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【進撃の巨人】感想ネタバレ第15巻まとめ

別冊少年マガジンで連載中の『進撃の巨人』感想ネタバレ第15巻まとめ

進撃の巨人(15) (講談社コミックス)

進撃の巨人(15) (講談社コミックス)

 

中央憲兵への取り調べにより、レイス家が本物の王家であることが判明。調査兵団は王政を打倒しクリスタ(ヒストリア・レイス)を女王に即位させようと動くが、中央憲兵の「対人制圧部隊」によりクリスタとエレンを奪われてしまう! 

目次

第59話 外道の魂
第60話 火種
第61話 終幕
第62話 罪

本編あらすじ

第59話 外道の魂

酒場での大立ち回りは当然市民の間で持ちきりとなり、現場には新聞記者が詰めかけていました。対応に追われるナイル・ドーク。記者の中でも若いビュレは中央憲兵のスクープに目を輝かせますが、初老の先輩記者ロイは「壁の理がわかっとらん」と制し、手帳を取り上げます。機密に関する報道管制ですね。中央憲兵は存在から伏せられているようです。伏せられているのは市民に対してだけではなく、ナイル自身も対人制圧部隊の装備については知らされていませんでした。釈然としないまま考えこむナイル。

厩舎の裏で吐いているアルミン。駆け寄って背中をさするミカサ。光の消えた目で「ミカサもこうなったの?」と尋ねるアルミン。前回、憲兵に銃口を向けられ絶体絶命だったジャンを救ったのはアルミンでした。揺れる馬車の運転席で手綱を握りながら振り向きざまに短銃で荷台にいた憲兵のこめかみを撃って殺していた。

初めて人を殺し、ショックで食事もできないアルミン。ミカサはイェーガー家に引き取られる前に誘拐犯を背中から一突きで仕留めています。アルミンはそのことを知りながら普通に友人として接していたことになります。

アルミンが殺した憲兵はすでにジャンに銃口を向けていた。なのにアルミンが撃ったら間に合った。それは憲兵が発砲をためらったからだ。自分は躊躇しなかった、残酷だと責めるアルミンにリヴァイが優しくフォロー。ついでに自責するジャンにもちゃんと言葉をかけます。

ヒッチとマルロ。アニの同期としてウォール・シーナの憲兵団に配属された104期訓練生です。マルロ・サンドは配属早々に正義について大演説をぶちかます潔癖&理想主義。今回久々に登場したマルロとヒッチの2人。逃げた調査兵団を追う山狩りの途中です。ヒッチのまつ毛エクステがかなりボリュームアップしている感じ。仲良くおしゃべりしながらのんきに捜索中です。

ヒッチはストヘス区で女型の巨人とエレンによって引き起こされた大惨事が、調査兵団のせいで起こったと考えています。争乱の後始末で大勢の遺体を運び、そして同室だったアニは行方不明。ヒッチがアニを気にかけているような描写はこれまでありませんでしたが、ずっと置かれたままのアニの荷物を見る度、ヒッチも何か思う所があるようです。意外に感傷的。

一方のマルロは潜伏していた女型を捕らえたという結果を合理的に受け止め、調査兵団は壁を守ったと評価。それゆえ今回の調査兵団への容疑(リーブス商会殺害)には懐疑的。そんな2人は川辺で水を汲むアルミンを発見。後ろから銃を突きつけ投降をうながしますがこれは囮。樹上から鬼のような殺気を放つミカサとリヴァイが彼らを襲い、次のコマで形勢逆転。

頭上から襲いかかるミカサとリヴァイ。拘束され身ぐるみ剥がされる2人。でもヒッチのインナーシャツは剥がない。リヴァイらがやっていることは要するに変装して内部調査。ヒッチらから剥いだ装備をミカサとアルミンが身につけ、中央憲兵から情報を探る作戦のようです。

