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【屍町アンデッド】感想ネタバレ第4巻(最終回・最終話・結末)まとめ

無料漫画サイトMAGCOMI(マグコミ)で連載していた『屍町アンデッド』の最終巻4巻の最終回(最終話)を含めた感想ネタバレまとめ。結末(ラスト)はいかに!?

千田灰博士の最後の施術が始まる時、狂気渦巻く「箱」の中で葛城柘榴と妹・小桃が迎える禁断のクライマックス!!新感覚ダークホラーアポカリプス遂に完結!!

本編あらすじ

葛城兄妹は家に戻るも屍体がなぜか集まってくる。その他の屍体も活発化し暴れる。町の中には大きなタワーのような肉の塔がいつのまにかそりたっている。有見の助けもありながら葛城兄妹はなんとかして肉の塔に到達。

肉の塔で待ち受ける千田灰。千田灰は自らの命を使い、葛城小桃によって死後の世界がひらく。でも葛城小桃はその死後の世界に通じる門をすぐ閉じる。首だけになるも元の人格を取り戻した小桃。いつのまにか世界のゾンビの屍体細胞は活動停止。完結。

言葉にするとこれだけ(;・∀・)

エピローグ

漆原織也が書いている本の内容が紹介されている。

以上…これは私の体験した壮絶な出来事の一端である。現在私に命があると言うことは奇蹟に近いものなのかもしれない。ここから先は屍体事件後の一部の事実について私が入手した情報を記していこうと思う。

世界中の屍体細胞は9割活動を停止した。箱はその後、トップであった千田灰の消失により箱による実験などによって命を失った者達を支援する為の組織へと生まれ変わった。箱は宇宙開発等に使われる新種のカーボナイトで造られており、技術・資金共に海外の政治家等からも支援を受けていたらしい。現在そこは調査中である。

千田鶴

千田灰亡き後、新たなる「箱」組織での新たなトップに。前「箱」の残した傷を、罪滅ぼしにと命の続く限り消していくと言う。息子を自分の元に置き、幸せそうに見える。

有見(木鶴善三)

箱に戻り、自らの部下やエージェント達の再就職を支援している。険しい顔をする事が多かった彼だが同じ組織にもともと所属していた女性と交際し、どこか憑き物が取れたようだという話だ。

城鐘(矢野桜)

箱を去り、箱時代に取得した教員免許で英語教師をしているという。組織の為に人を殺した過去に押し潰されそうになっていたが、同じ経験を乗り越えた相手と共に過ごしているそうだ。

波金(本名なし)

彼のクローンは千田灰の研究室に複数存在したが、事件後全ての個体が笑いながら自殺したという。彼の個人情報は箱のデータベースには存在せず彼という存在は下半身しかこの世に残っていない。

葛城柘榴

新たな箱の中で、妹である葛城小桃と暮らしている。かつて実家だった家に立ち寄る事も多いようだ。

葛城小桃

この世界に残った最後の屍体細胞を持つ少女。その細胞のせいなのか首のみで生きている。彼女が世界に研究対象として注目される事が今後あるのかもしれない。そうなれば…

***

「いや葛城小桃の事は消しておくか」と呟く漆原織也。「この僕が本を書いて世界をベストセラーでめちゃくちゃにできるんだ。やったよ綿貫」

***感想・評価・考察***

首だけで助かったのはハッピーエンドなのだろうか…。打ち切りが決定したのかもしれないが、色々と謎が多すぎた。葛城柘榴の狂気が面白い部分だったが、最後は主人公のキャラが薄くなってしまい、兄妹愛よりも急展開なストーリーについていけず消化不良のまま完結。漆原織也というキャラも最後まで要領を掴めない。

肉の塔はコデン病という遺伝子病を患っている一人の少女から生まれた設定だが、結局この女の子は誰なのか。一瞬しか登場せず千田灰博士との関係性も不明。設定が未回収というより曖昧な部分と表現不足が重なって読後感は良くない。

結局、千田灰博士は何がしたかったんだ? 死後の世界の具現化? それとも自分が死にたかった? なぜ再生医療を研究中に死後の世界の作り方が判明したのか?

他にも謎の声でゾンビが集まったり、千田鶴の若返り術だったり、波金がクローンだったり(お前は綾波レイか!)、波金が「造り直せる」とか「奇跡の前兆」とか伏線を持たせた台詞があるわりには、ただの死後の世界だった…(ちなみに死後の世界自体は異空間という説明以外に何もないので何を造り直せるのかは最後まで謎のまま)。

誰が何のために「箱」をやっているのかが物語の鍵だったが、最終的には「死後の世界に繋がる」という完全に意味不明で脈絡のないファンタジーな展開になってしまった。