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【サツリクルート】感想ネタバレ第7巻(最終回・最終話・結末)まとめ

2015年から2017年まで裏サンデーで連載していた『サツリクルート』の最終巻7巻の最終回(最終話)を含めた感想ネタバレまとめ。結末(ラスト)はいかに!?

サツリクルート(7) (裏少年サンデーコミックス)
 

内定か、死か。最期の面接対決、その結末は!?この国で最高最強の企業・天雲財閥。そのトップ、久遠宗司。発言を消す能力「消去」を持つ就活生、蓼丸カズヤ。最終面接の舞台で、最強の二者が相まみえる!前代未聞の就活バトル、ここに終結!!!!

目次

第55話 罠
第56話 想像変幻
第57話 想定外
第58話 決戦前夜
第59話 夢
第60話 天雲財閥
第61話 ポーカー面接
第62話 敗者洗脳
第63話 揺り籠から墓場まで
最終話 就活は続く

本編あらすじ

サンスクリットの陰謀で停電が起きるも嶋セイヤは暗闇の中でも動揺することなく問題を解いていく。しかし、そこにフルーレティが現れて「暗闇におびえる演技をして」と言われる。

嶋セイヤはゲームに不干渉を決め込んでいた悪魔が堂々とアドバイスをしている点や、敵の悪魔に姿を晒したくないはずなのに姿を現している行動から、目の前にいるフルーレティは偽者だと導き出す。能力者を炙り出す為の罠であると考えたセイヤは、悪魔に驚いた演技をする。

能力者の特定ができなかったサンスクリットは次の手を打つ。人が二重に見える幻覚で陽動し、問題文を細工する。嶋セイヤは今見ている問題文が幻覚ではないか、また問題を解くメンバーが幻覚ではないかと疑心暗鬼になる。

サンスクリットの能力の神髄は、幻覚による騙しではなく、視界に偽者が混じる事で疑心暗鬼になってしまうことだった。脱出ゲームにおいて決して陥ってはいけない欺瞞や焦燥の気持ちを駆り立てる。

あせる嶋セイヤだが、角倉真人の一言によって自分自身を取り戻す。最終仕上げと言わんばかりにサンスクリットは問題用紙の幻覚を大量に見せて回答そのものを不可能な状況に追い込む。

嶋セイヤは自身の能力『硬貨爆弾』によって爆風を起こす。爆風になびいた問題用紙が本物の問題用紙。不測の事態に対応しきれない幻覚の弱点を見抜いた。しかも爆風の煙幕はカメラと敵の視界を塞ぎ、能力者を特定できないようにした。

これで脱出が成功し、ついに嶋セイヤ・花観月哲夫・角倉真人たちグループは天雲系列4位のウィンドウTVの内定を勝ち取る。その頃、十号霧人擁する天雲系列2位の天雲銀行から内定を勝ち取った蓼丸カズヤの姿があった。

久遠宗司と天雲財閥CEOの六道羅刹が今年の採用試験について話し合っているが、六道羅刹の体調は悪そう。久遠宗司が面接官を務め最終試験は面接試験にする。

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ついに面接日当日。久遠は蓼丸カズヤの面接を始める前にポーカー勝負を提案する。そして面接試験の質問はただ一つ。「己をモノに例えたら一体何になるのか?」と質問してくる。

カズヤは「針です」と答える。「かつて財閥のトップであった知識と経験を御社で存分に活かしたい考えており、その意思は固く、今も突き刺すように上を向いております。故に針」と回答。

しかし、その答えは採用試験を進める前の少し昔の自分であるとして、今の自分をモノに例えると潤滑油であると答える。潤滑にしたいのは仲間との人間関係ではなく、自分自身について来ようとしてくれる皆が、成果を得るまでの過程を潤滑にすることだと伝える。そしてカードのオールチェンジをする。ポーカー勝負と最終面接の行方は…。

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最終試験の結果は郵送のためその場ではわからなかった。後日、悪魔が採用会議をおこない採用・不採用を決めている。そこでカズヤが久遠とのポーカー勝負に勝ったことに驚く悪魔一同。合格かと思われたが、久遠から蓼丸カズヤは不採用にすることが告げられる。理由は敗者洗脳をかけられなかったからだった。

不採用のハンコが押される瞬間に社長秘書が会議室に入ってくる。天雲財閥CEOの六道羅刹の容体が急変してしまい、久遠が駆けつけて間もなく「ありがとう」と伝え息を引き取る。

最終話

ポーカー勝負でカズヤがオールチェンジをした結果、ロイヤルストレートフラッシュを引いたことが明かされる。それは能力によるものなのか、実力で本当に引き当てたものなのか…。カズヤは相変わらず就職活動(リクルート)を続けていた。

登場人物や用語解説

名前:キマリス(テラー・サンスクリット)
能力:想像変幻(クリエイチェン)

相手に幻覚を見せる能力。見せる為の条件は対象に人差し指と中指の爪を見せること。爪を視認できる距離にいれば能力を一度にかける人数に制限は無く、666時間まで効果は続く。

また幻覚状態にあれば、音や温度などを対象に感じさせることもできる。幻覚の内容はサンスクリットが考える為、サンスクリットが知らないものや、不測の動きに対応することはできない。また、能力は生物にしかかけられない為、幻覚をカメラに収めることはできない。

名前:メフィスト(十号霧人)
能力:文章蹂躙(センテンスファッカー)

対象が過去に使った文字を遡り、閲覧することができる。紙に書いた文字であれば紙とインクが必要で、電子に書き込んだ文字が必要であればパソコンやモバイル端末などの準備が必要。

能力発動の条件は相手が自分で作った文章を相手の声で読み上げさせること。採用試験では面接と称してエントリーシートの内容を復唱させ能力発動。その後、討論(ディベート)と称して対象が過去にインターネットに書き込んだ文字を抜き取り、真実・嘘を読み解く。(面接段階で嘘があれば、その時点でも排除する。)

名前:サタナキア(久遠宗司)
能力:敗者洗脳(ブローウォッシャー)

対象を洗脳し、自身の信者とする。信者は術者の命令に絶対的に従う。自立思考も可能な為、信者を社会に紛れ込ませ、スパイ活動をさせる等の使い方もできる。

ゲーム・試験・勝負などで相手に敗北を感じさせることで発動する。相手に敗北を感じさせればそれでいい為、相手にバレさえしなければ、イカサマを仕込むことも可。

しかし、逆にバレれば敗者としての実感を与えられず、術は失敗に終わる。一度に十億人まで能力をかけることができる。また、削除はサタナキア本人の完全な任意で、彼が解除をしない限り洗脳効果は対象が死ぬまで続く。

揺り籠とは

揺り籠とはサタナキアの敗者洗脳をテレビ・ネットを通して国民全体にかけるシステムの通称。テレビやネット越しの能力発動には膨大なエネルギーが必要で、その為にニンゲンを贄として使用する。

贄には若く優秀な人材がエネルギーとして最も適任である為、就職活動を通し有用な人材を集めていた。幾度かテスト稼働を実施していたが、本稼働すれば国民を2週間以内に99%洗脳。天雲が国家を支配する超巨大勢力が完成するはずであった。

***感想・評価・考察***

サツリクルート(1) (裏少年サンデーコミックス)
 

新しい能力バトル漫画として面白かったです。特に序盤の1~3巻までは文句なしに面白かった。ただ最終巻では打ち切りが決定したのか単なるネタ切れなのかは不明ですが、やや駆け足で物語をまとめにかかってきた印象です。特にNo2.と目される十号霧人との勝負が1ページで終えてしまっている点は残念。