さて、座ったまま縛られたマルロとヒッチ。殺されると思ったヒッチはとりあえず何か喋らなきゃ!と思ったのでしょう、ストヘス区での女型捕獲作戦の責をリヴァイに問います。そしてアニが行方不明であることを同じ104期の面々に告げ、巨人にグチャグチャにされて死んだに違いないと感情剥き出しで叫びます。

が、それをリヴァイは1秒で否定。「アニは巨人だったから捕まった」「お前ら末端の新兵だから知らないだろうけど」この壁の中で、自分たちは何も知らない。知らされていない。正しいことを為したいのに、何が正しいのかを決めるのはいつも権力を持った人間だ。このままでは何も変えられない…マルロはリヴァイにリーブス商会殺害の真偽を問い、調査兵団に非はないと確信。協力を申し出ます。

信用できないと突っぱねるリヴァイ。ジャンは一芝居打ってマルロの覚悟を試し、彼が嘘をついていないと判断。リヴァイを説得し2人を戦力として引き入れます。なぜあんたは俺のことを信用したんだと、ジャンに尋ねるマルロ。あのバカに似てたからだと返すジャン。もちろんバカとはエレンのこと。「そのバカって…アニが言ってた奴と同じ奴か?」

エレンとヒストリアの監禁場所が明らかに。高い柵で囲まれた館。闇に紛れて忍び寄るリヴァイ班。館の中でエレンたちはレイス卿と一体何を話したのか…?

第60話 火種

ヒッチとマルロを懐柔し、中央憲兵の拠点である館を突き止めたリヴァイ達。闇に紛れて潜入し駐留する兵士たちの多くを不殺のまま無力化するも、肝心のエレンとヒストリア、レイス卿は見当たらず。それにしても相手を殺さずに無力化するのは相当な実力差がなければ難しいと思うのですが、どれだけ調査兵団が精鋭なのか、もしくは中央憲兵がボンクラなのか。

とりあえず情報源としてヒゲが素敵な隊長格をひっぱってきたリヴァイ。お得意の拷問が始まります。とりあえずブーツのつま先で顔面キック。前歯がへし折れ涙目で強がりながら調査兵団が追い詰められている事実を並べ、投降を促す隊長。リヴァイ班の面々も焦燥や不安の色が見て取れます。

眉一つ動かさず隊長の腕を折るリヴァイ。隊長はたまらず悶絶し、ケニー・アッカーマンのことは何も知らされていないと泣き叫びます。少々唐突ながらもアッカーマンの名を聞き、何事か思いふけるミカサ。リヴァイもケニーの姓は初耳だという顔をしています。一緒に暮らしていたはずのリヴァイにも本名を教えていない用心深さと猜疑心。拷問に夢中になっている間に、背の高い草むらに紛れ追手が周囲を囲みつつありました。「調査兵団はここで最期だ」隊長の呪詛を聞きながら、リヴァイが打つ次の一手は・・・。

場面は変わり、その前日。前号でナイル・ドークの取材をしていた記者二人は夜の新聞社で頭を抱えていました。今回の調査兵団指名手配について公式発表の報道資料が届いたものの、その中身は真実とは程遠い、ご管制の小説じみた宣伝ビラ。若手記者のピュレはいつから御用機関紙になったのかと嘆息しますが、先輩のロイはそんなもんとっくの昔からだ、慣れろと言いながらコーヒーをすすります。

長いものには巻かれ、世のシステムに黙って組み込まれるのが家族や財産を守る最善策。正義感から異を唱えたところで火だるまにされるだけ。自分を偽ってでも守りたいものがあった…ロイの自嘲に酔ったドヤ顔が癪に障りますね。

なぜピュレが先輩であるロイのドヤ顔シーンをガン無視していたのか。その理由は彼の視線の先にありました。机に腰掛けているのはハンジ・ゾエ。エルヴィンが拘束されている今、実質調査兵団をとりまとめている人物。彼が手配中の身でありながらここを訪れたのは、ベルク新聞にある「ショー」を取材してもらうためでした。

