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【ルーザーズ~日本初の週刊青年漫画誌の誕生~】感想ネタバレ第3巻(最終回・最終話・結末)まとめ

2017年から2019年まで漫画アクションで連載していた『ルーザーズ~日本初の週刊青年漫画誌の誕生~』最終巻3巻の最終回(最終話)を含めた感想ネタバレまとめです。結末(ラスト)はいかに!?

1967年7月、新しい漫画を世に送り出そうと奮闘していた編集者・清水文人は、想いに共感する仲間や新たに加わった3人の若者とともに、日本初の週刊青年漫画誌「漫画アクション」を完成させる。そして迎えた創刊号発売の日――。徹底した取材と漫画への愛情から紡ぎだされる「漫画アクション」創刊秘話、ここに完結!

第1巻・第2巻あらすじ

戦後生まれのベビーブーマー達が、大人でも子供でもない「青年」として社会に流入してきた1960年代中盤。東京・飯田橋にある元銭湯を改築した小さな出版社・双葉社に勤める「漫画ストーリー」編集長・清水文人は、今までにない漫画を世に送り出そうとしていた。

1967年4月27日、文人はモンキー・パンチと吉元正という2人の若き柱を中心に据え、長編のストーリー漫画だけの増刊「増刊漫画ストーリー アクション特集号」を完成させる。増刊号は発売初日から売り切れ続出。その成功を受け、文人は双葉社の社長に直談判する。文学を漫画で大衆化するという想いに共感した仲間や新たに加わった3人の若者とともに、日本初の週刊青年漫画誌「漫画アクション」創刊に向け全速力で走りだす。

目次

第15話 3人の若者たち
第16話 疾走
第17話 創刊
第18話 もえたぎる苦しさ
第19話 新参者
第20話 黄金期
最終話 継承

本編あらすじ

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徐々に原稿が集まってくる中、清水文人はモンキー・パンチに依頼するのを忘れていたため、1週間で新作20ページ分を書いてくれと無茶ぶりするも快諾してくれる。そのときに生まれたのが現代を舞台にしたアルセーヌ・ルパンの孫の話だった。なんとか発売に間に合う。

全員分の入稿したのも束の間、全員で少ない予算の中で宣伝方法を考える。チラシ配りを他の社員も巻き込んで発売日前日に上野、新宿、飯田橋でおこなう。

1967年7月25日、週刊漫画アクション創刊号が発売された。創刊号から在庫なし完売が続く。その後、週刊漫画アクションは全国各地で爆発的に売れていく。

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1968年2月29日、小学館からビッグコミックが創刊される。執筆陣には手塚治虫、石森章太郎、水木しげる、さいとう・たかを等の漫画界の売れっ子が並んでいた。

1968年4月、双葉社は神楽坂下に新社屋を移転。社長専用エレベーターまで設置し、漫画アクション編集部にも6人が配属された。すべては週刊漫画アクションの大ヒットによるものだった。

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1968年から1969年にかけて世の中が大きく変化し、漫画界でも少年ジャンプや少年チャンピオンが創刊。『あしたのジョー』が大ブームになり、ますます漫画は多くの人に読まれるようになった。

1970年、漫画アクションで『子連れ狼』が連載開始。瞬く間に映画化、テレビドラマ化され大ヒット。一方で清水文人は原作の小池一夫や、作画の小島剛夕が入院しても病室に道具を持ち込んで「週刊連載は休んじゃダメだ!」と強引に書かせるエピソードも紹介される。

清水文人は『釣りバカたち』や『柔侠伝』などのヒット作も生み出す。そしてついに青年漫画誌で初の100万部を突破。漫画アクション創刊以来の黄金期を迎える。バラバラなテーマの漫画を集めているのを矛盾していないかと質問された清水は、それが人間だとして「漫画アクションという雑誌は「俺の文学」なんだ」と説明する。

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1974年、2代目編集長を堤に任せて、清水は取締役編集局長に就任。偉くなっても漫画への情熱は持ち続け、少年誌『週刊少年アクション』を創刊する際は手塚治虫に「ぜひウチで描いてください!先生のお力が必要なんです!!」と土下座して頼み込む。

その後、清水は代表取締役社長に就任し、1990年クレヨンしんちゃんの連載開始と入れ替わるように社長を退職した。それからわずか7年後に逝去(享年65歳)。葬儀にはたくさんの漫画関係者が参列した。身内に交じり最後の最後まで残ったのはモンキー・パンチとバロン吉本の2人だった。

・・・2019年5月、漫画アクションは今も作られ続けている…。

***感想・評価・考察***

代表作『ブラック・ジャック創作秘話』『淋しいのはアンタだけじゃない』でお馴染みの吉本浩二の作品。漫画アクションという現在ではマイナーな雑誌を選ぶところが渋い。あえて少年ジャンプやマガジンのような王道(売れそうなテーマ)を書かないところが玄人向けである。このテーマを選んだ理由も知りたかった。

ブラック・ジャック創作秘話のように一つの漫画作品を掘り下げるのも面白いが、一つの週刊誌の創刊をテーマに描くのも違った面白さがあった。

正直なところ漫画アクションは連載中では『麻酔科医ハナ』『桐谷さんちょっそれ食うんすか』を漫画アプリかコミックで読んでいるくらいで、漫画雑誌としては全く読んでいない。過去には『永遠の0』『ハイポジ』『漂流ネットカフェ』が連載されていたとのことだが、単行本でしか知らない…。

本作では原作のルパン三世の話が興味深かった。いまの20代や30代はアニメのルパン三世しか知らない世代。逆に言えばテレビアニメのルパン三世は誰でも知っている。知名度はサザエさんやドラえもんに匹敵する。主題歌の『ルパン三世のテーマ』は全国の小学校や中学校の吹奏楽部なら一度は学ぶ音楽と言えるくらい人気がある。

モンキー・パンチ先生のことを日本人と知ったのは訃報を知ったときだ。それまで日本人だとは思っていなかった。残念ながらモンキー・パンチ先生は2019年4月に亡くなられてしまった。

赤塚不二夫を始め、高度経済成長期に活躍した漫画家が次々に世を去っていることに寂しさを覚えるとともに、現代で活躍している漫画家が存命のうちに『〇〇秘話』のように国民的漫画が生み出された背景を掘り下げてほしいとも思った。