついに対立する長尾政景領に攻め込む手段をとり、これを見事に制圧したのだった。そして地下で見つけたのが牢獄に囚われている幼い旭だった。筒抜けだったのは旭の仕業だった。。

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旭を利用も処刑もせず助ける景虎。そして幼い旭を匿うために霊山につれてきていた。しかし、三ツ者の道鬼によって居場所がバレてしまい、修行僧たちは無惨にも殺されてしまったのだった。その後、幼少期の旭は一人で逃げ延びて偶然にも軒猿として再び景虎の前に現れることになるのだが、襲撃された際に諏訪の兄と弟も殺されたことが旭への恨みにつながっていた。

一人になったときに諏訪に拉致され殺されそうになるが旭も応戦。景虎も現場に駆け付けると自分は手を出さずに一方的に殴られる景虎。そして膝をついて旭を守りぬいてくれたことを深く感謝すると伝えるのだった。

出生を辿れば三ツ者かもしれない旭だが、このままずっと景虎の軒猿でいたいと気持ちを伝え、景虎は数奇な運命を感じながら霊山を下山するのだった。

1561年1月、霊山から厩橋城へ戻った景虎は直ちに行軍の準備にとりかかっていた。もうすぐ峠の雪も少なくなる。そうしたら景虎は今度こそ北条氏康のいる小田原城まで一気に攻めるつもりだと旭は考える。

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しかし、小田原に参陣するはずの武将達が今になって腰を上げないことが問題になっていた。春日山城の留守居役の柿崎景家から外交役の河田長親が「新参の若造などに外交は荷が重い」とその責任を責められる。

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旭は諏訪から宝剣をもらいうけていた。早速、宝剣での剣術修業を重ねる旭。修業中に景虎の盾になる馬廻り衆の河田長親が現れ「たった一つを守る覚悟もない奴が幸せヅラしてるのが気に障るんだよ」と突っかかってくる。

そのとき一千が現れ、景虎からの任務のためスグに出発することが告げられる。その任務には河田長親も同行することになるが…!?