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【発症区】感想ネタバレ第3巻(最終回・最終話・結末)まとめ

2016年から2017年までアフタヌーンで連載していた『発症区』の最終巻3巻の最終回(最終話)を含めた感想ネタバレまとめ。結末(ラスト)はいかに!?

発症区(3) (アフタヌーンコミックス)

発症区(3) (アフタヌーンコミックス)

  • 作者:いとまん
  • 発売日: 2017/10/23
  • メディア: Kindle版
 

発症者たちの最終決戦が迫る!高熱の後に手を触れずにモノを動かせる能力を身につけた安田敦は、発症者犯罪対策部――通称・発対の一員となった。そうした中、大量殺人事件が発生。追う側も逃げる側も発対支部襲撃犯たちであることがわかった。追っ手の発症者・迫田の攻撃によって深手を負った染谷は、機転を利かせて迫田にダメージを与えることができたが――。

本編あらすじ

安田と染谷で迫田を足止め。染谷が能力酷使(オーバーヒート)の症状が出て絶体絶命と思われたが、櫛田が車で登場し危機一髪で逃げることができた。しかし、甲野と刺し違えていた櫛田は重傷であり、最後の力で迫田を足止めするも殺される。迫田も重傷を負うが協力者によって逃げられる。

安田は染谷が秘密にしていた部屋に入り、染谷が捕まえた犯罪者を殺していたことがバレてしまう。染谷の本当の能力は「コピー」。発症者の生き血を一定量飲むことで能力を我が物にできる。問題は一定量が致死量を超えており、吸血された人間は死んでしまうのが欠点だった。安田が幻滅されるのを恐れた染谷は安田には能力を隠していたことが氷川から明かされる。

そして染谷が自分自身の部屋を監視していた理由。それは二十一年前から続く日本犯罪史上最長最多の連続殺人犯に遡る。犯人の特徴は三つ。一つ目は被害者の家族構成は必ず両親と子供。二つ目は殺害前の一カ月程度、被害者の家で寝泊まりする。三つ目は初期からの署名的行動。生かした子供に手紙を送り続ける。発対の出した結論は透明化もしくはそれに類する発症者の犯行だと推測される。

今まで見逃された子供の数は十名。染谷は見逃された子供の一人であり、しかも一番最初の子供だった。今も犯人は生存者につきまとっており、定期的に玄関に手紙が置かれるなど特に染谷は執着されていた。透明人間の殺人鬼のため手がかりもなく捕まえることができていないと告げる。

その頃、ついに発対の中にいるスパイが判明する。奪われた発症者の能力は病弱な衝撃波ではなく、実際の能力は『生物の復元』だった。死体に触れることで生前と同じ状態の個体を再現でき、発症者を復元した場合は能力も再現される。つまり奪った柏木千里の脳髄から致死率100%の殺人ウイルスを生み出す能力をもった生前の柏木を復元させることに成功したのだった。

一方、テロリスト集団の中でクーデターが起きていた。迫田がテロリスト集団を殺し、復元した柏木とともに逃亡。ウイルスを撒こうとする。パンデミック寸前だが、本部は千葉を封鎖し、千葉の市民を犠牲にして被害を最小限に食い止めようとする。

迫田は船橋のモールでウイルスをばら撒こうとする。安田は暮井にも協力を求め、被害を最小限に留めようとする。安田と迫田の一騎打ちでは、六菱から支給された威力を最大限にまで高めている銃で迫田の右半身をふき飛ばし、ウイルスを撒く計画を阻止することに成功した。暮井からは協力の対価として今後は下の名前で呼ぶように要求され、染谷からも「彩と呼べ」と要求される。 

半年後、スーツ姿の安田と染谷の二人。暮井からの定期連絡にのぞむ。そのほかの登場人物も元気そうな一コマで紹介され、相変わらずの発対の日常がある。最後に玄関に透明人間から「やすだくんあやをよろしくね」の置き手紙が…。完結。

***感想・評価・考察***

発症区(1) (アフタヌーンコミックス)

発症区(1) (アフタヌーンコミックス)

  • 作者:いとまん
  • 発売日: 2016/08/23
  • メディア: Kindle版
 

本編では最後まで明かされなかったが四コマで主要人物二人の能力が明かされる。根津の能力は「発電」。触れたものを感電させる。電力は調整可能。最大出力だと触れた瞬間に大抵のものは消し炭になる。全力は自分の服も消し飛んで素っ裸になるのが欠点。氷川の能力は「再生」。軽傷なら数秒、腕が千切れても数分で元に戻る。馬鹿力は能力じゃなくて元々持っている実力。

絵は上手くないし、よくある能力バトルロワイヤル漫画なれど面白い。絵のタッチは好き嫌いがあるかもしれないが、じょじょに読みやすくなり、シンプルながら高評価。染谷のチート級の能力が全然生かし切れていないのはスッキリしない。

最後は打ち切りのせいで黒幕のような雰囲気を出している本部長の存在や、ラスボスのような透明人間の殺人犯など伏線が回収できていないままで終わってしまったのがもったいなかった。