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【ももえのひっぷ】感想ネタバレ第4巻(最終回・最終話・結末)まとめ

コージィ城倉による社会派ミステリー漫画『ももえのひっぷ』の最終巻4巻の最終回(最終話)を含めた感想ネタバレまとめです。結末(ラスト)はいかに!?

ももえのひっぷ 4

ももえのひっぷ 4

 

山陥没の危険から町を救うため、ダム建設に向けて戦うことを決意した桃肢は無敵のヒップを武器に「チーム大小中」を切り崩しにかかったが・・・工場跡地で発見された目白の遺体!暗躍する大小中と謎の中国人!果たして、なにが町に渦巻く陰謀の正体とは?そして桃肢を待つ衝撃の結末とは?謎が謎を呼ぶ新感覚ミステリー、ここに完結!!

本編あらすじ

アタルは生きていた!すべてはアタルの発案だった。息を吹き返した瞬間、6人が見ていた。かいの建設社長、専務、社員の二人、永井医院の先生、駐在さんの合計6名。チーム大中小に黙っていて欲しいと提案してきたのもアタル。アタルが一旦死んだのは本当に偶然であり計画性はない。アタルはそれを利用して自分の計画を推し進めることを思いついた。かいの建設社長はニセ町長計画までは協力したが、そのあとのことは知らなかった。

故郷に対する愛着が人一倍強い駐在さんは埋蔵金発掘を急かす。ダム工事を中止した時に寂れた町は終わると考えており、埋蔵金が出てきたら救世主になると考えている。早く埋蔵金を掘り当ててこの町を救ってほしいと。だが熊のせいで工事再開の目途がたてられてない状況。

アタルが中国出張の際に出会った資本家の中国人は、中国を発展させるためには水が圧倒的に足りていないと語る。日本にあって中国に足りないモノは水であると語り、その計画に賛同したアタルは「なにがダム」を売ろうとしていた。完成してしまったら売ることが出来ない。そのためダム建設反対派として選挙に立候補した経緯があった。

一度中止にさせた上で日本の土地を買い占め今度は中国人の手によって工事を再開させるのが本当の狙い。貯水池や取水地みたいにしてしまえば、堂々と中国人が本国に持って帰れる。ダム周辺の土地は業者が買い漁っており、日本での売買は全てアタルが裏で動いていた。成功すれば業者から莫大な見返りがあると予想される。

中国人の怪しい動きを嗅ぎつけた駐在さんと社長は佐久間の婆さんに再度会う。埋蔵金を持ち掛けてきた佐久間の婆さんは埋蔵金の正体を知っていた。戦時中に日本軍がウラン鉱石を持ち帰って埋めたとされているが、実は中国大陸から持ち帰ったのはウランではなくラジウム鉱石だった。終戦から65年が経過して保存状態も量もわからない。熊がどこかの段階で被爆した可能性は捨て切れない。

もう一つあった埋蔵金に関するノートには清朝末期の西太后の隠し財産の一部と書かれていた。財産の中身はわからないが、時価にすれば兆の単位になる可能性がある。国際問題に発展する可能性があるため及び腰になる社長だが、歴史的価値の高い西太后のお宝と引き換えに土地を返してもらうことを提案する。中国人は一週間だけ待つことになった。

全員がそれぞれの思惑がある中で、埋蔵金が埋まっている洞窟の前にかいの建設とチーム大小中、そして地質学を研究しておりダム完成を訴える永井豪志が集まる。桃肢は目白を殺した犯人である駐在さんを誘って現場に向かう。それを目撃したアタルと中国人も同じく現場に向かう。

そんなとき、ついに穴が通った。作業員が穴に手を入れると熊の手が伸びてきて、作業員が悲鳴を上げると右手が千切れていた。穴から逃げ出す一同だが、入り口からも熊が侵入し挟み撃ちにされる。挟み撃ちにされているハズが、何故か全員穴から抜け出すことができた。そこに何も知らない桃肢と駐在さんが到着しピンチに。

桃肢の車を追っていたアタルと中国人が乗った車も到着し熊に突進。間一髪助かった桃枝だが、まだ熊は生きており、アタルは熊に噛みつかれてしまう。助けようとした駐在さんも噛まれてしまう。

実はアタルは中国人に「オレへの報酬はいらない。その分を町への税金として払え」と要求していた。ダムを続けても税金の無駄遣い、中止しても町の産業が失われる。どちらにしても将来的に「限界集落化」がみえている。それならば故郷のために中国とのビッグビジネスを成功させたかったアタル。方法は違えど皆が故郷のために動いていた。

最後は桃枝が駐在さんの拳銃を使って熊を倒した。アタルは最後に「オレは大バカ者だ…サイコーの女を手に入れていたのに…それを捨ててしまったんだからな…」と言い残して死亡した。

巨大洞穴はあったが、そこにもう熊は棲んでいなかった。大量のラジウム鉱石は確かに出てきたが、それは周りの石と馴染んで普通の石コロと化していた。

お宝も出てきたが、それは「西太后の隠し財産」ではなく戦時中の日本銀行券つまり旧札だった。現在の価値で二千万円程だった…。当時の日本軍が敗戦の前にとにかく現金を隠そうとしていたのだろう。

穴の中には二頭の熊の死骸と、かいの建設作業員一名、猟師一名の死体が発見された。中島は負傷しながらも生きていた。永井豪志も助かった。駐在さんもなんとか一命は取り留めた。中国人はこの事件をきっかけにこの山村から手を引く。

そして桃肢は妊娠した!山での一発で受精したのだ。子供ができないはずのアタルの子種で奇跡的に妊娠。そして10か月後、玉のような男の子が生まれる。この山村の行く末は誰もわからないが多分その男の子が救ってくれるはず!

***感想・評価・考察***

ももえのひっぷ 1

ももえのひっぷ 1

 

野球漫画『おれはキャプテン』や『ロクダイ』と同じ作者。エロとミステリーが詰まった作品になっている。唯一の見所は高校時代を回想している際のエッチな場面くらいだろうか。ミステリーとして考えるとストーリーが荒唐無稽すぎる。次々に起こる事件や陰謀はわかりづらいし、打ち切りのせいか最終巻に詰め込み過ぎの印象。結末もかなりいい加減で、矢沢勘次は最終回に登場していないが、どうなったんだろうか…。最後の締めの言葉が「くれるはず」って…。