場面変わって、日中のトロスト区・廃墟ブロック。3人の憲兵がフレーゲル・リーブスを袋小路へ追い詰めていました。フレーゲルはリーブス会長の息子で、ケニー達による襲撃をたまたま立ちションに出て唯一生き延びた人物。襲撃の結果会長らは殺害され、その罪を調査兵団がおっかぶせられているわけですが、事の真相を知るフレーゲルは当然口封じのために追われています。

壁際に貼り付き、最期に真実を知りたいと懇願するフレーゲル。憲兵は会長が裏切ってエレンらの誘拐を反故にし、調査兵団についたから殺されたんだと暴露。従業員も街の経済も見捨てて自分と家族だけで逃げれば助かったのに、馬鹿な奴だとあざけります。

これまで怯え惑っていたフレーゲルの顔に確信と決意の色が浮かび、父の教えに従って信用できる人間を選んだと言います。意味がわからず困惑する憲兵。その頭上から立体機動装置をつけたハンジたちによる急襲!

ライフル銃に向けて突進し右のカウンターを放つハンジ。はじけ飛ぶ憲兵のアゴ!アゴにいいのをもらって地面に横たわる憲兵。これがハンジの仕組んだショー。憲兵の口から真実を語らせ、それを廃墟の住民たちに目撃させ証人とする…。そして、そこへ新聞記者を同行させる。目論見は全て叶いました。

弱者が束になったところで権力には何もできないと吠える憲兵。その顔の上に尻を下ろし、フレーゲルは父の後を継いで自分がこの街を守ると宣言。どうみても力量不足ですが、住民たちの故リーブス会長への信頼は厚かったようです。

物陰から一部始終を見ていたロイとピュレ。こんなことが許されていいわけがないと憤るピュレに対し、騒ぎを起こせば自分たちも消されると臆するロイ。壁の下を掘って行方不明になった鉱夫、その事件を追った者も行方不明。この世界では触らぬ壁にたたりなし。自分たちは所詮壁の中で王に活かされている家畜にすぎない…。ハンジが自分を脅して記事を書かせれば、その咎により家族諸共処刑されるだろう。ハンジに自分と家族を殺す権利があるのかと言い募るロイ。ハンジの答えは…?ついでに王座の前に引きずり出されたエルヴィンの処遇は!?

第61話 終幕

鎖で繋がれたエルヴィンは人生最期の演説を披露していました。調査兵団を解体すれば巨人に対抗する戦力は失われ、攻め入られた人類は内戦で滅ぶ。必要なのは壁ではなく戦う意志であると。

それを黙して聞く王(※傀儡)と取り巻きの上級貴族たち。彼らはリヴァイが街中でケニーの部隊と交戦し憲兵を殺害して逃亡した事実に触れ、調査兵団が政府に敵対する意志は明らかと糾弾。反論できないエルヴィンはその場で絞首台へ引き立てられます。

そこへ扉を乱暴に開け放って駆け込んできた伝令。超大型巨人と鎧の巨人によりストヘス区の扉が破られ、ウォール・ローゼのエリア内に巨人が侵入したとの報。ただちに住民の避難を支援するよう命令を出すピクシス。それを一喝し、シーナへの難民流入を阻む貴族。彼らは自らの食い扶持を守るため、ローゼの住民をシーナへは受け入れないことを即断。ローゼに住むのは全人類のほぼ半数にあたり、それを受け入れる余裕はどこにもありません。ウォール・シーナの中に残された土地と食糧ではすぐさま血みどろの内戦が起き、人と人の殺し合いが日常となるでしょう。

嘆息するように目をつぶるエルヴィン。伝令に目配せするピクシス。貴族たちは集まってヒソヒソと内緒話に夢中ですが、傀儡の王はここでも頬杖をついて黙ったまま。これまで一言も話していません。一体何を考えているのか…。

