週刊少年サンデーで連載していた藤田和日郎による漫画『からくりサーカス』の好きな名言・名台詞・名場面をまとめました。
名言・名台詞・名場面一覧
そんなふうに言われて、できねえなんて言う芸人がいるかよ!
ノリとヒロの言葉。銀行爆弾事件の犯人から人質救出させるために危険な提案をするマサル。ノリとヒロはマサルから「危険だけどできる?」と聞かれて逆に決意を固める。(第6巻2幕ヒロとノリの怒り)
しっかりおし。おまえは教師でしょう。子供らのためなら、なんだってできる!
最古のしろがねタニアの言葉。自動人形フラーヴィオに襲撃された際に、早く子供たちを連れて逃げろと女性教師に伝えるが、足が震えて動けない女性教師。そんなときに活を入れた。元々はクローグ村の女性教師だったタニアの一言。(第8巻11幕フラーヴィオとの戦い)
自分が小国の貴族になった夢を見たことはありませんか?
ローエンシュタイン大公国の公女エリが勇気を振り絞って鳴海に告白するシーン。昼は狩猟や乗馬、音楽界で過ごし、夜は華やかなパーティーで…そして…そして…あなたの横には…その国の王女が…(第10巻12幕一時閉幕)
黒のヴィルマの流星は、弾丸より速いのさ
アメリカのサーカス生まれの暗殺者ヴィルマ。弟ジムとのワイルドウエストナイフショウを夢見ていた。人呼んで黒のヴィルマ。これより少年の頭上のリンゴ。見事つらぬきましたらご喝采。(第11巻5幕一時閉幕)
人のサーカス団が、人形に禍をもたらすだろう。
占い師アルメンドラの言葉。幾百回占ってみても同じ結果が出る。「人のサーカスには関わるでないよ、人形達よ」と語る。真夜中のサーカス団が人のサーカス団と交わると不吉が運ばれる…。占いは物語の行く末を暗示する。(第11巻1幕開幕ベル)
ありがとう、出会ってくれて。ありがとう、ことばをくれて。ありがとう、たくさん笑わせてくれて。そして・・・ありがとう、愛してくれて。
フランシーヌの言葉。死ぬ間際に「よーし、今度はインさんを嫌っちゃお…生意気で、冷たくて、心なんてぜったいに開かないよ。―――だから、いつかまた…私と出会ってね」と伝えた。(第15巻12幕天使が還る)
思い残すことはない。私は「本物」の人生を生きた…
ミンシアの父で鳴海の形意拳の師匠・梁剣峰の言葉。ゾナハ病にかかったが「偽りの永遠の人生など要らないんのだよ」と生命の水の泉を飲むことはなかった。最後は命の水を守るべく爆破させて、その人生を終えた。死にかたぐらい選ばせろい。(第16巻18幕一時閉幕)
自分の持ち時間は決して、憎むことに使ってはいけないよ。愛することに使うんだ。
ナルミの意識の中に現れたルシールの言葉。 夢の中で鳴海に最後の挨拶をする。ゆっくりとおいで。そうしたら、ルシール特製クロケットをこしらえてあげるからさ。(第20巻36幕Au revoir,ルシール)
長崎の男は強引なんじゃ!
才賀正二(成瀬正二郎)の言葉。アンジェリーナと共に永劫の時を歩むことを決めた。実質的なプロポーズの言葉。(第24巻18幕一緒の旅)
べろべろばぁ
笑うことができなかったフランシーヌ人形。その人生は全て笑うためだったが、人間の感情を勉強しても、百年旅をしても笑う方法を見つけることはできなかった。ついに疲れてしまい、笑うことを諦め分解されに日本へ。死ぬ寸前までエレオノールをあやしその際についに自然に笑うことが出来たフランシーヌ人形。(第25巻32幕微笑(後編))
人間の怒りには、真っ赤に爆発するものと…静かにゆらぎながら……真っ青に燃え続けるものがあるのさ
ギイが自動人形クピディアーに言った言葉。鳴海とは正反対のように感情を表には出さないギイを仲間に勧誘する。(第36巻18幕ギイVSクピディアー)
芸人殺すにゃ刃物はいらぬ。雨の3日も降ればいい。
生方法安の言葉。雨降りでサーカスのお客の出足がなくなれば芸人の稼ぎが少なくなってしまうという意味。しかし、雨だから芸人の芸が腐るワケではない。雨は雨。芸人は芸人。そうミンシアに伝える。(第36巻20幕ミンシアVSギャンブラー・ジョーンズ②)
これから、ここで演奏会があるのでね…。
ジョージ・ラローシュがカール・シュナージーに言った言葉。法安の芸に合わせてピアノを弾いたジョージは、子供たちから拍手と共に「また弾いてねピアノ」とお願いされたのだった。ジョージには子供達の歓声と拍手は最高の音楽に聞こえた。(第37巻29幕悪魔の舞踏3場)
ワシのサーカスにくるかよ?ん?
