月刊ヒーローズで連載中の原作:村田真哉、作画:柳井伸彦による『ヒメノスピア』最新第4巻ネタバレまとめ。
女王は姫乃だけではなかった――!!アメリカ大統領さえも隷属させる力を持つ、もう一人の女王セレナ・セルバンテス。彼女がたった一人で、楽園都市に現れた目的は侵略か、それとも…!?
目次
第16話 触
第17話 試
第18話 痕
第19話 交
第20話 命
本編あらすじ
安達瑞に姫乃はどこにいるか質問する外人はセレナ・セレバンテスを名乗る。
校門で騒いでいる人権保護団体をなぜ姫乃は放置しているのか質問する。セレナはその団体の一人を自身の針で刺す。刺された女性は突然服を脱ぎだし、同じ団体にいる男性と肉体関係をもったことや活動資金の不正利用を告白し始める。
セレナは女性にこの集団を破滅に導けという命令を与えた。この後は自動的に内紛と分断が繰り返され人間関係は完全に崩壊する。組織として成立しなくなり数日以内に消えると話す。そこに姫乃が登場。
その頃、警視庁公安部第6課の大貫賢と藤本教授との会話で特務捜査課が解体されたことが明かされる。園藤姫乃の力が警察のみならず政局にまで及んでいる証拠だと藤本教授は話す。
警察が蜂に屈したと考えているのかと質問されると藤本教授に言わせれば「もともと昆虫は既知の種だけでも600万超。これは地球上の全生物の中でも半分以上を占める数値だが、その中でも個体数の多さで異常さを誇るのが膜翅目。つまりハチやアリの仲間は南米に棲息するアリの生物量、即ち全個体を合わせた総重量は人類を含めた地上に棲む全脊椎動物の総重量を遥かに凌ぐ」と説明する。既に人類が蜂に支配されていたとしても何ら不思議ではないと答える。
姫乃と相対するセレナ。先程の騒動含め見た目も雰囲気も立ち居振る舞いも明らかに異質なセレナが女王である姫乃に近づいているのに周囲の人間が何もしないことを疑問視する安達。セレナは姫乃の胸をいきなり揉むが全く抵抗しない姫乃。
仮に私と同じ様な能力を持った人間ならばたった一人で行動するなんて事は絶対にありえない。おそらくはある程度の手勢でこの学校を包囲した上で私や私を護る兵士があなたを殺すよりも早く私を殺す手段を用意している。
姫乃の予想通り遠距離からライフル銃を構えていたセレナの兵士。セレナは友好の証として姫乃に全裸で跪き忠誠を誓えと無茶な要求をする。素直に「はい。わかりました」と答える姫乃はスカートを脱ぐが安達がその場で吐き始めてしまった!
偽善と欺瞞が気持ち悪いんだよ!どんだけ卑屈なんだよてめえはよ!負け犬根性も大概にしやがれ!可哀想な自分を自分で慰めて自己憐憫・自己保身・自己完結。やってる事は唯の自慰なんだよ
二人の会話が続き、セレナが割って入る。実は一連の行動は時間稼ぎであり、セレナが姫乃や安達に気を取られている間に姫乃の側近である服部に、狙撃手の居場所を探らせていた。
姫乃はセレナの目的が攻撃ではなく対話であると見抜く。
私の国とあなたの国との交渉を始めましょう。
セレナは兵士に電話をして包囲を解いて撤退を指示する。その後、姫乃とセレナは二人でプリクラを撮影したり、ゲームをしたりして遊ぶ。そしてベンチに座りアメリカンドッグを頬張る。
セレナは姫乃が自身が学校に現れる事を予め知っていたと予想。
あえて丸腰で眼前に現れる豪胆さ。現状を把握し即座に順応する堅実さ。害意を向けられれば格を弁えず激情を発する苛烈さ。すっかりお前に惚れてしまったぞヒメノ。
セレナは身の上話を始める。セレナが女王になったのは現在から160年以上前の1862年。女王の肉体は16歳で最盛期を迎え、以後衰える事も変質する事も無い。つまり女王は年を取らない。
ミツバチの女王の寿命は最長で8年。数週間で死に至る働きバチに比べれば百倍の寿命を持つ計算になる。女王の因子には兵士を生むための機能即ち交配や排卵に最も適した肉体を長期に維持する働きがあるらしい。
160年前のマンハッタンは十万人の浮浪児が通りをうろつくスラムで子供の死体がそこかしこに転がっていた。セレナは6歳で物乞いを、7歳で盗みを、8歳で身体を売る事を覚えた。それがアメリカ都市部に生まれた子供達の当たり前の人生だった。9歳のときに奇妙な色の蜂に刺されたときセレナは「神にこれで子供が死なない世界が作れます」と感謝したのだった。
居心地がいい楽園を作ろうしていた姫乃は世界を変えようとしていたセレナに圧倒されるが、セレナも姫乃が羨ましかった。今後も悠久の時を共有する友邦として仲良くしようと話す。
藤本教授は最初から争いにならないと信じていた。スズメバチが縄張りに近づく者を襲う時も必ず先に威嚇が来る。警視庁公安部が姫乃に提供した大量の武器もアメリカの女王に関する情報も蜂同士を戦わせるために用意した布石だったが、目論見が外れてしまった。しかし次の作戦はすでに始まっている…!?
一週間後、生徒会雑務室で安達がスマホを見ていると、そこに一人の生徒会役員が声をかけてきた。「あの取り澄ました善人面を見るとムカついて仕方ないのよね」と安達に遠藤姫乃を殺さない?と提案してくる生徒会役員の女性からは針が!?
***次回予告***
楽園は揺らぎ堕ちていく…。もう一人の女王との交渉に決着がつき揺るぎない平穏が続くかに見えた楽園…。しかし、セレナや公安さらには、その裏で蠢く者達の思惑が静かに姫乃の周囲を浸食していき…!?第5巻は2019年秋に発売予定!