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『ワンピース』解説&考察!伏線を読み解き今後のストーリー展開を予測

『ワンピース』の面白さは個性豊かなキャラクターたちが複雑に絡み合い、様々に張られた伏線にあると思います。ここではそんな『ワンピース』の伏線に潜む謎を考察し、今後のストーリー展開を予想していきたいと思います。見逃していた伏線をもう一度発掘してみましょう。『ワンピース』の世界がさらに膨らみます。

麦わら帽子の本当の持ち主は誰?麦わら帽子を持つ意味は?

ONE PIECE カラー版 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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何故、シャンクスはルフィに麦わら帽子を預けたのか?

「この帽子をお前に預ける。俺の大切な帽子だ。
いつかきっと返しに来い。立派な海賊になってな。」

(出典:尾田栄一郎 漫画『ワンピース』1巻1話)

この物語の象徴と言っていいほど、ルフィが被っている麦わら帽子は物語で重要な位置を示しています。何故はシャンクスはルフィに麦わら帽子を託したのでしょうか?麦わら帽子を預けられる事と立派な海賊になる事は、まったく別の物に思えます。

立派な海賊になると言う事は、預けられた帽子くらいたやすく守れるようにならなければ、仲間など守れないと言う意味なのでしょうか?実際、ルフィは戦闘中も麦わら帽子を外しません。大切ならしまっておけば良いとも思いますが、ルフィは帽子を預けたシャンクスの意図を知っているのかもしれません。しかし、あれだけすさまじい戦いをしても、麦わら帽子がほとんど傷つかないのがさらに不思議ですね。

過去にルフィが麦わら帽子を自ら外して戦ったのは、9巻81話でナミに預けた時だけでないでしょうか?つい気になって、戦闘中のルフィのどこに麦わら帽子がついているか、探してしまいます。レイリーが語る「その麦わら帽子は精悍な男によく似合う…!」とは誰のことか?

ONE PIECE カラー版 52 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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「その麦わら帽子は……精悍な男によく似合う………!!」

(出典:尾田栄一郎 漫画『ワンピース』52巻503話)

これは人間オークション会場でルフィが天竜人を殴った爽快なシーンに登場するレイリーが、ルフィの麦わら帽子を見て言ったセリフです。ロジャー海賊団の副船長であるレイリーが、ルフィの被っている麦わら帽子を「その麦わら帽子」と限定的な言い方をするのです。もちろん、シャンクスもロジャー海賊団の見習いだったので、レイリーがシャンクスの麦わら帽子の事を知っていてもおかしくはありません。実際、第506話でシャッキーの店で話している時も、レイリーはシャンクスのトレードマークが麦わら帽子だと話してます。なので、やはり「精悍な男」とはシャンクスを差していると思えます。

ところが、第61巻の第603話で魚人島に旅立つルフィたちを見送ったレイリーの回想で、ロジャーとの出会いシーンが描かれているのですが、そのロジャーが麦わら帽子を被っているのです。そう、まさに「その麦わら帽子」です。すると、シャンクスの麦わら帽子は、ロジャーがあげたものだと推測されます。(これも預けた・・・なら、シャンクスはルフィに託したりしないでしょうし)

ONE PIECE カラー版 61 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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ルフィが麦わら帽子をシャンクスに返す日はいつ?

ロジャーが被っていた麦わら帽子をシャンクスが受け継ぎ、そして、ルフィに預けます。麦わら帽子を被ったルフィは「麦わらの海賊団」と名乗るほど、麦わら帽子がトレードマークとなっています。では、ルフィがシャンクスと再会し、麦わら帽子を返す日が来るのでしょうか?おそらくその時は、四皇としてシャンクスとルフィが戦う時ではないでしょうか?

