『髑髏は闇夜に動き出す』の最終回(最終話)を含めた感想ネタバレまとめです。結末(ラスト)はいかに!?
身寄りのない老人の前に不意に現れた隣人一家。一家の優しさに触れ、始めて家族をもったような幸福を味わったのも束の間、一家が何者かに殺された。失うものはもう何もない老人が復讐の鬼と化す!ダークバイオレンスストーリー!
本編あらすじ
主人公は胃ガンが見つかり余命5ヶ月を言い渡された藤村銀三(89歳)。
幼い頃に両親を亡くし、親しい友人もなく結婚もせずに一人で生きてきた人生。病気に驚きはしたが、慌てることはなかった。やりたいことも、やり残したこともない人生に公園のベンチに座りながら「人生こんなもんか」と一人呟く。
そんなときに隣に引っ越してきた若い持田夫婦と娘のマコと知り合う。食事に誘われ、赤の他人である銀三をまるで家族のように迎え入れてくれた。銀三も(これが家族の幸せのニオイか…)と絵に描いたような夢の時間を過ごす。
そんな幸せの日々も束の間。ある日の夜、皿を返し忘れたとして家を訪ねると不思議なことに玄関の鍵が開いていた。不思議に思い家に入ってみると、部屋から逃げ出す二人の男性を目撃する。おそるおそる家の奥に入っていくと持田夫婦が殺されていた…。
人生で初めての幸せな生活は一瞬にして奪われてしまい、頭が真っ白になり茫然自失となる銀三。次第に持田夫婦を殺した犯人への憎悪が生まれ、もう一人の自分が「殺せ」とつぶやく。家族を奪った犯人をこの手で殺すことを誓う。
犯人はバカなことに犯行現場の持田夫婦の家にスマホを落としており、銀三はそのスマホを回収していた。警察に証拠として渡せば犯人は逮捕されるが「法では裁かせん」として犯人から連絡が来るのを待つ。
犯人が自分の携帯に連絡してきたのを利用して犯行を知っていると脅し「黙っててほしいなら三百万だ」と交渉する。持田夫婦の家で待ち合わせをする。犯人は銀三を殺そうとするが、銀三は決死の覚悟で犯人もろとも2階から飛び降りる。犯人を下敷きにする形になり幸運にも捕まえることが出来た。
自宅に監禁し犯人を痛めつけようとするが、人を殴ったことも喧嘩をしたこともない銀三は良心の呵責からか手が震えてしまい、犯人からも「アンタには無理だ。復讐なんて諦めろ」と言われてしまう始末。
そんなとき事情聴取にきた警察から娘のマコが生きていることを知らされる。病院に見舞いに行くと意識を取り戻したマコは両親を気にするが、銀三は生きていると嘘をつく。安心したマコは「今日の晩御飯…なにかな…」と最後の言葉を言いながら死んでしまう…。
すでに亡くなっているマコに優しく語りかける銀三。喜んだのも束の間、再び希望を失ってしまった銀三は絶望する。そして大切なものを全て失って復讐の鬼と化した銀三は家に戻ると「楽に死ねると思うなよ」と言いながらガンタッカー(工業用ホッチキス)で犯人を容赦なく拷問する。
拷問により、まだ空き家だった持田家に金を隠した犯人のハヤトが、金を回収したときに顔を見られたことによる犯行であることを自白し、共犯者の後藤の情報とアジトの場所を得る。泣きながら謝る犯人に対して「同じことをいった家族にお前は何をした」と問答無用にハンマーを振り下ろして殺す。
後藤を路地裏に誘い出しネイルガン(釘打ち機)で撃ちまくる。銀三が咳き込むタイミングでタックルを仕掛けて必死に逃げる後藤。後藤はその場から離れて難を逃れたと思いきや、飛び出した場所にトラックが走っており轢かれてしまう。銀三は公衆の面前で死んだ後藤にハンマーで追い打ちをかける。
街中での犯行についに警察・組織の両方に顔が知られてしまう藤村銀三。ハヤトと後藤がいた組織は、銀三が組織の違法な仕事を知っていると勘違いし、「警察に捕まってしゃべられると厄介だ」として銀三を捕まえに動く。
銀三は警察の渡部と話しているときに組織のボス・高杉の手下に捕まってしまう。
監禁・拷問されて6日後になっても銀三は生きている。監視の目がなくなった隙に、みずから指を引き千切り手錠を外す銀三。そして同じく捕まっていた刑事の鍵を外す。もう一度捕まっていた場所に戻る銀三は、手下を噛み殺し、高杉に詰め寄る。高杉は恐怖で動けない…。
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その後、警察が現場の倉庫に駆けつけたときには喉を噛み千切られたことによる失血死した男性と、全身の骨を鈍器で砕かれショック死した男性・高杉が見つかった。
銀三は発見された時にはすでに亡くなっていた。奇妙なことに検視官の報告では死後3日は経っていた。最後は銀三が天国で持田夫婦と出会うシーンで終了。
***感想・評価・考察***
グロ要素もある復讐劇の漫画。1巻完結ながら、とても面白かったです。『犬やしき』+『亜人』を足して割ったような面白さがあります。漫画アプリで第1話が無料配信されていたりするので、お試しに読んでみてもいいと思います。髑髏は闇夜に動き出すのセカンドシーズンが連載中!単行本化が待ち遠しいです!