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【食糧人類】感想ネタバレ第6巻まとめ

2016年からeヤングマガジンで連載中の『食糧人類』感想ネタバレ最新刊6巻まとめ

なぜ花島は和泉を刺したのか!?副所長の暴走は止まらず、さらに地下の怪物たちまでをも解放。飢餓状態の新人類が施設を脱出し、世界中が惨劇の舞台と化す‥‥。

【目次】第44話・45話・46話・47話・48話・49話・50話・51話・52話・番外編2

本編あらすじ

花島副所長が和泉所長を刺す。避けろと言いながらも何度も刺して殺す。自分ではなく頭の中から殺せという声が聞こえたという花島副所長に、精神疾患(統合失調症)を疑う山引。

無意識に地下非常口の扉の開錠ボタンも押そうとするが間一髪のところで山引に止められる。それが押されると地下に閉じ込めた生物が地上にウジャウジャ出てきてしまう。

突然暴れ出し、山引を殴り殺す花島副所長。花島副所長ではない大音量の声を発したかと思えば足元からは触手が伸びており、その声の主はクイーンと考えられる。

頭が完全に真後ろを向いてしまい首が折れてしまっている山引、廊下には首を切断されたナツネ。

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叫び続ける花島副所長はついに開錠ボタンを押してしまう。巨大生物を閉じ込めていた扉が開かれてしまい、地上に飛び出していく何千という数の巨大生物たち。日本各地で巨大生物が人間を襲い甚大な被害が広がる。首相官邸では内閣総理大臣臨時代理が空を飛ぶとは聞いていない、地獄の釜の蓋が開いてしまった…と嘆く。

テレビでも地球外知的生命体として映像が流れ、ゆりかごから半径五十キロに住んでいる人間に避難指示が出される。道路は何キロに渡り避難者で溢れ、自衛隊が出動して巨大生物と闘うが、さらに増えながら勢力を拡大する。

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せっかく産まれたあの子たちが可哀想と悲しむ花島副所長(クイーン)。伊江が花島副所長を椅子で殴るもクイーンは話を続ける。「私共は人類と共存しようとしていた。人類が絶滅したら自分たちの食べる物ががなくなってしまうため、人類を滅ぼすわけにはいかない。人類の滅亡は自分たちの絶滅であり、一蓮托生の関係である。」

続けて「これまで人類になるべく負担をかけぬよう人類を養殖し、増殖種の開発と研究と人類との共存の道を探ろうとしたが、今となってはすべて手遅れ。あの子たちは元に戻っている。自分たちは極めて繁殖力が高い」と語る。

病院では未確認生物駆除の際に生物の体液を浴びて検査入院していた自衛隊勤務の人間の身体から新しい生物が大量に生まれてきている。

クイーン:私共は知能が高すぎたゆえ消費カロリーが高すぎた。そして生殖能力も高すぎて、結局母星の資源を食い潰してしまったから地球に来たんだぜ。私共は失敗の反省から自らを抑制し、私(クイーン)だけが産卵できるよう体を改造した。

しかし、地下に閉じ込められ飢餓状態になったため昔に戻ってしまった。もうこの星が食い潰されるのも時間の問題だろうと語る。

なんで、こうなったのか質問する伊江に対して、クイーンの口から話された物語は実に驚くべき内容だった。かつて地球からはるか離れた場所に生命を有する星があった。その星には大気と水と光があり、温暖にして穏やかな気候。そして何より生命が誕生するという奇跡があった。

数え切れないほど生命は殖え、進化と淘汰の枝分かれを繰り返した。やがて一番知能の高い種が高度な文明を築く。その文明は人類のそれをはるかに凌駕していた。

その生命体は背中に大きな翼を持ち知能は高く繁殖は旺盛で、あくまでも美丈夫だが知能の高さゆえの貪欲だった。自らの欲望を抑えることができず豊富にあった資源を消費し尽くし、残った食料は自分たちのみというところまで追い込まれる。そこで最後の望みに賭ける。

母星に似た星を探し移住する計画を立て実行に移したのだ。希望者を募り次々と探査の旅に出る。しかし、彼らはすべて事故などで目的を果たすことができぬまま宇宙の塵となった。その中で唯一の成功が地球に来たものたちだった。猿の残虐性とどん欲さに目をつけた彼らはこの生物を進化させて、この星の王とさせようと計画する。

この生物を進化させる。手を加えずとも進化させるには助けが必要なのだ。この星を統べる能力を与えよう。より高い知能を得るために今より格段に大きな脳を持たせよう。重い脳が入った頭部を支えるには四足歩行は無理がある。立ち上がらせて二足歩行にするべきか。