『ワンピース』70巻696話でパンクハザード編でルフィはローに「四皇」を全部倒すつもりだと答えています。これまでもルフィは数々の戦闘で相手と友情を築いていても、戦う時があります。第1巻でコビーと別れる時、海軍に入りたいコビーが海賊の仲間だと思われないようにするため、コビーを殴ります。第78巻のドレスローザ編でもドフラミンゴに操られ戦うベラミーをパンチ一発で仕留めます。このパンチがベラミーの顔に指の跡がつくほどの威力なのですが、初めてベラミーと戦った時と同じパンチなのです。友達だからこそ、同じパンチで殴ったのだと思います。

シャンクスもルフィに対して友情や恩を感じていても、お互い海賊だからこそ、ルフィと刃を交えるつもりなのでしょう。そして、シャンクスに勝った時、麦わら帽子は初めてルフィの物になるのではないでしょうか?ロジャーがシャンクスの託したもの、シャンクスがルフィに託したものは、ただの麦わら帽子ではなく未来への希望が詰め込まれているように思えます。

ONE PIECE カラー版 78 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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悪魔の実を創ったのは”Dの一族”か?

「万物の声が聞こえる」海賊王ゴールドロジャーは悪魔の実の能力者だったのか?

ロビン「空島で見た”歴史の本文(ポーネグリフ)”に古代文字を使ってロジャーの名が刻まれていた。彼は何故あの文字を操れたの……?」

レイリー「ロジャーはあの文字を解読できたわけじゃない。」
    「あいつは”万物”の声が聞けた……それだけの事。」

(出典:尾田栄一郎 漫画『ワンピース』52巻507話)

これはシャッキーの酒場でロビンの質問にレイリーが答えた時のセリフです。
ロジャーが「”万物”の声が聞けた」とはどういう事なのでしょうか?

見聞色の覇気なのでしょうか?少し違うような気がします。見聞色の覇気で古代文字が読めるのなら、ポーネグリフを読める人はもっといるはずです。

Dの称号を持っているからでしょうか?以前、ロジャーは魚人島で海王類の声が聞こえているエピソードがありましたし、ルフィも海王類の声を聞いています。しかし、他のエースやローなどDの称号を持つ者はそういうエピソードはありませんし、黒ひげに至っては「万物の声」など聞いちゃいないように思えます。

ルフィは野生児なので、なんとなく勘で動物や海王類と意志疎通出来そうな気はしますが。もしかしてロジャーの「万物の声を聞く」能力は悪魔の実の能力ではないでしょうか?

ポーネグリフのような物質に残された想いや、生物の思考を読み取れる能力。テレパシーのような能力で、名づけるなら「デンデンの実」。戦闘にはちょっと不向きかもしれないので、皆が知らないだけかもしれません。もしかして、ロジャー事態も悪魔の実の力だとは思わず、使っている可能性もあります。

いずれにしても、悪魔の実の能力なしにグランドラインを制覇する事は難しいように思えるのですが…。今後、ロジャーの能力についてわかるエピソードが来るのが楽しみです。

人造悪魔の実を作ったのがシーザーなら、本物の悪魔の実も作った人が存在する

『ワンピース』の中で一番謎の多いのがこの悪魔の実ではないかと思います。
分かっている事実は
①悪魔の実を食べるとカナヅチになる。
②悪魔の実は色々な種類がある。
③同じ悪魔の実は同時期に世界に一つしか存在しない。
などです。

悪魔の実についてはベガパンクが研究し、その能力の伝達条件が解明され、銃や刀に食べさせる方法の開発されています。69巻の685話でモモノスケが食べたのがベガパンクの作った人造悪魔の実。モモノスケはこれを食べてドラゴンに変身できるようになります。つまりゾオン系の実ですね。

シーザーはおそらくこれを元に「SDA」を作ったのでしょう。その「SDA」を使ってドフラミンゴの工場で「SMILE」という果実に変わるとシーザーは言っています。つまり悪魔の実は普通の果実に何かをして作りだすようです。

シーザーが作りだしたスマイリーというゲル状の有毒ガスもサラサラの実(モデルアホロートル)の能力者なのですが、シーザーの巨大なアメを食べたとたん暴れだし、スマイリーの近くにあったりんごが悪魔の実に変化します。