「クソ…まさかこのような時に壁が破られようとは…」
「しかし…不幸中の幸いであろう」
「我々は今かろうじて手段を手にした」
「あの方がそれを手中にするまで数日の辛抱であろう」
「ああ…焦るでないぞ」
「今は民意に囚われる必要はない」
「皆誰しも同じ思いであるのだ…あと数日さえ乗り切れば何とかなる…」

手段というのはエレンの「叫びの力」のこと、「あの方」とは本当の王であるレイス卿のことでしょうから、彼らの目的はやはりエレンの力を手に入れることだと推察されます。ハンジの考えによると、エレンの力は捕食によって人を渡っていく。肉体は器にすぎず、能力そのものは譲渡が可能である。ユミルが60年壁の外をさまよった後、ライナーの仲間を食って人間に戻れたということから導いた仮説です。

つまり、レイス卿が求めているのはエレンの力であって、エレン本人はどうでもいいということ。エレンを別の巨人に食わせて能力を取り出せばよい話。レイス卿の手持ちの巨人とは…?自分かヒストリアなのか?

エレンを巨人にしたのがグリシャの注射だったとすれば、割と簡単に巨人にすることはできる。例えばレイス卿が自分に注射するとか、ヒストリアに注射するとか。すぐにエレンを捕食して人間に戻る。力はエレンから継承される。いずれにせよ、レイス卿はエレンから力を手に入れる。その後は?貴族たちの口ぶりからすると、数日耐えれば万事解決のように考えています。

ウォール・ローゼを見捨てる決断をした貴族たち。そこへ姿を表したのはダリス・ザックレー総統。全ての兵団を率いる頂点のオッサンです。彼の口から出た言葉によると、先ほどの巨人襲撃は誤報。壁内は平穏無事とのこと。これは全てエルヴィンやピクシスらが仕組んだ芝居。貴族の本性をあぶり出し、人類の命運を託すにふさわしいかどうか試したのです。結果、ノブレス・オブリージュ(貴族の責務)を果たすつもりのない欲ボケどもには退場頂くことになりました。

ちょうどその頃、フレーゲルとハンジの働きによって暴かれた中央憲兵の悪事が号外として配られていました。フレーゲル自身やサネスの証言もスクープとして載せられており、兵団の武力による王都制圧とともに民衆の扇動もうまく行ったようです。結局、ドヤ顔記者のロイはこっちを選んだわけですね。

「起きろおいぼれ!」いつも物憂げな面持ちで黙っていたフリッツ王、実は頬杖で寝ていただけ!革命へと歩を進めたエルヴィン。しかしその表情は暗く、これから先の人類が歩む苦難の道を思いやっているのでした。自分の頭で考え、自分の足で歩くのは大変なエネルギーがいることです。家畜の安寧を望む人だって大勢いることでしょう…。

革命の狼煙はハンジらによってリヴァイ班にも伝えられました。疑いが晴れ正当防衛によりお咎め無しとの沙汰が下ったリヴァイ班は飛び上がって喜びます。どんな手を使ったんだ?尋ねるリヴァイ。「一人一人の選択がこの世界を変えたんだ」ハンジは満足そうに笑います。

第62話 罪

エルヴィンらからなるクーデター勢力はあっさりと王都を掌握し、ザックレーは現体制が終わったことを宣言しました。貴族たちは様子見とのことで、フリッツ王への忠誠から直ちに挙兵するような者はいないようです。スポークスマンとなったナイル・ドークの演説をかいつまんでまとめると次のようになります。

・王政府は保身のために人類の大半を切り捨てる決断をした
・兵団は政権を担うことをせず、真の王家へ王冠を返すのがクーデターの目的

ナイルの口から出たのは驚くほど綺麗事ですが、嘘はついていません。ここで利権にあずかろうと小賢しい工作を試みる腹黒いオヤジ的な人間はおらず、若々しく清廉潔白な革命です。

