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【テラフォーマーズ】感想ネタバレ第4巻まとめ

週刊ヤングジャンプで連載中の『テラフォーマーズ』感想ネタバレ第4巻まとめ

テラフォーマーズ 4 (ヤングジャンプコミックス)

テラフォーマーズ 4 (ヤングジャンプコミックス)

 

仲間を守るため、燈とミッシェルは能力を駆使し、特殊な形態をしたテラフォーマーたちとの戦闘へ! 敵の脅威の力に思わぬ苦戦を強いられるが…!? 一方、火星の方々に散った他班の消息が明らかに…!? 人類と悪魔の戦いが、さらに激化する!!

目次

第20話 THE PRINCE OF ONI 鬼の子
第21話 BLACK BEETLE 死者と蟲
第22話 2 MINUTES 2分間
第23話 SHINING 叡知
第24話 WIZARD 力
第25話 CARAPACE 防衛するもの
第26話 CRAB 猛士
第27話 EVIL PLANT 怪奇植物
第28話 DEMON`S NIGHT 夜と暗雲
第29話 STORMY RADAR 嵐の予感
第30話 DER ZITTERAAL 電撃生物

本編あらすじ

第20話 THE PRINCE OF ONI 鬼の子

水場を制圧したものの、水中から突如現れた腕によって引きずり込まれそうになるミッシェル。同時に空から脱出機へ降って来た別のテラフォーマー。そのどちらもが、「バグズ能力」の証と思われる注連縄のような印を腕に巻いていた。

脱出機のルーフ上でゴキブリと鉢合わせしたアレックス。非戦闘員が後ろに大勢控えている以上、距離をとって逃げるという選択肢はない。薬を使い、腕を鳥の翼のような形態へ変化させるが、ゴキブリの凄まじい脚力に圧倒されてしまう。ミッシェルは水中から伸びた腕の予想外のパワーに驚くが、手を差し伸べた燈を蹴り飛ばして脱出機の護衛に戻るように命じ、自身はついに水中へ引きずり込まれる。

アレックスを蹴り飛ばし、戦闘員の減った脱出機でゴキブリはあろうことか操縦席に座り、脱出機を空へ飛ばす。まずはそれを止めることが先決。アレックスは石を遠投してテラフォーマーを攻撃。その石には燈の「糸」が結んであり、脱出機へとつながるフックの役目を果たした。その糸を辿って空中の脱出機へ到着した膝丸燈。かつて清少納言が「鬼の子」と称した日本固有の虫。同じ太さの蜘蛛の糸と比べ、実に2.5倍の荷重に耐えるその糸を出す昆虫は、絶滅危惧種の日本原産『大蓑蛾』。
膝丸燈
マーズランキング6位
昆虫型―オオミノガー

第21話 BLACK BEETLE 死者と蟲

オオミノガの「糸」を使い空中の脱出機へ飛び乗った膝丸燈。その正面にはとりあえず糸で床に固定された能力持ちのテラフォーマーが一体。背後には戦闘能力の低いクルーが複数。燈は落ち着いた様子でクルーに問いかける。「バンジージャンプとかスカイダイビングとか大丈夫なほう・・・?」断固拒否する女性クルーを無言の笑顔で励まし、有無をいわさず強制リリース。

「多少イケメンでも無理!」なんのあてもなく空中へ放り出されるクルーたち。もうちょっと何とかならないのか、この脱出方法は。燈はゆっくりと目の前のゴキブリを観察し、その異常に発達した脚部がバッタのものではないかと推測する。

一方、水中へ引きずり込まれたミッシェル。水は思いの外深い。だが彼女はパニックになることもなく、冷静に相手の姿を見ていた。吸盤状の手、ブラシのような脚、丸く変化した背中・・・「これは…『ゲンゴロウ』…か?」明らかに水中に特化した体の作りだ。