繁殖力を高めるよう発情期を無くし、恒常的に発情させる。種の絶滅を防ぐよう社会性を持たせよう。母星にこの星(地球)の位置と状況は伝えた。やがてこの生物がこの星で満ちる頃、母星の仲間たちは移住して来るだろう。見知らぬ星で生涯を終えることに悔いは無い。すべては母星の仲間のために。

人間は食糧を目的に地球外生命体に作られた存在であることに驚く一同。

私共はこの星からの連絡を受け大型の船で来た。船の中は制限が多く自らの体の改造の必要を迫られた。個体数の増え過ぎを防ぐため繁殖を一元化して制限。高速の移動に伴う激しい衝撃から身を守るための外骨格化。幾度となく改造を繰り返しながらこの星に辿り着いた。そうして今、収穫の時期を迎えたのだった。

私共は更に母星の資源を食い潰した失敗を踏まえ人類の養殖と呼ぶべき増殖力の研究開発に着手したものの開発は失敗。挙げ句私共を閉じ込め殺そうと画策。正に恩を仇で返す!お前らが余計なことをしなきゃ私共も人類も絶滅せずに済んだのによ!お前らのせいで全部台無し!お前らのせいですべて水の泡!

突然、会話に割って入ってきたのは山引。死んだはずの山引に驚く一同だが、納得がいかない人が一名いると言い、おもむろにシャツを脱ぐと、その背中には人間の顔が埋め込まれていた。

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山引の背中からナツネが誕生。死体はあるのに新しい個体が生まれたのは、ナツネの体の組織の一部を自分の身体に埋め込んでいたと語る山引。ちなみに埋め込んでいたのは脳の一部『海馬』なので記憶も戻っている。意外と時間はかかったものの、ちゃんと復元できたのは増殖種といったところ。

増殖種が完成していたことに驚く花島副所長(クイーン)。お前がもっと早く完成していれば私共も飢えることはなかった。しかし、もう遅いと罵倒する。花島を殴ろうとするナツメだが、花島は女王蟻の翻訳者であり、女王蟻のスピーカーの存在。殺害しても無意味で、むしろ意思疎通ができなくなると山引が止める。

ナツネは「とりあえず地下のアレを殺す」と言うが、山引は「どうせなら奴らを根絶やししたいと思いません?」と質問する。もしあなたが永遠とも思えるような永い時間…死ぬほどの苦痛に耐えることができたら奴らを根絶やしにできるかもしれないと語る。

その方法を耳打ちで聞いたナツネは驚き悩む。伊江たちはナツネを困らせるほどの内容は一体なんなのかと疑問に思うが、ナツネはしぶしぶ承諾する。

ナツネは山引の耳を噛み千切って飲み込む。あまり痛くしないでくれと懇願され、その顔にナツネはキュンとした表情。ナツネが上着を脱ぐと、その背中には小さな顔が浮かんでいた!「本番はこれからですよ」と言うナツネがおこなうこととは!?

食糧人類 番外編2

浪人生の西島の話。西島が働いている工場では西島もわからない得体のしれない飲み物を作っている。普通はボトルに詰められて出荷されるはずが、タンクローリーに入れられて出ていく謎の飲み物…。

万里の長城造りでさえ作業内容を伝えて動機の維持に努めたって話だ。作業員に何作ってるか把握させた方が作業効率が上がろうってもんだが…。

タンクローリーから液体が漏れている現場に偶然居合わせ、そこにたくさんの猫が群がってその液体を飲んでいた。翌日、謎の液体を飲んだ猫たちは激太り状態になっており死んでしまっていた。

職場の先輩の大津に報告するが、一笑されるどころか風評被害で訴えられるから気をつけたほうがいいと注意される。納得がいかない西島は目を盗んでペットボトルに詰めた水を自宅のマウスに飲ませると、スグに巨大化し、暴れたかと思うと最後は死んでしまった。

あんな超高カロリーでアホみたいに依存性の高い物を誰がどうやって使うのか。ますます疑惑をもつようになった西島は納入先の「ゆりかご」に同伴を申し出る。ついた先で大津のトイレ待ちをしているときに、施設内を散策すると太った人間たちが謎の液体をチューブから飲んでいる部屋を見つけた。

その背後からは大津の姿が!見てしまったのか?と問いただす大津。訳がわからない西島は大津にどういうことなのか質問するも、その部屋に突き飛ばされ強制的に謎の液体を飲まされる。その後、色々なことを理解した西島だが、全部どうでもいいと思うほど薬液に依存しており、ぶくぶくの肥満体型に太っていた…。

***次回予告***

ナツネに託される哀しき運命。物語はクライマックスへ…。

山引が導き出した禁断の策は、ナツネの増殖!?謎の行動に隠された真実とは…。そして伊江たちは、新人類の暴走を食い止めることができるのか!?衝撃必至の最終巻!