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【キングダム】感想ネタバレ第51巻まとめ

2018年8月に発売されたヤングジャンプで連載中『キングダム』51巻ネタバレあらすじまとめです。

キングダム 51 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

キングダム 51 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

  • 作者:原泰久
  • 発売日: 2018/08/17
  • メディア: Kindle版
 

国の興亡を賭けた秦趙大戦は熾烈な消耗戦へと突入…!!王翦将軍の命により、朱海平原右翼へ終結した飛信隊全軍。趙軍随一の武を誇る尭雲軍と激突するが!?一方、戦況の報告を待ちわびる咸陽へようやく前線からの伝者が辿り着く。そこで語られる衝撃の事態とは!? 秦VS趙、一進一退の攻防戦は、いよいよ佳境へ!!!

目次

第548話 乱戦下の策
第549話 三つの誤算
第550話 期限の知らせ
第551話 伝者の報告
第552話 身を切る作戦
第553話 ルーディン
第554話 壁軍の攻防
第555話 個別撃破
第556話 王翦の守り
第557話 関節粉砕
第558話 人外の武

本編あらすじ

第548話 乱戦下の策

信の渾身の一撃が尭雲に叩きつけられる。それにより尭雲の体勢が崩れる。信は怒りを込めて矛を振るう。尭雲に「ただもらっただけ」と蔑まれたからである。信は「この矛のどこにそんな軽さがある」と矛を振り抜くが、尭雲に受け止められ、逆に反撃され体勢を崩される。

尭雲は信にどうやらその矛を手に取る資格はあるようだと納得する。信は当たり前だと言うと尭雲は「当たり前のようで当たり前ではない。単純な武の話ではなく、重要なのは貴様が人の強さが何かを知っていることだ」と言う。

信はその言葉の意味を理解できないでいたが、尭雲は「自覚はなさそうだが…どうせ貴様達はここで死ぬ」と言い捨てる。横で起きた大炎は飛信隊を焼き尽くし、信は尭雲に討たれ、飛信隊の光は朱海平原に消えると言い放つ。信は「ここで消えるのはてめぇの方の火だ尭雲!」と言い返す。

飛信隊本陣では河了貂が指示を出していた。信と尭雲の一騎討ちは信を信じるしかなかったが、それよりも信が大炎と言っていた渕がいる大乱戦場が危うい状況であった。そこが敗れれば雪崩のように戦局が悪化し、信が仮に尭雲を討っても負け戦になる可能性があった。

乱戦では我呂が危機を感じていた。荒れた白兵戦になっており、隊形は関係ない状況であり、単純な武力のぶつけ合いになっていた。しかも、どこも押されまくっており、不利な展開。そこに羌瘣が現れる。羌瘣は我呂に飲み込まれる前に策を使うと話す。羌瘣は「ここを要にして右手に敵を流せ」と指示する。我呂は全体が押し込まれており、できるわけないと否定する。

羌瘣は「でもやってくれ。そのために竜川達を連れて来た」と頼む。向こう側の楚水のところにも田有ら重量級を置いてきていた。同じく要の役割のそちらは左手に敵を流そうとしていた。左右に止め石を置いて中央に敵を流す作戦であったが、我呂は中央をぶち抜かれて分断されれば一瞬でやられると焦るが、羌瘣は中央は何とかするから要の役目を頼んだぞと言い、その場を離れる。

羌瘣は崇原と松左に歩兵は集まったかと聞くと崇原は集められるだけは集めたと返す。そこで羌瘣は左右に止め石を置き、この場に敵の大軍が流れ込むようにした、それをここにいる人員で迎え撃ち、一網打尽にすると説明する。歩兵達に衝撃が走る。

松左は一網打尽にされるのはこちらの方ではないかと聞くが、羌瘣は「あるいはな。だが何か行動に出なければ普通に負ける。だったら歩兵の最大火力を集めて勝負に出た方がまだ光がある。互いに主力は歩兵だからな」と話す。

そして羌瘣は馬から降りる。崇原は一緒に歩兵戦に入るのかと聞くと羌瘣は下馬した方が大勢斬れると話す。羌瘣は共に戦って勝利を掴むぞ!と檄を飛ばす!