ミッシェルの脳裏によぎるのは、かつてのバグズ2号計画の記録。大学を飛び級で卒業し、空軍で訓練を経て火星チームの幹部になった時、その権限を使って何を置いても先にアクセスした、父が死んだ作戦のデータだ。そのメンバーの死体を使い、ゴキブリが移植手術を?おぞましい想像がミッシェルと燈の怒りを呼び起こす。目の前のゴキブリを2分以内に倒す、そう宣言する彼らだった。

第22話 2 MINUTES 2分間

あまりにも雑な脱出方法により着の身着のままで空中に投げ出されたミッシェル班の非戦闘員たち。そこへ助けに来たイケメンヒーローはアレックス。クルーそれぞれに結ばれた燈の「糸」を掴むと翼による飛行能力で彼らを支える。定員オーバーで支えきれなかったようだが・・・。

長時間の潜水が可能なゲンゴロウタイプのテラフォーマーと水中でまともにやりあっては勝ち目がない。そう判断した彼女は相手に足4の字固めを掛け、そのままゆっくりと沈降していった。ミッシェルの窒息が徐々に進行していく。2分を数えた時、唐突にゴキブリの脚が折れた。プロレスには地味ながら本物の殺傷力を持った技が多く存在するが、フィギュア4レッグロックもそのひとつだ。テラフォーマーは痛みに鈍く、自らの脚が折れるまで異変に気づかなかった。

機動力を封じることができたが、ミッシェルの窒息はすでに意識の混濁を招いており、自力で水面まで浮上することは困難になっていた。アレックスはようやくクルーを無事に地面へ降ろし、燈を気遣う。その燈は上空の脱出機で、ゴキブリに蹴りを入れられ壁に大きくめり込んで倒れていた。

第23話 SHINING 叡知

ゴキブリの蹴りで壁にめり込んで白目をむいていた燈だが、その場に立ち上がるとポケットへ手を突っ込み、相手を睨み返す。「多分…お前より、『バグズ2号』のバッタだったやつの方が強い」

「この高速脱出機自体は見た事がないとしても“人間が残した機械”の扱い方を理解している」「もしくは理解した個体から指導を受けている。だとしたらお前らはそいつを中心に統率がとれていて、お前の行動の迷いの無さから見てもお前らのリーダーにはヴィジョンがある」

「それでもお前らは戦い始めて日が浅い」身体能力以外にもその学習能力は脅威であるが、それでも戦いの歴史は人間に長がある。特に格闘技においては。燈は上段蹴りでゴキブリをねじ伏せる!「最初の1年は型と柔軟(またわり)だ、出直してこい」。そして、シュルシュルと音を立てて伸びる糸巻きのことを気にかける。水中へ引きずり込まれたミッシェルへの保険として、命綱を仕掛けておいたのだ。

糸が伸びきった時、ミッシェルの体は脱出機に引っ張られて浮上を始める。脱出機に制動をかける燈。飛んできた破片に押され空中へ放り出されるテラフォーマー。翅を広げて逃れようとするが、そこへ飛んできた石が翅を砕く。さらにもう一度、今度は石を見て撃墜しようとしたゴキブリだったが、石はゴキブリの手前で軌道を変え、その脚に突き刺さった。人類がその知恵を持って編み出した最初の変化球、カーブである。アレックスもまた、研鑽した技術を持ってゴキブリを制したのだった。その時、脱出機のモニターにSOSのコールサインが入る。発信元はローマ連邦だった。

第24話 WIZARD 力

水中でゲンゴロウタイプのテラフォーマーの脚をへし折ったものの、窒息のため意識が混濁してしまったミッシェル。彼女を文字通りの命綱で水中から引き上げたのは膝丸燈の「糸」だった。

意識を取り戻したミッシェルは、足に結ばれた糸を見て自分が燈に救われたことに気づく。逃げようともがくゴキブリの四肢をもぎ行動不能にしたところで、空から降ってきたのはバッタタイプのゴキブリと、燈。