ここでシーザーはスマイリーにお別れと再会を告げるようなセリフを言ってますので、スマイリーは死んだようにも見えます。これは能力者が死ぬと近くの果実にその能力が移されることを意味しており、能力の伝達を解き明かすヒントになっています。

また、能力が子孫に遺伝するという説もありますし、黒ひげが白ひげの能力を奪ったこともありますから、本当の伝達条件はいくつかあるのだと思います。いずれにせよ、シーザーやベガパンクが研究し、模造出来るものですから、本物の悪魔の実の誰かが作ったのではないかと推測されます。それがもしかして、オハラの考古学者が語る失われた王国や”D”なのかもしれません。”D”はDEVIL(悪魔)という所以ですね。

ONE PIECE カラー版 69 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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”Dの意志”と天竜人。空白の100年に何があったのか?

海賊王になる事を夢見るルフィ。”ひとつなぎの秘宝”を見つけるための冒険ですが、かならず付きまとう”Dの意志”と空白の100年。この謎を解き明かさないと、「ワンピース」は見つけられないようです。

ポーネグリフを創ったのは”Dの一族”?

「遥か昔の文献と発見したいくつかの”歴史の本文”を読み解く事で、我々はやがて一つの国の存在に気づいた……、今はもう跡形もないが」

「文献の上に浮かび上がったのは、ある巨大な王国の姿……!」

「”古代兵器”は確かに世界を脅かす!!!…だが!!それ以上に歴史と共に呼び起される」
「その王国の“存在”と”思想”こそが、お前たち「世界政府」にとって脅威なのではないのか!!」

(出典:尾田栄一郎 漫画『ワンピース』41巻395話)

これはエニエスロビー編でロビンの回想の中でオハラのクローバー博士が、”歴史の本文”(ポーネグリフ)について語った仮説です。『ワンピース』の世界で度々出てくる”歴史の本文(ポーネグリフ)”。硬質の石に刻まれ、どんなに破壊しようとしても傷一つつかない不思議な石です。世界政府はこの”歴史の本文”の解明は古代兵器の復活につながるので、研究や追及する事を禁じています。

オハラの学者たちが”歴史の本文”をわざわざ硬石に刻み残した者達には”敵”がおり、その者たちによって滅亡させられたのならば、生き残った”敵”は800年前誕生した「世界政府」であると仮説を立てます。そしてその「世界政府」がもみ消したい事実が空白の100年とある王国の存在と思考。

まさに”Dの一族”を差していると思った人も多いのではないでしょうか?つまり現在の天竜人の祖先達である20人の王たちとDの一族との間で100年に渡る戦争があったと推測されます。そして勝利したのは20人の王たち。

その中で天竜人にならず地上に残ったアラバスタのネフェルタリ家はDの一族と特別な関係があったからでしょうか?関係があるとしたら、古代兵器ではないかと思います。砂にまみれた乾いた地であるアラバスタに海に浮かぶ戦艦が眠っているのです。

もしかして、戦艦という生物兵器なのかもしれません。ウォーターセブンでフランキーは自分の体さえも改造してサイボーグになりました。それと同じように生き物を船に改造する事も考えられます。その生物兵器は砂の中に乾いて眠っているのかもしれませんね。

ONE PIECE カラー版 41 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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世界の創造主である天竜人が創ったのは1つの大陸と4つの海

空白の100年で”Dの一族”と戦争をしたと推測しますが、それだけでは天竜人の祖先が「世界の創造主」というフレーズがピンときません。世界を造ったというならどのようにして造ったのでしょう?考えられるのは古代兵器です。島の一発で消し飛ばせるほどのプルトン。海王類を従わせるポセイドン。天を司るウラヌス。そしてもうひとつ、悪魔の実の能力。

推測ですが、古代兵器も悪魔の実もDの一族が造ったとすると、20人の王たちはこの兵器や能力を奪って戦ったのではないでしょうか?記憶に新しいドフラミンゴとの戦いの時、トフラミンゴは「鳥カゴ」という能力を使って街を押しつぶしていきましたが、空白の100年の時もこの能力を使って、大陸を押しつぶしたとしたら?