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第549話 三つの誤算

尭雲軍と飛信隊は死闘を繰り広げる。飛信隊は左右そして中央すべての局面で苦戦を強いられる。中央は干斗は諦めそうになっている新人達を鼓舞し、崇原の剣技で何とか抵抗する。羌瘣は本気の巫舞を繰り広げ、尭雲兵にすら「化物め」と言わせるほど次々となぎ倒して行く。その舞はもはや人の域を超えていた。

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羌瘣はいきなり戦場の中で膝をつき、胡座をかき呼吸を整える。その間は羌瘣兵が身を盾にして守る。尭雲兵にも羌瘣は体力が続かないことが明るみになってしまった。羌瘣はわざと早めに休むことにより、より長く戦えるようにしていた。羌瘣は自分が一人でも多く倒さなければこの乱戦は勝てないと考えていた。

時間が経つと、すでに中央の干斗がいる辺りは立っている人間が少ないほど両軍ともに凄まじい戦死者を出していた。信は尭雲に矛を何度も弾き飛ばされるが、辛うじて踏みとどまる。信の目にはまだまだ闘志が宿っていた。そこに沛浪が現れて、助太刀しようとするが、信は「ジャマすんな!やっと王騎の矛が手に馴染んできたとこだ。もう少しで尭雲を討てる」と叫ぶ。

しかし、沛浪は信に余力がないと見て、すでに夕暮れであり、明日にしろよと言う。尭雲軍も尭雲に対して「悪い報告があるため明日にしましょう」と進言が入る。悪い報告とは左の大炎が未だに勝利に至ってないということであった。

それを聞いた尭雲は勘が鈍っているのか、復帰戦では力半分しか出せていないのかと天を仰ぐ。そこから大炎の場を見に行くぞと馬を走らせる。信は逃げるのかと追いかけようとするが、力尽きて馬から転げ落ちてしまう。

尭雲は死体の山に立っている羌瘣を目にして驚く。羌瘣兵は羌瘣を守ろうと固める。その場で尭雲は三つの誤算があったと思った。一つ目は本陣急襲を信が読んだこと、二つ目はその尭雲の襲撃を信が止めうる男だったこと、そして三つ目は信以外に戦局をぬりかえる武将が飛信隊にいたことであった。

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飛信隊を滅ぼさんとした大炎の場はほぼ互角に互いを焼き尽くすほどの結果となった。血の原に立つ羌瘣の苛烈な姿に尭雲は一瞬かつての六将の一人の姿が頭によぎり、飛信隊が想像以上に厄介な相手だと思いを改めた。

第550話 期限の知らせ

朱海平原三日目は秦軍右翼と趙軍左翼の戦いの日であった。中でも激しかったのは互いに新戦力として登場した尭雲軍と飛信隊の直接対決である。

趙軍総大将李牧の思惑からすると、三日目に一気に右の戦局を趙に傾けんと送り込まれた尭雲軍一万に対し、序盤こそやり込まれたが、最後は何とか巻き返し、互角に近い戦果でこの日を終えた飛信隊は、李牧の大いなる一手を見事に砕いたのだ。

だが、その代償は決して小さいものではなかった。飛信隊は満身創痍の状態であり、多くの怪我人を抱えることとなる。信は羌瘣の天幕に這いずりながら、入ってくる。羌瘣は体力が尽きており、布団の上に横になっていたが、信の気配に気づく。

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信は今日の羌瘣の戦いぶりに感謝する。羌瘣はそんな話をしに来たのかと尋ねると信はどうせ寝てるだけなら羌瘣と話しながらの方がいいと横に寝そべる。羌瘣は信が聞いていた以上に深手であったことを見て、手を差し伸べるようにいう。

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そして、信と手を繋ぐ。それは蚩尤族に伝わるおまじないであり、命の力を少しだけ分けて、相手に与えるものであった。羌瘣は朱海平原が開戦して、まだ三日であるが、緑穂が日に日に緊張を増していっており、私達が死力を尽くしきらないと勝てないんだと思うと言うと信も同意する。

趙軍左翼では将軍たちが集まっていた。そこで趙峩龍が起こり難きことが立て続けに起きていると語り始める。初日秦左翼の蒙恬が決定的敗局を挽回し、左翼の命を繋ぎとめた。二日目に王賁は趙峩龍の狙いの裏をかき、馬南慈軍を弱体化させるまでに攻勢をかけた。そして、三日目は飛信隊が尭雲軍の猛攻を受け止めた。

岳嬰は五千人将如きが調子に乗っているだけだと吐き捨てるが、尭雲はかつての六将もかつては五千人将であったと返す。岳嬰は何が言いたいと言うと尭雲は信、羌瘣共に粗削りだが、かつての六将を思い起こさせたと言う。