捕獲用の虫カゴは脱出機についているため、脱出機ごと引き返してきたというわけだ。翅を失っても戦意は未だ衰えていないゴキブリ。ミッシェルを気遣う燈だが、彼女はそんなものは無用とばかりに立ち上がり、燈に「いい男だ」と最上級の賛辞を述べるのだった。

陸上で一対一ならミッシェルの戦闘力は圧倒的。一撃でゴキブリの顔面を割り、その勢いのまま回転を利用して糸で巻き取り、捕獲完了。アレックスが救助した非戦闘員たちと合流し、脱出機へと戻った一行だったが脱出機は燈が着陸に失敗し岩に突っ込んで中破、煙を上げて動かなくなっていた。さすがのミッシェルも愕然。

燈はローマ班と日米第一班からSOSが入っていたことを告げる。ローマ班はアネックス1号からの脱出時にゴキブリたちが張った網にかかり周囲を取り囲まれていた。日米第一班はゴキブリを捕獲した後バグズ能力によってシーラを殺され、その後殲滅戦へ移行している。

一方、音沙汰がないのは中国班とロシア班。そのうちロシアのアシモフはピラミッドを前に号令をかけていた。「よし行くぞ、『ラハブ』の遺産を停止させる」

第25話 CARAPACE 防衛するもの

脱出機の電源は辛うじて生きており、飛ぶのは無理でも走ることはできそうだった。ただ修理には時間がかかる。通信にはどの班も答えない。ゴキブリとの戦闘中にしても脱出機には非戦闘員がいるはず。ミッシェルはわきあがる嫌な予感を抑えることができなかった。

ロシア班。アシモフは言う。ゴキブリの外見、異常な学習能力、人間に対する攻撃性・・・「…いわゆる自然選択では絶対にそんな風にはならない」「明らかに人為的な変化が加わっている」。アシモフはさらにバグズ2号計画の責任者・アレクサンドル・グスタフ・ニュートンの説を持ち出す。「テラフォーミング計画には“先客”がいる」

じっと睨み合っていたアシモフとゴキブリたちだったが、そこまで話したところでゴキブリがアシモフに襲いかかり、開戦の合図となる。岩の棍棒が砕け、両足が地面にめり込むほど頭を強打されたアシモフ。顔を上げた彼はすでに変態しており、さらに切断された右腕も再生していた。「お前から死ね」
シルヴェスター・アシモフ
マーズランキング3位
甲殻型―タスマニアン・キング・クラブー。

第26話 CRAB 猛士

蟹の甲羅は昆虫の甲皮と比べ水圧に耐えるために非常に堅く分厚い。また身を守るために『防衛自切』と呼ばれる自ら脚を切って逃げることができ、切断した部位はその後再生する。アシモフはそれらの能力を身に着けているのだった。

ロシア班には他の班との違いがある。命の保証がない火星の任務、MO手術は人権をもったすべての人間に強制できるものではなく、結局は金の無いものたちが最後に流れ着く場所だ。マルコスやアレックスがそうであったように。そのため任務に忠実な者ばかりではないというのが通常だが、「-他の先進国ならな」と言うアシモフ。

そしてアネックス計画とは別の密命を帯びていることから、国家ぐるみで送り込まれた軍隊の精鋭揃いと思われる。サインAの掛け声とともに、それぞれが独力でゴキブリを撃滅していく。しかし能力持ちのゴキブリはやはり一枚上手であり、瞬く間にアシモフ以外は全滅してしまった…という夢を見ている!?