その大陸に住む人や文明を丸ごと破壊し、細切れになった大陸が島となって残った。押しつぶされた人々の血で大陸が赤く染まってレッドラインになったとか・・・、想像すると怖いですね。しかし、ドフラミンゴの言う悪魔の実が「覚醒」したのならば、不可能ではないと思ってしまいます。

海を4つに切り分け、自分たちがレッドラインに住む事で、「世界政府」は世界全体を支配していったのではないでしょうか?

ルフィは正義の味方か?悪魔か?

ルフィたち”D”の称号を持つ者に対して、「Dは必ず嵐を呼ぶ」「Dは破壊の神」などと言われています。天竜人にとっては子供たちに対して「鬼が来るよ」と同じ意味で使われてますし、「神の天敵」とも言われています。実際はどうなのでしょうか?

ルフィの母親もDの称号を持つ?

現在”D”の称号を持つ人は登場しているだけで9人います。

ゴール・D・ロジャー、モンキー・D・ルフィ、モンキー・D・ドラゴン、モンキー・D・ガープ、ポートガス・D・エース、ポートガス・D・ルージュ、マーシャル・D・ティーチ、ハグワール・D・サウロ、トラファルガー・D・ワーテル・ロー

ルフィやエース、ローなどは親の名前を引き継いでいるので、血族として受け継がれているようにも思えますが、しかし白ひげは頂上決戦の時、血族が絶えようと”D”は受け継がれるとも語っています。白ひげは”D”に何する情報は59巻576話でロジャーから直接聞いていますので、おそらく確かな情報でしょう。ルフィの名は父親から引き継いでますが、エースは父親も母親も”D”の称号を持っています。

”D”同士の結婚はさらに意味があるのでしょうか?その名を受け継いだエースは死んでしまったのでなんとも言えませんが、ルフィの母親についてはほとんど語られないので気になるところです。ルフィ自体もそれほど父親は母親の事を気にしていませんし、それより血が繋がっていないエースやサボ、麦わらの海賊団の仲間たちとの絆の方が強いようです。

サボの出現によりドラゴンとルフィが再会する時も近いように思いますが、その時母親の情報を知る機会があるかもしれません。そして、エースの母親のように”D”の称号がついているなら、ルフィがさらに特別な力を持っていそうな気がしますね。母親は生きているとは思うのですが、母親が今後登場するかは気になるところです。

マダムシャーリーの占いはこれから的中する!

「麦わら帽子を被った人間…!! ”麦わらのルフィ”によって……彼の手によって”魚人島”は滅ぼされる!!!」

(出典:尾田栄一郎 漫画『ワンピース』62巻610話)

ONE PIECE カラー版 62 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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ルフィ達が魚人島を訪れた時、マーメイドカフェのマダムシャーリーはこう予言します。しかしルフィたちは魚人島を滅ぼすどころか、魚人島を治めるリュウグウ王国をホーディ・ジョーンズが乗っ取ろうとする企みを阻止し、魚人島を救います。マダムシャーリーは傷つきながらも自分たちを救おうとする麦わらの海賊団を見て、ルフィたちが魚人島を滅ぼすはずがないと信じます。しかし、それでも不穏な顔を見せるマダムシャーリーは外れた事のない自分の占いを恐れているのです。

占いは外れたのではなく、少し先の未来に実行されるのだと思います。それが、リュウグウ王国の国王ネプチューンがロビンに教えた、ジョイボーイと魚人島との約束なのではないでしょうか?ジョイボーイは800年前の人物で、空白の100年に存在した地上の人です。

魚人島の海の森にある”歴史の本文”には、そのジョイボーイが魚人島との約束を果たせなかった事に対する謝罪文が記されているようです。そして、いずれ必ずジョイボーイに変わって約束を果たしに来る者が現れるという伝説が王家に伝わっています。

800年前の人が未来へ託す意志…これも”Dの意志”の一つではないでしょうか?約束を果たせなかったということは、800年前に後に「世界政府」となる20人の王族に負けたからではないでしょうか?では約束していた内容とはなんでしょう?

