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【キングダム】感想ネタバレ第22巻まとめ

【キングダム】感想ネタバレ第22巻まとめ

キングダム 22 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

キングダム 22 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

  • 作者:原泰久
  • 発売日: 2012/08/24
  • メディア: Kindle版
 

蒙驁が長年廉頗に対して練った策で廉頗に挑んだが、あっさりと廉頗に見破られてしまう。一方、信対輪虎の戦いも本格的になっていく。そんな中輪虎軍の魏良が一騎討ちに割って入ろうとし、それをみた飛信隊副長・楚水も割って入るが・・・。

目次

第229話 知恵比べ
第230話 刹那
第231話 天の計らい
第232話 孤軍奮闘
第233話 大事な仲間
第234話 頂上一気
第235話 熱きもの
第236話 廉頗の怒り
第237話 あの時代
第238話 自分勝手に
第239話 意外な言葉

本編あらすじ

廉頗が蒙驁の砦の罠を次々と突破していき、本陣に迫ろうとしていた頃、信と輪虎の一騎討ちも大詰めとなっていた。また、信率いる飛信隊の奮戦に呼応し、他の秦軍の隊が奮起したことにより、輪虎が引き連れてきた魏兵の進撃が食い止められていた。

(この辺り一帯の秦軍の士気の源は飛信隊の信この若者だ。)(彼が実質的に将の役目を担っているんだ)と、輪虎は信が持つ"人をひきつける力"を感じる。廉頗の待つ蒙驁本陣へ急ぎたい輪虎は、信を仕留めにかかる。馬上で股(もも)を刺された信は、輪虎を馬から引きずり下ろし、地上戦に持ち込む。圧倒的不利な状況のはずの信が、片脚の状況も漂と特訓済みだと言い、「無問題!」と立ち上がる。「しぶとい‥‥ 何だこの異常な程の精神(こころ)の強さ‥‥何が彼をそこまで支えている‥‥」

雨が降り出し、ぬかるみの中で激しい戦いが続いた。その時、激しく打ち合う2人の間に、魏軍・魏良(ぎりょう)が割って入ろうとする。魏良の動きに気づいた楚水が咄嗟に魏良を斬り、顔を上げた先に輪虎が立ちはだかっているのを目にしたとき、瞬間的に沸き起こった楚水の強烈な殺意に対し、輪虎は反射的に楚水を斬った。己への注意が外れた一瞬の隙を信は見逃さず、遂に輪虎に致命的な一撃を与える。しかし、輪虎は致命傷を負いながらも廉頗への強い思いから再び立ち上がる。幼き頃、戦火に巻き込まれた小さな村で死にかけていた輪虎は、天の計らいで廉頗に拾われ、命を救われたと信に話す。

それからこれまで廉頗のために"天が出会わせた廉頗の剣"となり戦ってきたという輪虎に、信は自分は天任せではなく自分の足で立ち、関わった者の思いを背負って前に進むと返し、「お前と戦ったこともでっけェ糧にしてな」と言い放ち、遂に輪虎にとどめを刺すのだった。

死闘の末、とうとう輪虎を討ち取った信。戦いながら輪虎の思いを受け、感じ入るところがあった信は、首を落とす気分になれず立ち尽くす。信の感情を察し、副長・渕(えん)は首を落とさずとも輪虎の死が広まるよう、触れ回ってくれる。一方、輪虎に斬られた楚水も、致命傷には至らずに済んでおり、飛信隊はようやく一息ついていた。

その時、竜川が、羌瘣ら怪我人を予備隊として残してきたあたり一帯の人影が全く無いことに気づく。実は輪虎もまた別働隊をあらかじめ用意しており、しかもその別働隊は、四天王筆頭将軍・介子坊の私兵500人であったと魏兵から聞いた信たちは、急いで羌瘣たちのもとへ向かう。

予備隊たちのもとへ着くと、そこには大量の死体の海が広がっていた。敵味方ほとんど息のある者が残っていない中、介子坊兵と思われる巨体の死体が山のように転がっている中で、羌瘣は1人立っていた。信は駆けつけ、羌瘣を抱きかかえる。