ゴキブリに幻覚を見せて行動不能にすることができるようだ。実際には隊員は健在。ゴキブリは視線が定まらず、鼻水とよだれを流しながらアシモフにガッチリとホールドされるのみであった。「幻覚の中で識(し)るといい。後悔という脳機能(かんじょう)を」

第27話 EVIL PLANT 怪奇植物

チョウセンアサガオ、原産:中央アメリカ
全草に幻覚性物質のトロパン・アルカロイドを含む

能力持ちのゴキブリを幻覚で封じ、首を締めたままアシモフは語る。テラフォーマーは進化によって人間に近い姿と驚くべき身体能力を手に入れているが、中枢神経のいくつかは原始的なゴキブリのまま残っている。その一つが「食道下神経節」であり、脳ではなく胸部の神経の固まりに胴体のコントロール権があるため、テラフォーマーは首を切り離しても体だけである程度動けるのだ。

そのためテラフォーマーを倒すには首を切断するよりも、喉を潰して肺への酸素供給を遮ることで生命活動をストップさせる方が確実である。仲間を助けようと背中から殴りかかるゴキブリを物ともせず、自分が火星に来た理由をアシモフは語る。

「俺の娘がU-NASAの病棟にいる」目に入れても痛くないほど可愛がってきた娘。断腸の思いで嫁に出し、子を身ごもった矢先に彼女は・・・AEウイルスに感染した。そのために一度退役した身でも、祖国を脅かす者は必ず見つけ出し、どこまでも追い詰め、「たとえ便所に隠れていても息の根を止めてやる」

その悲壮な決意と怒り、強大で覆いかぶさるような殺意を感じ取ったゴキブリたちは本能的に踵を返し、アシモフの元から逃げ去ろうとする。が、アシモフとイワンはそれを許さない。再びアルカロイドでゴキブリを眠らせると、イワンは姉の役目を引き継いで捕獲銃を打つ。これでピラミッド前の敵は排除した。「入るぞ。火星の密集ピラミッド」ゴキブリとの戦闘開始から4時間が経過し、夜になろうとしていた。

日米第二班テラフォーマー5匹を捕獲(死者0名)
ロシア班テラフォーマー3匹を捕獲(死者2名)
『第一班(日本)』と『第六班(ローマ)』がSOSを発信
『第三班(ロシア)』と『第四班(中国)』と『第五班(ドイツ)』は通信機を持っていないー
地球からの救助艦到着まで約39日

別のどこかで焼け焦げた死体の群れ。胸のドックタグには中国の国旗と「Liu」の文字が刻まれていた-。

第28話 DEMON`S NIGHT 夜と暗雲

火星の自転周期はおよそ24時間40分。偶然にも地球とほぼ同じ間隔で昼と夜が訪れる。アネックス計画のクルーは手術で肉体強化はされているものの、さすがに40日間不眠不休のまま戦うというわけにはいかず、本来ならば日が落ちる前に夜営のための陣地を築くべきであった。

さらに悪い事に、雨が降りだす。脱出機の屋根の修理を急がせるミッシェル。決して好条件とは言えないが、暗視ゴーグルをつけ自ら操縦席に座り、SOSを打った日米第一班との合流のため脱出機を移動させる。

火星にはゴキブリと苔しかいない。それがこれまでの通説であり事実だった。ピラミッドの入り口を目指し進軍するロシア班はそこに別の生き物の姿を発見する。姿からはカイコガの成虫のように見える。バグズ2号は食糧としてカイコの幼虫を積んでおり、また秋田奈々緒の手術ベースがカイコガであった。テラフォーマーがそれを捕まえてかじっていることから、養殖され彼らの食糧となっている可能性も考えられる。

移動中、ゴキブリとの遭遇はない。ミッシェルはそのことに却って危惧を抱いていた。地球のゴキブリは夜行性だ。もしテラフォーマーも同様に夜行性で、これまでの攻撃が偵察の類に過ぎないとしたら?そして人類側の戦力を分析し、目標を定めて集中攻撃に出られたら?

(考えすぎだと…良いのだがな…)ミッシェルはそう願うが、その恐るべき予想が的中していることが示されていた。まるで津波のようなテラフォーマーの群れ。両腕に三本ずつのしめ縄を巻いた個体。多くのテラフォーマーの死体に囲まれ、明らかに深刻なダメージを負ったアドルフと泣き顔で何かを訴えるエヴァ。ドイツ班に何かが起こっている!?