ノアという巨大な船、海王類を従わせる人魚姫、そして、魚人島の人々が願っていたのはいつの時代も日の光の元、地上で生きることではないでしょうか?その願いをかなえるために、魚人島を人々をノアに乗せて、海王類に引かせて移動する…。目的地がどこなのか気になります。

ジョイボーイは果たせなかった約束を”Dの意志”として残したのなら、ジョイボーイも”D”の称号を持つ人だと思います。(”歴史の本文”を残したのが”D”なので、当然と言えば当然ですが)ルフィがマダムシャーリーの占い通り、魚人島を破壊するとしたら、ジョイボーイの約束を果たすために、魚人島を破壊し皆をノアに乗せてしらほし姫が海王類に船を運ばせる…、そんな話を想像してしまいます。

全ての海を制した海賊王ゴールド・ロジャーが果たせなかったことは?

「我々は…歴史の全てを知った…、だがお嬢さん……慌ててはいけない……キミ達の船で…一歩ずつ進みなさい。」

「我々もまた……”オハラ”もまた……少々…急ぎすぎたのかも知れん…。」

「キミ達に今ここで…歴史の全てを私が話しても、今のキミらには…何もできやしない…!!」

「ゆっくりと世界を見渡してその後に…導き出す答えが我々と同じとも限らない…!!」

(出典:尾田栄一郎 漫画『ワンピース』52巻507話)

これはレイリーが空白の100年についてレイリーに尋ねた時のレイリーのセリフです。海賊王ゴールド・ロジャーは”歴史の本文”を読む事が出来、最果ての島ラフテルにたどり着き、”Dの一族”の真実を知り、空白の100年で何が起こったか、全てを知っているのですが、そこでどんな答えを見つけたのでしょう?

ここで注目したいのが、レイリーが「急ぎすぎた」と話している事です。何かを待つ必要があるのでしょうか?当時のロジャー達には出来なかった事があるのでしょうか?ロジャーの死に際のセリフ「この世の全てをそこに置いてきた」これはロジャーが置いてきた物を差すのか、一旦手に入れたものの、ロジャー達には手に負えない代物であったため、置いてきた。と、いう意味かもしれません。

ではロジャー海賊団とルフィの麦わらの海賊団の違いはなんでしょう?ロジャーは一般的には評判がすごく悪い海賊です。ま、海賊だから仕方がないのでしょうけど、ガープや白ひげなど、ロジャーを好評価している人達もいますが、ほとんどに人間は会った事もないロジャーをひどく非難していると思います。ロジャーの子供にさえ、その恨みが飛び火するほど。ルフィがアラバスタを救った事も世界政府にもみ消されてますから、世界政府がロジャーの悪評を広めたのでしょう。

ルフィたち麦わらの海賊団は行く先々で色んな人や国を助けています。海賊であってもルフィの信念は人から何かを奪う事ではありません。倒した敵であっても、友達になれるルフィはすごいと思います。あんまり何も考えてないようにも思えますが。

こうやってルフィたち麦わらの海賊団がグランドラインを航海していけば、ルフィたちが繋いだ人たちの想いが人つなぎになっていく。それが、海賊王ゴールド・ロジャーが果たせなかった事なのかもしれません。もちろん”ひとつなぎの秘宝”はラフテルにあるのだと思います。ですが、それ以外にルフィ達が航海することで作り上げた絆も”ひとつなぎの秘宝”であると思います。

”D”の称号を持つティーチの役割は?

