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【食糧人類】感想ネタバレ第3巻まとめ

2016年からeヤングマガジンで連載中の『食糧人類』感想ネタバレ3巻まとめ

増殖種として、怪物に食べられるためだけに作られたナツネ。彼は、母を利用して自分を生み出したこの施設と、異形の侵略者たちへの復讐に燃える。一方、彼によって仲間を殺された怪物たちは激昂した。その責任を追求されることになったのは、施設の職員たち。怒れる怪物たちに、命を差し出すのは誰なのか!?人間同士による、生き残りを賭けた勝負が始まる! 絶望が絶望を呼び込む、食物連鎖(サバイバル)パニック第3巻!!

【目次】第14話・15話・16話・17話・18話・19話・20話・21話・22話・23話・番外編

本編あらすじ

ゆりかごの副所長・花島は和泉新太郎所長に17人という数字を伝え、厳しい表情を浮かべる和泉新太郎所長。体育館のような場所に施設の職員を集め、番号札を配る。

花島はあの方たちの一人が亡くなったと告げる。誰かに殺害された状況で、施設内の安全確保を徹底できなかった我々に責任があると説明し、罰として我々の中から17人を幼生体の生き餌を出すことが決定したと告げる。

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番号を読み上げられ、当たってしまった人は卒倒したり、失禁したり、泣き叫んだり、激しく抵抗したり様々。従業員全員が花道を作り、これから食べられてしまう仲間たちに泣きながら声をかける。臨時総会は終了される。

部屋で従業員が幼生体の生き餌になっている動画を見ている和泉所長。怒りを忘れないためにも繰り返し見ている。施設内の防犯カメラに映し出されている4人の写真を取り出すが、その中でナツネに注目している。

カズを助けようとしたナツネは化物に食べられてしまうが、ナツネは下半身をなくしながらも化物を倒す。カメラ映像からナツネが下半身を再生している姿を見て驚く花島。完全な形の増殖種であると話す和泉所長に対して、開発に成功したのかと医療部からは報告を聞いていなかった。

6年前に妊娠中の被験者(ナツネの母親)が脱走した事件を思い出す二人。前代未聞の大事件の責任を取る形で大粛清がおこなわれ、和泉所長の父親もそのときに亡くなる。あの時の被験者は逃亡先のアパートで不適合症を発症して死亡したが、同居していた実子らしい少年は逃亡し行方不明であることを思い出し、そのときの子供がナツネであると推測される。

花島「捕らえましょう和泉所長。絶対に我々の手で。増殖種の安定供給こそが我々の…いや人類の悲願。安定供給できれば《あの方》たちの欲望にも応えらるんだ。そうすれば犠牲を最小限に抑えることができる。」

そのために夕凪の会を呼んだ和泉。やってきた男性は「お久しぶりでございます」と言いながら醜悪な容貌をしている改造人間たちを連れてきた。和泉は伊江たちを捕らえるように依頼する。人感センサーを設置すると言うが、そんなことは必要ないと語る夕凪の会の男性。

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犬科を参考にし口吻部を手術で伸ばし嗅上皮も移植することで人間を遥かに凌駕する嗅覚を手に入れた改造人間。四人分の眼球を一つに集め巨大な水晶体と網膜を獲得した結果、驚異的視力を持つことに成功した改造人間。どんな僅かな音も聞き逃すことのない生きる集音器1038番は聴覚を鋭敏にするためあえて眼球を摘出したと誇らしげに語る。

科学力の前に不可能なことはないと言い切る男に、今後一切の捜索を一任すると和泉所長が伝えようとしたところ、花島が待ったをかける。六年前の大粛清の時に所長の父親を殺したのが夕凪の会であり、表向きは施設の警備と言っておきながら、やっていることは逃亡を図った者を捕らえて人体実験をしているため、コイツラを好かないと言い放つ。

《あの方》たちの旺盛な食欲から人類を守るため犠牲を最低限に抑えるために我々はあえて命を奪ったり無限に増える人間なんて恐ろしいものを開発したわけでしょ!この施設が人道から外れたらただの人殺しの巣窟じゃないですか…。