第29話 STORMY RADAR 嵐の予感

1時間前。ミッシェルは考えていた。墜落したアネックス本艦がゴキブリに制圧される前に、至急安全を確保する必要がある。しかしSOSが日米第一班とローマ班から発信されている以上、そちらの救援もしなければならない。

ミッシェルの決断は自分たちが日米第一班のもとへ向かい、ドイツ班をアネックスへ向かわせること。そして彼女の指示には続きがあり、「ロシアや中国より先にアネックスへ着け」というものだった。その二国が何かを隠している・・・そう感じ取っている。

ミッシェルはアネックス計画全体の副長であり、小町艦長の右腕にあたる。マーズランキングでの序列は不明だが、少なくともプランデルタ発動の状況下においてもアドルフに対して命令権を持っているようだ。

アドルフはその命を受け、脱出機の操縦桿を握りアネックスへと走らせる。雨の降る夜という運転には最悪の環境の中、脱出機は岩をよけながら高速で走行し、しかもゴキブリがレーダーに映るよりも早くそれを予知したように回避してルートを選んでいる。これはアドルフの能力によるものだと考えられる。

その時レーダーに大きな影が映った。別の脱出機が突如通信もなしに突っ込んできたのである。舵を切るアドルフだが避けきれず側面に激突。ドイツの脱出機は斜面を滑落し、スリバチ状の窪みの底で動かなくなった。突っ込んできたのは4班の脱出機。中国班のものだ。依然通信はない。

それもそのはずで、アドルフはミッシェルとの通信を行う前にすでに中国班の脱出機を発見していた。それも焼死体の群れというオマケ付きで。判別不能の死体が17人分、IDタグは中国班のそれだ。

スリバチ状の地形の底、動けなくなった脱出機の前方には300匹近いゴキブリの群れ。後方には中国機と能力持ちらしき大型の個体。アドルフは前方を引き受け、後方はイザベラに一任。投げナイフに電撃らしきものを這わせ、ゴキブリが持っている銃を爆破するアドルフ。コートに隠された素顔と能力が明らかになる時が来た。「人間はな弱いんだよ」

第30話 DER ZITTERAAL 電撃生物

『電気鰻(でんきうなぎ)』一族一種の電撃生物。アドルフのコートの下から現れたのは、口元の皮膚が大きく裂け歯がむき出しになった顔。そして全身のいたるところに仕込んだ手裏剣だった。テラフォーマーに対し銃火器を用いることは許可されていない。効果が薄い割に強奪された時の危険が大きすぎるからだ。しかし、『己の技術』か『己の特性を最大限に活かすもの』という条件つきで、マーズランキング15位以内に限り、武器の携帯が許可されている。

手裏剣のような道具であれば、テラフォーマーがそれを奪ってもただの手裏剣にしかならない。だがアドルフがそれを用いることで最大限に電撃の能力を活かす兵器となる。アドルフは的確な投擲で手裏剣をテラフォーマーの胸に打ち込むと、無造作に歩み寄る。ゴキブリの輪の中心で、彼は雷神の如き電撃を放つ。アドルフの手術ベースはデンキウナギ。獲物や敵を殺傷する目的で進化した強力な発電器官を持つ、電撃生物である。

テラフォーマーの胸に打ち込んだ手裏剣は避雷針の役目を果たし、効果的に電撃を吸い寄せる。その電圧で食道下神経節(テラフォーマーの身体コントロールを司る部分)を直接焼き、生きたまま群れを行動不能状態へ追いやってしまう。

一瞬で6匹を倒すほどの強力な電撃を放つアドルフだが、その電撃は当然自分自身にも害を及ぼす。全身にアースを埋め込んでいるものの、それでカバーできない部分は皮膚が焼けただれてしまっているのだ。アドルフは敵と戦いながら、かつて実験台としてモルモットにされていた頃を思い出していた。人生を変えるきっかけとなった出会いの記憶を-。