黒ひげは敵の中でも一番やっかいな敵だと思います。たびたびルフィ達の前に現れ、助言したり邪魔をしたり、何が目的はいまいちわかりません。ティーチの目的は何なのでしょう?白ひげの能力を奪ったり、ドレスローザ編ではバーチェスがエースのメラメラに実やルフィのゴムゴムの実の力を狙っていたり、一つの体に二つの能力を入れる仕組みは分かりませんが、何故能力狩りをしているのかと、不思議に思います。

しかし”D”の一族が保有していた悪魔の実の能力が、空白の100年の戦争で奪われ悪用され、世界に悪魔の実が散っていったのなら、ティーチは”D”の称号を持つ者として、その能力を集めているのでしょうか?もちろん、ルフィを戦う機会もあると思いますが、もしかして最後はティーチとルフィが間接的にでも手を組むという可能性はあるのでしょうか?同じ”D”の称号を持つ者として。

ドフラミンゴも”D”の称号を持つ者?!

ドンキホーテ・ドフラミンゴという名ですが、ゴール・D・ロジャーなのにゴールド・ロジャーと呼ばれているように、ドフラミンゴも、ドンキホーテ・D・フラミンゴという名前にも読めます。もしかして”D”の称号を持つ者なんだろうか?!と、意識して読んでみると色々なシーンで意味ありげな行動や伏線を感じます。

75巻752話でだまされて用水路に誘い込まれたルフィとローを助けに行ったり、ローを殺せる場面でも殺さなかったり。さらにドフラミンゴの過去の回想シーンがあり、ドフラミンゴが世界を憎む理由がわかった時は、敵ながら同情しました。この描き方はもしかして今後ルフィの仲間になってくれるんじゃ…、と思ってしまいます。

最後にはルフィたちに倒されるドフラミンゴですが、海兵たちに捕らえられるもののクロコダイルのように今度はルフィやローたちの味方になって現れる事を期待します!その時名乗るのが、ドンキホーテ・D・フラミンゴだとしたら、血族だけで受け継がれたものではない”Dの意志”と出現となるのです。

ONE PIECE カラー版 75 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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”ひとつなぎの秘宝”が世界を創りかえる

「この海で一番自由な奴が海賊王だ!」byルフィ

「支配なんかしねェよ。この海で一番自由な奴が、海賊王だ!!!」

(出典:尾田栄一郎 漫画『ワンピース』52巻507話)

このセリフを聞いて冥王レイリーはニコリと笑います。

この時のルフィはまだまだ力も未熟で、新世界に行くにはほど遠い能力だったと思います。しかし、シャンクスもレイリーもこういう発言をするルフィに未来への希望を見出すのでしょうか。

レッドラインやカームベルトに遮られ、世界の海は4つに分かれています。

グランドラインを航海した事が、全ての海を制する事になるのでしょうか?ルフィが目指すものを実現するためには、その邪魔なものを取り除かなければいけません。

それがレッドラインの聖地マリージョアに住む天竜人と「世界政府」です。ルフィが最果ての地にたどり着き、歴史の全てを知った時、導き出す答えは…たぶんもう決まっていると思います。

古代兵器を復活させるのはルフィたち麦わらの海賊団

『ワンピース』の世界に時々語られる古代兵器の噂。ルフィはほとんど気にしていませんが、”歴史の本文”を解き明かそうとするロビンにとっては重要なキーワードです。現在、存在がはっきり分かっている古代兵器はポセイドン。魚人島のしらほし姫がそうです。プルトンはアラバスタの”歴史の本文”に書かれていたようですが、それを知っているのはロビンだけ。

ウラヌスについてはネプチューン王のセリフのみで、その実態はどういうものかわかっていません。ただし、ウラヌス=天を意味する神という事で、天候を左右する兵器ではないかと言われています。天候と言えば麦わらの海賊団で航海士のナミを思いつきます。ナミはたぐいまれなる知識と頭脳で天候を予知する力があるので、もしかしてナミがウラヌスであるという説もあります。

ポセイドンがしらほし姫なので、人間であるナミが兵器というのもありえるかもしれませんが、ちょっと突拍子な話かなとも思います。具体的な設計図があるプルトンという戦艦、魚人族であるしらほし姫がポセイドン、ならば、ウラヌスは何でしょうか?ナミが2年の修業の間、お世話になったウェザリアでも天候を科学で解き明かしていますので、天候を操作できる機械なのではないでしょうか?

