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【ロクダイ】感想ネタバレ第1巻まとめ

マガジンSPECIALで連載しているコージィ城倉による『ロクダイ』第1巻ネタバレまとめ。大人気漫画『おれはキャプテン』の続編がついに開幕!

ロクダイ(1) (週刊少年マガジンコミックス)

ロクダイ(1) (週刊少年マガジンコミックス)

 

野球漫画史上、最もキャプテンに相応しくない男が帰ってきた!1浪の末、東京大学に進学したカズマサ。3年の秋、ついに野球部キャプテンに! 朋王学園野球部の仲間も次々とカズマサの元に集い、新たなメンバーとともに、いよいよ大学野球の花形・東京六大学リーグ、本格参戦へ!!

本編あらすじ

神宮球場は東京六大学野球のリーグ戦を開催するために建設された。だから六大学野球は神宮球場においてはヤクルトスワローズより偉い。六大学試合が延びたらプロ野球(スワローズ戦)の開門時間がズラされる。プロ野球選手の試合前の練習時間が削られる。つまりプロ野球球団ヤクルトスワローズは東大野球部より下ということになる。

高校野球を経て大学でも野球を続けようとする者はそれなりに野球のうまい子だ。公式野球部を持っている大学は全国各地にあるが…甲子園まで行った野球のうまい子が目指すのはやはり東京。それも六大学か東都。トップレベルの選手ははっきり言ってこの2リーグに集中している。じゃあ六大と東都はどっちが上なのか?

球児達が行きたがるのは六大学。これはぶっちゃけブランド力。でもだからと言って六大のほうが実力が上とは決して言えない。東都にもいい選手はいっぱい行くし…何より東都は入れ替え制を採用している。この入れ替え制が切磋琢磨を促しリーグのレベルを上げている。『人気の六大』『実力の東都』とかって言葉もある。そう…六大には入れ替えがないのだ!

最初に早・慶・明・法・東・立で始めてしまったから。理由はそれだけ。このカテゴリーを脅かす勢力はない!東京六大学リーグに人気があるのは単にブランド力だけじゃない。文武両道を貫く精神の野球。プロより古くからやっているという6校の誇り。入れ替えをしないことを伝統としている。この文化があるから人の心の奥を震わせる。だから野球の実力があって頭のイイ奴は東大以外の5大学を目指す。

東大野球部キャプテンを引き受ける霧隠主将(3年生)。甲子園組のデレック井慈田と霧隠主将が東大野球部に入部して早三年。「最後の一年が来てしまった」と語る東大野球部監督。監督の遠大なる計画もリミットを迎えつつある。六大学の中で一つだけ極端に弱い東大をなんとかする方法。それは一人でもいいから甲子園経験者を引き込む事。

デレック井慈田は高校入学時の偏差値は東大を目指せる範囲にあった。だけど3年の野球部引退時は偏差値40まで下がっていた。さすがに東大だけは諦めていたが、東大監督の勧誘と進学塾での超優遇授業、そして現役東大生による受験対策による全面的バックアップで一浪の末、霧隠とデレックは合格することができた。

まったく思いもよらないオマケが手を挙げてきたと語られるのは大州圭。カズマサの2歳年下で、成績優秀だった大洲も東大を目指すことになった。六大は高野連と違って女性選手も登録できる。大洲も先輩2人と全く同じルートを辿り、やはり一浪はしたものの翌年合格。

カズマサとデレックの二人は、春は受験で体がなまっていたから無理だったが秋からはベンチに入れた。二人の甲子園組はそこそこ活躍はしてくれたが、どうしても勝利というところまでは達しない。「やはり投手なのだ。いい投手がいないと勝利にまでは結びつかない」と語る監督。そこに大州圭が登場。東大の連敗を85で止めたのが女性投手だったものだからマスコミは大騒ぎ。ただいまオースチンフィーバー最高潮。ファンはなぜか女子ばかりでタカラヅカ状態。

甲子園組3人が揃ったからやっと1勝できた。だが勝ち点までは取れなかった。次は勝ち点を目指す監督。六大リーグの勝ち点とは土日ワンカードで2勝すること。土日で1勝1敗だった場合、翌月曜日に3戦目で決着をつける。つまり勝ち点を取るためにはいい投手が最低2人必要。もう一人の投手が来年果たして入学してきてくれるのか!?