生方法安の言葉。仲町サーカスの道具方として携わってきた立場から道具にいい仕事をする道具や悪い仕事をする道具はない。仕事をするのは人で、そこに上手か下手かしかないと語る。いい使い手の使う道具は壊れても修すればまた役に立つ。御主人の命令を守って変われば、サーカスに来ないかと勧誘する場面。(第38巻36幕脱出へ)
獣に喰われ路傍に屍を晒すが本望
タランダ・リーゼロッテ・橘の言葉。猛獣使いのリーゼは動物に命を捧げている。圧倒的カリスマで屈服させる魔眼で凶暴な幻獣すらも手懐ける。(第39巻47幕魔眼リーゼ)
うふふ、やっと男の人に、抱きしめてもらっちゃった。
コロンビーヌの言葉。人間の男の人に抱きしめてもらう願いのコロンビーヌ。身を挺して勝を助けたことで自身はディアマンティーナに敗北。最後は勝の腕の中に抱かれ、念願が叶ったと歓喜して人間らしい笑顔を浮かべた。そして活動停止した…。(第40巻61幕ぶたちゃんはあるいていった。)
観客のいないサーカスは楽しいかい?
ギイがスパイをしている三牛親子に伝えた言葉。シェイクスピア曰く、楽しさのない処にはなんの得もない。(第41巻67幕しろがねのやったこと)
君はサーカスにとって本当にいい観客だな。
ギイの言葉。君のその目はサーカスの芸人を奮い立たせる。どんなに心が折れた芸人でも、君に見られると…「しっかりしなければ!せめてこの演目が終わるまで」と思ってしまう。この世という舞台での自分の役を知ったと語る。(第41巻71幕pieta)
その顔が…そよ風に波立つ湖面に映る、星屑のように煌めいているかを。
アルレッキーノが法安に言った言葉。手作りした木彫りの鳥を取り出したアルレッキーノはそれをリョーコに渡すよう法安に託した。アルレッキーノはリョーコに出会ったことで奇妙な思考になる。笑顔を見るために作られたそれを渡すことはついに叶わぬ。もしもそれをリョーコが気に入れば…その時の顔はおまえが見ておいてくれ、法安。(第42巻76幕暇乞い)
人間はみんな「昔」を背負って、「今」を生きなきゃなんないんなら、この世は幸せになっちゃダメな人間だらけじゃないかァ!!
マサルが鳴海に伝えた言葉。自分に命を譲って死んでいった者たちが大勢いるから、自分一人が幸せになるわけにはいかないと語る鳴海。マサルは過去は過ぎてしまっているためどうにもできない。だけど今はなんとかできると伝える。(第43巻85幕ゆけカトウ、オレが上がる)
人類最後の希望をかけたショウが幕を開けた。 ショウの演目は「人形使い」。かけたものは「ゾナハ病の治し方」。 さて!星々の喝采を受けるのはどちらか!?
地上480km地球周回軌道上の国際宇宙ステーション<アルファー>で、才賀勝と白金による最後の闘いが始まる。(第43巻89幕質問と答え)
サーカスのショウに興奮したバカなお客が、フィナーレ直前に自分も芸人のつもりで舞台に飛び出しちまったのさ。
占い師アルメンドラの言葉。ディアマンティーナの爆弾から勝を庇った理由を聞かれた際にこう答え「たまには占いに逆らって良かった」と満足しながら逝った。(第43巻90幕ディアマンティーナ)
僕と二人で「人形使い」をやれば、きっとお客さんに大ウケだよ…。
勝が白金(フェイスレス)に言った言葉。爆発する宇宙ステーションに一人で残ろうとする白金。観客が役者と一緒に退場してどうすると答える白金だが、勝は地球に一緒に帰ろうと語る。『僕と仲町サーカスをやらない?』と誘う。(第43巻閉幕)
まとめ
名作『うしおととら』で有名な藤田和日郎が描く欧風熱血機巧活劇アクション漫画。最終巻の最終話まで目が離せない展開が続きました。サーカスが最初から最後までキーワードになっており、サーカスにまつわるセリフも多いです。
また敵役でも魅力的な人物が多いのが特徴で、カッコいい台詞を言います。一度は読むべき超大作として歴代漫画史上でもトップクラスに面白いという評価を得ており、毎話名言にしたくなる言葉も多いです。次々に仲間が死んでしまうのは悲しいですが、それでもラストの結末には胸がすくわれた気がしました。