ひとつ気になるのは、空島編の後、扉絵短期集中連載でエネルが月に行く話があるのですが、月の地下で古代都市を見つけます。エネルのカミナリのエネルギーでその都市と小さな兵士の姿をしたロボットも息を吹き返します。その都市の名を”ビルカ”といいます。

その壁画には月の資源が無くなったので青い星へ移住した絵が描かれています。それが空島の末裔になったのではないかと思いますが、気になるのはその月の都市の高度な科学力です。月の引力は地球の潮の満ち引きなどに大きな影響を与えますが、ビルカには月から地球の天候をコントロールする力があるのではないでしょうか?つまり、月がウラヌスである。と、推測されます。

プルトンやウラヌスを作り、ポセイドンを導く力を発見したのが失われた王国と”Dの一族”。もしかしてその一族は月からやってきたのかもしれません。その力を奪い”Dの一族”を滅ぼしたのが「世界政府」なら、ラフテルで歴史の事実を知り、「世界政府」に挑む時、かならず古代兵器の力が必要になってくると思われます。今後の古代兵器の伏線を見逃さないようにしましょう。

全てを繋いで海は”オールブルー”なる

「東の海、西の海、北の海、南の海、この四つの海にいる全種類の魚達が住んでいる海」

(出典:尾田栄一郎 漫画『ワンピース』7巻56話)

それがオールブルーと呼ばれる奇跡の海。料理人であるるサンジが幼い頃から行きたいと夢見ている海です。麦わらの海賊団の皆は単にルフィの海賊王になる夢を叶えるために船に乗っているのではありません。それぞれが夢を持ち、ルフィに希望を抱き仲間になったのです。

ゾロは世界一の剣豪になるため、ナミは世界の海図を作るため、ウソップはシャンクスの船に乗っている父親のような「勇敢なる海の戦士」になるため、チョッパーは何でも治せる医者になるため、ロビンは”真の歴史の本文”を見つけ、それを最果ての地に導くため、フランキーは自分の作った“夢の船”の航海を見届けるため、ブルックはグランドラインを一周し、ラブーン会うため。

皆それぞれ目的は違っていても方向は同じところを向いています。では物語の終局はやはり全ての海が繋がる事にあるのではないでしょうか?もちろんそれには「世界政府」との大きな戦争をしなければなりませんし、ルフィたちにとって立ちはだかる敵はまだまだいます。しかし、皆の心をひとつなぎにし、古代兵器を従え、世界をもう一度作りかえる事が出来た時、世界は一つになり、オールブルーになるのです。

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ONE PIECE カラー版 79 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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この言葉で始まったルフィの冒険。強大な敵にでもひるまず仲間を信じて立ち向かっていく姿に心を打たれ、『ワンピース』に夢中になっている人も多いと思います。『ワンピース』では単に戦闘だけが行われるのではなく、どのエピソードでも人の心を打つドラマが繰り広げられます。数々の戦いを乗り越え、強くなっていく麦わらの海賊団。もうどこまで続くか分からないほど壮大なストーリーになっていますが、まだまだ新しい伏線が追加されています。

79巻793話である町でピザを盗んで食べている小人は間違いなくトンタッタ族ですが、一体何者なのでしょう?794話ではサボがカラスに乗り喋っています。まるで海賊王ゴールド・ロジャーの万物の声が聞けた能力みたいです。様々な伏線を絡み合わせ、生まれてくる謎と感動はこれからも続いて行くでしょう。

『ワンピース』は何度でも繰り返して読んで楽しめ感動できる作品です。