2005年から2008年まで週刊少年サンデーで連載していた『あいこら』の最終巻12巻の最終回(最終話)を含めた感想ネタバレまとめ。結末(ラスト)はいかに!?
桐乃やあやめ、雨柳先生がそれぞれの事情で寮から遠ざかり、3人だけになってしまった寮生活。そんなある日、ハチベエは弓雁に誘われて2人でプールに行くが、目の前で200系胸の水着が揺れていても、頭に浮かぶのは寮に残してきた天幕のことばかり。一方、寮ではハチベエの部屋の掃除をしていた天幕が大変なモノを見つけてしまい…
第111話 胸の傷み
第112話 最悪の事態
第113話 恋敵
第114話 失恋
第115話 大告白
第116話 英国(イギリス)
第117話 本当の気持ちを…
第118話 さようならハチベエ
最終話 永遠のパーツ愛
本編あらすじ
ハチベエの部屋の押し入れの中から大量の盗撮写真を見つけた天幕桜子。「変態!もう二度と私の前に現れないで!」と嫌われてしまい落ち込むハチベエ。あの手この手で挽回しようとするがすべて空振りに終わり…。
そんなときに傷心の桜子は中学時代の元カレ(通称:パイキング谷山)に出会うと思わず泣きついてしまう。いまだ桜子のことが好きな谷山は「もう一度付き合わないか?」と告白する。その返事は…。
二人が一緒に帰ってくるところを目撃したハチベエ。谷山から「よりを戻した」と言われショックを受ける。寮では料理教室に通い始めた雨柳つばめ先生が特製ハンバーグの試食会が始まる。ハチベエと桜子の仲違いを聞いた雨柳つばめ先生は桜子にハチベエの魅力を教えてあげる。
ウチはハチのこと好きやで?もしハチが見た目だけでなく、心からホレた女がいたとしたら、その相手はホンマに幸せや。なにせアイツはアホやから全力で好きになってくれんねんで?
落ち込んでいるハチベエは「好きな人がいるならば、たとえその人が他の人のものになろーとも諦めず全力で奪うぐらいのことをしてください!私が好きになった前田ハチベエという人は…そういう人ですから!」と月野弓雁に励まされる。
吹っ切れたハチベエは所かまわず桜子に愛の告白をするようになる。激しい愛の追跡が始まり、ハチベエの愛の波状攻撃にさすがの桜子にも疲労の影が見え始め…。
ウンザリしている桜子だが「そんなにまでして桜子に好きだって想い伝えたいんでしょ?自分のことそこまで好きになってくれる人がいるなんて羨ましいよ」と友達から羨ましがられ少し恥ずかしそうにする。
ハチベエはついに全校生徒の前で愛の告白をする!
オレはお前が大好きだー!愛してるぞ天幕ぅーー!!
オレはお前の男になる。だから、お前はオレの女になれーー!!
全校生徒が見守っている中「アンタとなんて…絶対にイヤ!」と見事に振られるが、ハチベエの目は燃えている。
その後、谷山がイギリス留学を決めた際に、桜子も一緒に行こうと誘う。その現場を目撃したサカサキがハチベエに伝えると、桜子の母親から電話も同じタイミングが入りハチベエは桜子のイギリスに行くことが決定したと早合点する。
ハチベエはついに最終手段として「オレの目の黒いうちは天幕を外国なんかに行かさねーぜ!天幕はオレのもんだ!」と拉致する。「オレはもう何があってもお前を放さない。天幕桜子はオレにとって最高の女だからな!」
天幕が誘拐されていると勘違いした警察。誘拐犯として警察から追われる存在に。逃げ続けるハチベエは立てこもりを図る。ついに突入隊が入ってきた危機一髪のところで鳳桐乃が助けに来て忍術で逃げることに成功。
ハチベエが睡眠薬で眠らされているところにこれまでの登場人物が一堂に会する。ハチベエの小屋は一転して宴会の場となる。桜子は月野弓雁から「なぜ元彼とよりを戻したのか」と質問されると、本当はきっぱり断っていたことが明かされる。これまでのハチベエの行動の理由がわかった桜子は、ついに本当の気持ちをハチベエに伝える決心がついた。
ハチベエは睡眠弾が効きすぎたため一週間も眠ったまま。目覚めると天幕のことを心配して天幕の部屋(本当は鳳の部屋)にいくと、そこには荷物がないのを勘違いして空港に向かう。
桜子は谷山を見送りに空港に向かっただけだが、イギリスの飛行機に乗ってしまったと勘違いしているハチベエは飛行機の車輪を飛び立つギリギリで捕まえる。こうして谷山とハチベエを乗せた飛行機は、イギリスへと飛び立っていった。
ハチベエがイギリスに飛び立ってから四カ月が経過しても本人から連絡がなく…。電話機の前で暗い顔をしている桜子。そんな桜子をヨソに寮には新しい人が入居してきた。先生は小野さんと同居を始めたので、寮の管理人は別の人に変わり、新学期とともに寮生活も新しくなった。そこに第一話で登場した放火魔が再登場。ハチベエに助けを求めると…
そこに登場するハチベエ!これまでヒッチハイクで日本まで戻ってきていたため時間がかかってしまっていた。怒るかと思われたがハチベエにデレデレの桜子。再会の喜びで理性のタガが吹っ飛んでしまった。
これでハッピーエンドかと思いきや、そこに世界中の美女も駆けつけてきた。実はヒッチハイクしている最中、ゲリラや山賊に襲われている女性を助けていたハチベエ。命の恩人だと言われデレデレ。そして各パーツの皆も登場。
アンタ好みのこの瞳で、アンタのこと見つめ続けてやるからね!
***感想・評価・考察***
変態パーツフェチ主人公でしたが、決して嫌いになれない性格の主人公でした。冷静に考えると危ない発言をしていてストーカーみたいな部分もありますが(笑)ツンデレキャラの天幕が最後にデレデレキャラになるというのも好きです。
全員が幸せになってほしい総ハッピーエンド派にとって前作『美鳥の日々』のサブヒロイン綾瀬貴子が最後まで気になってしまいました。本作では同じポジションの月野弓雁が不幸になるかと思いきや、ちょうどいい終わり方をしていて満足です。人によって好き嫌いがあると思いますが、少年誌らしい素晴らしい終わり方だと思います。