夕凪の会の男は《あの方》によって施設内における銃火器の携帯も使用も禁止されているため、素手や警棒一本で暴徒やテロリストと闘えるわけがないと言う。人道を外れようと肉体強化しか方法がないと言い、そうすることで施設内の安全と秩序を守るほかないと言う。

苦悩と犠牲をもって施設を守っている我々を花島副所長はそれを理解されていないと詰め寄り、我々がいかに真剣であり、この身を捧げる覚悟があるか見本を見せると言う。その場で三人ほど自分で自分を殺すように伝え、言われるまま実行する改造人間。

呆然とする花島副所長に和泉所長は「私は例の四人を殺すためならなんだってする。悪魔の糞も喜んで食べますよ」と決意を伝えながら慰める。

オグラから施設の全容が明かされる。地上の建物は主に作業場と作業員の住居として人間の搬入や冷凍及び解凍をする場所。地下1階のA地区は人間の養殖や増殖種の研究をしている場所。地下2階のB地区は一番広く孵化場や羽化場もある場所。地下3階のC地区は玉座のある場所。最深部から一階まで通じている作業用エレベーターもあるし電源シャフトやダクトも繋がっていると説明する。

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ナツネと山引は施設に残り、伊江・オグラ・カズは施設を脱出することにする。伊江は別れ際、山引から捕まった時に使う即効性の毒を貰う。天井づたいに移動しながら逃げようとするが、捕まった男たちに見つかり騒がれそうになったため、仕方なく3人を助ける。その三人は元々は職員だが、捕まった人間の中に人気AV女優がおり三人で輪姦したことをチクられてしまい、捕まってしまった経緯を話す。

カズは何かの視線を感じだす。姿が見えない夕凪会の改造人間がさきほど助けた三人組の一人を襲う。助けた男たちは殺されていくが、蜘蛛のように手足の長い改造人間はオグラが仕掛けたトラップで仕留める。

タコと同じように体色変化の能力をもった透明な改造人間が襲いかかるが、水道管とケーブルの位置を覚えていた伊江が改造人間を感電させ仕留める。しかし次々と襲いかかってくる改造人間たちに、ついに三人は捕まってしまう。

伊江が目を覚ますと拘束されていた。夕凪会の桐生が現れ、残りの仲間達の居場所を聞かれるが知らないと答える三人。拷問されるかと心配するが、拷問はせず肉体改造手術をして夕凪会の会員となり、治安維持に仕事をしてもらうと言う桐生。

番外編

施設職員の上原と山崎の話。食堂で溜め息をつきながら仕事の不満を漏らす山崎。人間はなぜ働かなければならないのかと。山崎は仕事の内容が自分には合っておらず、自由時間も2時間程度しかないことに不満を感じている。

上原はふと自分の事を考えた。上原は元漫画家だが売れずにおり、漫画家を諦めて普通の仕事を探すが年齢の問題で見つからず、公園で途方にくれていたときに施設職員から声をかけられたのがキッカケだった。

最初は生身の人間を冷凍して解体する仕事に驚くが、慣れてしまえば楽だった。作業時間は9時~5時で完全週休二日制。楽でもないが激務でもない。慣れてしまえば快適ですらあると考えている。工場から外にでることはできないが、それも「別にいいかな」と考えている。

不満を漏らした奴はその姿を見せなくなる。何があったのか察することはでき、疑問を口にした奴が消えることもある。食いっぱぐれる不安に怯えることなく平穏無事に過ごせる環境に山崎は諦めとも納得ともとれる気持ちになっている。

社食での不満を上司に聞かれていた山崎は化物に食われる。(俺たちが飼ってんじゃなくて、俺たちが飼われてんだよ…)

***次回予告***

夕凪の会代表・桐生から提案された肉体改造手術。それと同時に彼の口から語られるのは怪物の謎と施設のヒミツ。すべてを理解した伊江たちは脱出へ手を尽くすが、必死の抵抗も虚しく、想像を絶するおぞましい人体実験が幕を明ける…。