羌瘣が生きていることに安堵する飛信隊のメンバーたちだったが、激しい戦いの中、いつも顔を覆っていたハチマキが取れ、ところどころに服が破れた状態の羌瘣の姿を見て、羌瘣が女であることを知る。尾平ら昔なじみの仲間ですら気づかなかった真実に、一同は驚きを隠せなかったが、信は羌瘣の戦う理由を皆に語って聞かせ、理解し受け入れた飛信隊のメンバーたちは今後は女として羌瘣を守っていくことを誓い合うのだった。

一方、蒙驁本陣。「あまり儂らをなめるなよ 蒙驁」数々の罠を仕掛けて備えていた砦。しかし「廉頗はこの砦の奥の手を読んでいたのじゃ。」「念のため怪しい所で対処した。―して結果はこの通りよ。」ついに全て廉頗に突破され、蒙驁は廉頗と40年ぶりに対峙する。「40年経っても儂の想像の枠を超えることはできなかったなぁ蒙驁。」脱出を促す配下たちに、蒙驁は今度ばかりは退かぬという意志を示し、廉頗と一騎討ちの姿勢。蒙驁は、40年の熱き思いを込めて廉頗と戦うと宣言。さらに、今の廉頗にはその激情を受けきる程熱きものはないだろう、と挑発する。

蒙驁が腕力で廉頗に敵うはずがないと、誰もが思っていたその時、両者の打ち合いが始まった。蒙武の父である蒙驁の体躯は、単純な膂力(りょりょく)だけなら廉頗にひけをとらないと思わされるほど巨大であり、その体から廉頗への積年の思いが込められた一撃一撃は、廉頗を含め誰も予想しなかったほどに重いものであった。蒙驁の攻撃により、廉頗の馬の足が折れたその時、蒙驁はとどめを刺しにかかる。しかしその時、廉頗は折られた足場をものともしない強烈な一撃を蒙驁に浴びせ、蒙驁は馬の首もろとも左腕を吹き飛ばされてしまう。

絶体絶命の状況となった蒙驁。廉頗は、六将亡き後に自らの火が消えたことを認めるが、だからといって全身全霊をかけて六将達とぶつかり合った黄金の時代を戦い抜いた自分を、"思い"だけで倒せると思ったのか、と蒙驁を罵倒する。

蒙驁は、廉頗が戦場に戻ってきた本当の理由は、"王騎が討ち取られたことに対する憤り"ではないのかと指摘。時代の流れにより、新しく台頭してきた。まだ無名の李牧や龐煖に、共に激戦を繰り広げてきた六将・王騎が討ち取られてしまったことが許せないのであろう、と。

廉頗は時代の流れなどクソくらえだと言い、「強者は戦場に出たら老いようが病に伏せようが勝つのが鉄則」だと王騎を批判する。廉頗の話を聞き、蒙恬と共に本陣に駆けつけていた信はいきなり廉頗に食ってかかる。

輪虎の剣を投げつけて名乗った信。輪虎の死を知り、激怒した廉頗の一撃を受ける。受け止めるだけで必死の信に、廉頗は更に一撃をくらわせる。その時、蒙驁が廉頗に向かって「信は王騎の最期に居合わせ、王騎の矛を受け取った人間だ」と叫ぶ。廉頗は手を止め、信に王騎の死に際の様子について問う。信は、「王騎将軍は、強者が次の強者に討たれて時代が続いていく乱世を面白いと言い、笑って逝った、その姿は誰もがあこがれる天下の大将軍の姿であり、堂々たる英雄の姿そのものだった」と答えた。「‥‥フッ 全く‥‥(どいつもこいつも自分勝手に先に行きおって‥‥)」

その時、介子坊将軍が兵を引き連れて乱入してきたことで、突如乱戦になる。と同時に、魏軍本陣が落ちたという知らせの狼煙が上がった。玄峰を討った後、行方知れずとなっていた桓騎将軍が白亀西を討ち取ったのだ。狼煙を見た介子坊は、蒙驁を討ち取って戦局を五分に持ち込もうとするが、そこで廉頗は突然「止めじゃ帰るぞ」と叫ぶ。秦魏軍共に呆気に取られている中、廉頗は「儂らの負けじゃ」と宣言するー。