エルヴィンとザックレーとが会話。ザックレーは昔から王政が気に入らず、一矢報いてやろうと数十年クーデターの準備をしてきていた。積年の思いを吐露するザックレーを見てエルヴィンは驚いた顔をする。総統として本心を一切悟らせないよう注意を払っていたのでしょう。つまりエルヴィンがクーデターの相談に行くべきはピクシスよりザックレーであり、彼に話をつけた方が早かったはずですが、ザックレーの体制への忠誠を示す演技がうますぎて、ザックレーには相談していませんでした。皮肉です。

クーデターの主役をエルヴィンに「よくやってくれたよエルヴィン君、ガハハ!あいつらの悔しそうな顔見た?ざまあw」みたいなノリで済んでしまいました。王政にギャフンと言わせれば誰がやってもOK。エルヴィンはエルヴィンで教師をしていた父を情報統制のために憲兵に殺されていますので、長いこと恨みがあったのは同じです。

要するにどちらも動機の根っこは私怨であり、人類とか平和とか言うのは建前にすぎないということ。似たもの同士だったというわけです。利権構造とは違いますがトップらの内心は決して清廉潔白といえる物ではありませんでした。

場面は変わり、マルロとヒッチの助力を得てリヴァイ班と合流したハンジの話。「巨人の力が捕食によって人を渡る」という、これまでにないファクターがハンジの口から伝えられます。リヴァイ班が決行した(そして失敗した)エレンの狂言誘拐作戦は、オンリーワンでスペシャルな存在であるエレンは簡単に殺されないだろうという推測を前提に立てられたもの。エレンの「座標の力」が簡単に移植できるなら、エレンを生かしておく必要はない…。

ハンジにはレイス卿の隠れ場所としてある目算があり、そこへ馬車を急がせる道すがらこれまでにわかった事実を説明。ハンジの目算はエルヴィンから託された調査報告書に根拠がありました。レイス家は5人の子がおり、妾腹でさらに1人、6人の子が確認されている。長女の名はフリーダ。妾腹の子は説明がありませんが言うまでもなくヒストリアです。フリーダの顔は見えませんが麦わら帽子に黒い長髪姿なので、ヒストリアの夢に出てくる記憶操作能力を持つ「おねぇちゃん」だと思われます。またエレンの夢にも主観視点で登場しています。

ウォール・マリアが突破されシガンシナが陥落した翌日、礼拝堂で祈りを捧げるレイス一家。そこを盗賊が襲い、ロッド・レイスを除く全員が殺害されるという事件が発生。さらに盗賊が放った火により礼拝堂が全壊してしまう。さらに数日後にはロッド・レイスがヒストリアとその母に接触し、いずこかへ脱出を試みたが中央憲兵のケニーらによって阻止。ヒストリアの母はその場で刺殺され、ヒストリア本人はクリスタ・レンズという名を与えられ僻地へと放逐される…。

跡継ぎを失ったレイス卿は妾腹とはいえ直系であるヒストリアを守ろうとしたように思えます。また憲兵がそれを妨害したところから、憲兵に対し指揮力を有する貴族の何者かがレイス家を断絶させて、権力をそのままキープしておきたいと願った。つまり「傀儡であるフリッツ王を操り壁の中を実質的に支配している貴族」が盗賊を装って差し向けた暗殺工作ではないか、と思えるわけです。

ハンジの考察もまた異なったものでした。ハンジが注目したのは「礼拝堂が全壊」という部分。盗賊にせよ暗殺部隊にせよ、わざわざ石造りの頑丈な礼拝堂を破壊する意味は?そして礼拝堂はロッド・レイスによってすぐに再建されている。一家惨殺事件の証人は唯一の生き残りであるロッドただ一人だけ…。

ハンジはこの強盗殺人が狂言であると結論づけます。礼拝堂は巨人によって破壊されたものであり、それを隠すための偽装工作がなされている。その礼拝堂には巨人の力にまつわる「何か」があるのではないか…?リヴァイ班はそこを目指して進みます。

礼拝堂・地下で拘束された状態で目が覚めたエレン。すでに事態の説明を受けすっかりレイス卿に感化されている様子のヒストリア。「お父さんは人類を思ってこれまでの行動を取らざるを得なかったの!」など丸きり体制側になっています。