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監督が「コッチはどうなってる?」と部屋を移動した先には元朋王学園高校エース投手で4浪続行中の蛯名!来年こそは東大理科一類絶対合格してみせると意気込む。

この四年間でまったく筋肉がなくなってしまった蛯名はスポーツ選手の面影がない。四年間塾と東大の寮に入り浸って一日12時間勉強の人生。4年前プロ野球のドラフトで注目されるはずだった蛯名の人生がなぜこうなったのか。日本一運のない甲子園に行った奴とデレックに言われる蛯名の甲子園大会とは…。

カズマサたち朋王学園高校は高校3年最後の甲子園大会に出場したが、一回戦で起きた不慮のアクシデントが原因で逆転負けで惨敗。エース蝦名は対戦相手の選手と衝突し利き腕を骨折し退場してしまい、一球も投げないまま最後の高校野球を終えてしまう。

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デレックは明治や駒澤など誘われたが、最後の甲子園大会でのアクシデントにより動揺し全く活躍できないまま惨敗した事が、「運命の歯車が狂っちまった」と心の中にわだかまりとして残っていて、その矢先に東大野球部監督から東大への入試を誘われ、どうせ狂ってしまった運命の歯車なら「バカをやってみたくなった」と普通に高校野球生活を終えていたらやらない天邪鬼的な考えで、東大に進学する事を決める。

カズマサは甲子園や予選でホームランを打つなど活躍したが、体の小さいためどこからも誘いがなかった。それなら自分も弱いとこに入って、自分を獲らなかった強いとこをぶっ倒してやる気持ちになったのが東大を目指した理由だった。

蛯名は高3の夏に利き腕を骨折した事で、あれだけ熱心だったプロ野球のスカウトが潮を引くようにいなくなり、その態度に傷つき、怒りと反骨心から「おれもバカになってみるかな」とプロへは行かず東大を受験する事を決める。カズマサやデレックのように頭が良いわけではないが、実家が裕福のため「好きなだけ浪人しろ」と言われた。

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蛯名は文系を目指したら百年経っても合格できないから、理系での受験を勧められる。理系は難しいが文系と比べ暗記が少ない特徴を考えて、4浪覚悟で暗記範囲を五等分する計画を打ち立てる。そして4浪の末に見事理科一類に合格する。

これで甲子園組が4人揃った。しかし、4人揃っているのは一年間だけ。蛯名は筋肉が衰えているため実質的には半年しかない。9月からの秋リーグまでには元の体に戻す必要がある。肝心のボールを投げると球速109キロまで落ちてしまっていた…。

春リーグが開幕。早稲田大学の新入生は昨夏の甲子園大会で決勝戦を戦ったバッテリーが揃う充実した布陣。先発メンバーは9つ全部のポジションが甲子園でプレーした経験があるメンバーが揃っている。全員が名門リトルや名門シニア出身で高校は甲子園常連校。いわゆる野球エリートが揃っている。

一方で東大野球部はカズマサたちを除けば県大会ベスト4が最高で、他は補欠や県大会ベスト8など野球実績で雲泥の差がある。東大野球部は六大リーグ戦において常にこの厳しい状況で戦っている。だからそう易々と神宮では勝てない。ここ4年で勝ち星を挙げたのは大洲圭の一勝のみ。

試合は4対2で早稲田の勝利。去年の秋に大洲で一勝してからまた東大は連敗街道になっている。大洲は女性ながら凄い才能を持っているが、相手が全員甲子園経験があるレベルだと、こういうスコアになってしまう。

超進学校出身者揃いの東大メンバーは甲子園とは無縁の高校生活。この春シーズンも全敗で6位。カズマサは全員が揃う秋リーグは5位や4位ではなく1位を狙うと宣言。入学して2ヵ月が経過して体重は8キロ増えた蛯名。順調に球速は戻ってきているが、まだ球速120キロ。秋のリーグまで残り3ヶ月…。

蛯名は学校の練習以外に、専属トレーナーを雇ってインナーマッスルを強化。食事も一日6回に分けて取るなど徹底的に管理されている。ブルペンで投球をすると球速125キロまで戻ってきている。ブルペンで125なら試合では120キロ出ないと考える蛯名。並のピッチャー程度には復調しているが、甲子園経験者で固められた五大学相手にはひとたまりもない。七大戦での肩慣らしを提案するデレックだが、「東大だって優勝したいから無理だ」と答えるカズマサ。

七大戦とは東大・京大・名古屋大・北海道大・東北大・大阪大・九州大の七大学(旧七帝大)でおこなわれるトーナメント戦。帝国大学と呼ばれた日本の国立大学7校によって行われる体育大会。これら6大学も東大と同じくスポーツ推薦はない。所属するリーグでも決して上位の実力を持っているとは言い難い。この中に入ると日頃から東京六大学リーグで揉まれている東大の実力は下の方にいかない。

蛯名は七大戦で投げたいと希望する。京都大学4年にプロのドラフトにかかりそうな奴がいるので挑戦したいと言い出す!