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尭雲は趙側にとって最悪の展開は信、羌瘣、王賁、蒙恬の四人が本当に素質があり、六将級に成長されること、秦側にとって最悪の展開はその四人に加え、王翦、桓騎、楊端和の七人を一気に失うことであり、そうなれば秦はもはや亡国の危機に陥ることになるのであった。この戦いはこの先の中華の歴史を大きく左右するほどの戦なのである。そして、この戦を勝利に導くのは歴代最強の三大天李牧だと断言する。

趙軍中央軍大本営に早馬が到着する。それは鄴からの期限の知らせであった。それは数万の難民を飲み込んだ鄴の食料があと何日持つかということであった。その期限前に王翦軍を倒して鄴を解放しなければ城は落ちてしまうが、逆に鄴の食料が長く持ち、補給のない王翦軍の兵糧が先に尽きれば何もせずとも自ずと趙軍の勝ちであった。王翦軍の兵糧は列尾を越えた時見張りの報告から残り十日であった。そして、鄴の食糧の期限は二十日であった。

第551話 伝者の報告

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咸陽の王宮では政、昌平君、昌文君などの幹部が伝者の報告を待ちながら、居眠りについていた。そこに傷だらけの伝者が現れる。王宮にいた文官は最初に来た伝者から何日も経過しており、もっと頻繁に送ってこない王翦に不満を感じていた。

伝者は列尾を封鎖され、山路を抜けねばならなく、そこにも多くの趙兵がいたため、伝者は多く発しているものの、皆討たれただろうと話す。昌平君は伝者に王翦軍の元から来たのかと尋ねると、伝者は朱海平原の開戦から三日目まで王翦軍中央軍にいたので、そこまでしかわからないと話す。

介億はそれだけでもよいので、戦局はどうかと聞く。伝者は数は劣る中、戦局はほぼ互角、両翼の奮戦により、中央軍は互いに動かず李牧軍に対し、互角に渡り合っている、中でも初日左翼の危機を救った楽華隊、そして右では玉鳳隊、三日目には敵強軍一万とぶつかった飛信隊の奮戦が大きな戦果となっていたと報告する。それははからずとも昌平君が出陣前に集めた将であった。

シシは昌文君に状況が複雑でわかりづらいが、互角というのは本当に喜ばしい戦局なのかと尋ねる。昌文君は鄴の食料がどれほど持つか知り得ぬため咸陽からはわからないと返す。鄴が先に飢えるなら互角の戦局は吉報であるが、先に軍の兵糧が尽きるなら今の戦局は李牧に首をじわじわと締められている状況だと説明する。

李斯はどちらかの兵糧が先に尽きるかわからない状況で王翦は博打に出たのかと発言する。昌平君は王翦がそんな博打に出る男だったのかと思案する。

介億は軍の兵糧はどうなっているかと尋ねる。敵に捕らえられる危険のある伝者には最高機密である兵糧の詳細は教えられていなかったが、三軍が分離する前の総量は概算で把握しており、開戦より十三日分であったと話す。

伝者は三日目まで現地におり、その時点で十日分の兵糧は残っており、伝者は咸陽にたどり着くまで五日かかっていた。つまり王翦軍の兵糧はあと五日分しか残っていなかったのである。本営に動揺が走る。しかし、政は今さらうろたえるなと一喝する。

これまでで最も難しい戦だとわかって仕掛けたのであり、故にあらゆる苦境を跳ね返す人選も準備もしてきた、あとは戦場にいる者を信じるだけだと豪語する。伝者はさらに道中絶命仕掛けた伝者に出くわし、壁軍の兵糧が焼かれ、楊端和、壁軍の兵糧はさらに数日早く尽きてしまうと報告する。

橑陽開戦八日目では十分な兵糧が行き渡っていない壁軍が敗走を続けていた。壁は山の民から兵糧を分けてもらう。山の民はいよいよ切り詰めていく必要があり、昨日よりもだいぶ少ないが許せと言う。

壁はたとえそちらの半分の量だとて口にするものがあるだけありがたいと感謝する。山の民のキタリは逆に壁軍の半分しか食べてなく、皆戦いの後に野山に入って食い物を探して飢えをしのいでいると怒り、壁に膝蹴りを食らわす。

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そこに歓声が伝わる。それは敵襲ではなく、内輪揉めの声だった。他族の馬を食うために昨夜くらいから奪い合っていたのであった。飢えが進み、戦いどころではなくなる寸前の状況に陥っていた。

楊端和はそれをフゴ王と見る。フゴ王はこのままではこの軍は三日で崩壊するため、何か早めに手を打つ必要があると話しかける。楊端和はわかってる、どうせあと三日も持たないしなと言う。そして、バジオウに生きるか死ぬかの勝負をかける作戦を伝えるため、全族長を今すぐ天幕に集めよと命令する。

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