レイス卿はエレンにも説明をするつもりのようですが、この方が早いとヒストリアと共にエレンの背中に手のひらを押し付けます。その刹那。エレンの体に電撃のようなショックが走り、「誰か」の記憶が再生されます。以下、すべて主観視点でのフラッシュバック。

礼拝堂、夜。
石畳を持ち上げると地下への階段。
降りた先、光る石柱群。
白い衣装をまとった人影、7人(レイス、妻、5人の子か)。
振り向く5人。(レイス、フリーダ、3人の子)
こちらを睨みつけるフリーダ。
石柱の近くで女型の巨人と格闘。
すりつぶされ横たわるレイスの妻の亡骸、誰かの手、巨人の腕に掴まれて泣き喚くレイスの長男?逃げるレイス。
火を上げて崩れる礼拝堂。
避難する人の群れ。
鍵。
注射器を前に泣きわめく男児。
注射を受け地面に伏し、巨人化する男児。
その巨人が自分に掴みかかり…
エレンがグリシャを捕食

途絶えた記憶は、エレン自身の記憶と繋がる。煙を上げ消えようとしている巨人の体躯のそばに座り込み、上半身がなくなった父の遺体や遺品を前に咆哮するエレン。「どうだ、思い出したか?父親の罪を」ロッド・レイスはエレンにどこまで語るのか?

記憶の主、グリシャ視点での物語。

グリシャはある晩、レイス一家がいる礼拝堂へ忍び寄りました。(ハンジの資料によればシガンシナが陥落した翌日の出来事ですから、第1話で「2つ上の町へ診療に行く」と言って出かけた彼はそのままレイス家へ向かったことになります)秘密の階段の存在を知っていたグリシャはそこから地下の光る石柱が並ぶ部屋へ侵入し、白装束に身を包む7人の人影に近づきます。ヒストリアはここにはいません。

予想外の侵入者に驚くレイス家一同。彼らにとってグリシャは敵性存在であったのでしょう、敵意むき出しで睨みつけるフリーダ。グリシャとフリーダが巨人化して争っているように見えます。女型の巨人を制したのか、残るレイス家の面々を殺しにかかる巨人グリシャ。

そして崩れる礼拝堂。これがその日に起こった事件の真実。グリシャがなぜ礼拝堂を襲ったのか、何を手に入れようとしたのかはわかりません。しかし「それ」がおそらく今ロッド・レイスがエレンから奪還しようとしている(つまり元々は王家のものであった)能力、すなわち「座標」ではないかと思われます。そしてエレンの前に座標を持っていたのはヒストリアの異母姉フリーダで、グリシャを経由して伝達されたのではないか。

これらの状況からすると、ひとりその場を逃げ延びたレイスはヒストリアを確保し、ケニーと共謀してその母を(口封じのため?)殺害。ヒストリアをグリシャから守るため、名を変え遠くへ逃がしたのではないかとも考えられます。

いずれにせよ帰還したグリシャはシガンシナから避難したエレンと再会すると、人目につかない森の中で注射を打ち、エレンは巨人化して反射的に目の前にいたグリシャを捕食。エレンが取り戻した記憶は、父の亡骸の「部品」を前に慟哭した自分の姿でした。これがエレンの巨人化能力の由来。

レイス卿やヒストリアから見てエレンの父・グリシャは無法な強奪者であり、家族の仇であり、エレンの能力は奉還されて然るべきもの。とはいえレイス卿が今すぐこの場でエレンを惨殺して巨人の力を奪おうとしてもヒストリアがそれを素直に許すとは思えません。ヒストリアも「大丈夫」と口にしています。

エレンは夢でフリーダの記憶を再生していますので、グリシャはフリーダを倒し、捕食してその記憶も引き継いでいたと思われます。ということは巨人の力や記憶は1世代限りではなく、複数の人間の記憶情報を保持できる媒体という性質をもつことになります。